書評 『フェルメールのカメラ』
フィリップ・ステッドマン 著 鈴木光太郎 訳
『フェルメールのカメラ』が「週刊文春」2010年11月11日号、立花隆氏の「私の読書日誌」に掲載されました。
フェルメールの独特な写実画は、そのあまりに見事な写実性から、何らかのカメラ的なものを使用したらしい、といわれてきた、実際、彼が生きた17世紀のオランダで、カメラ・オブスクラと呼ばれる一種のピンホール・カメラ(針穴写真機)が使われていたから、それを使ったにちがいないといういわれてきた。私は少年雑誌の付録のボール紙製針穴写真機で遊んだ世代だから、へー、と思った。フィリップ・ステッドマン『フェルメールのカメラ』を読んで、当時のカメラ・オブスクラは、おもちゃの針穴写真機とは全く似てものであることを知った。・・・・・・
余談ですが、当該記事は『スケートボーディング、空間、都市』の訳者のお一人、N先生よりお寄せいただき、先生の主任指導教授がなんとフィリップ・ステッドマン氏とのこと。氏も「たいへん喜んでいた」とのことです。
« 書評 馬場公彦 著『戦後日本人の中国像』 | トップページ | 書評 足立重和 著『郡上八幡 伝統を生きる』 »
「書評」カテゴリの記事
- 書評 好井裕明著『原爆映画の社会学』 「週刊読書人」2024年9月13日付に掲載(2024.09.13)
- 紹介 柳原敏夫・小川晃弘 編『わたしたちは見ている』@東京新聞2024年7月27日付(2024.07.29)
- 書評 関 礼子 編『語り継ぐ経験の居場所』@図書新聞 2024年7月20日付(2024.07.12)
- 書評 金菱 清 著『生ける死者の震災霊性論』@「図書新聞」2024年7月20日号(2024.07.12)
- 論考 金菱清「震災霊性論」@「世界」2024年8月号(2024.07.09)
コメント