記事 明治学院大学国際学部付属研究所20周年記念公開シンポジウム 「1968年と2009年」
2009/11/28付朝日新聞夕刊文化欄「深層新層」にて、
11月28日に開催されました、明治学院大学国際学部付属研究所20周年記念公開シンポジウム 「1968年と2009年」の記事が掲載されました。
60年代末におきた「反乱」の意味を考察した書。賛辞を集める一方、当事者から事実関係などをめぐる批判もと噴き出し、「事件」とも呼べる様相を見せている。・・・・・・ 世代も思想も多彩な顔ぶれの中、新鮮だったのは当事者世代である2氏の発言だった。 「良い本でした。自分が経験したことが鳥瞰されている」(加藤氏=48年生まれ) 「一つの歴史、一つの空間、一つの巨大な事件えお、ある一つのかたちで次の世代に伝えるためには、これくらい大胆にやらなければいけないのかと思った」(高橋氏=51年生まれ) 「足りないもの」の散見、あっさりした記述などに不満を述べながらも、おおむね好意的に評価した。 同書の相当部分は運動参加者らの回想記などを扱っている。原氏からは、歴史研究者ならば当時の一次資料を重視すべきだったという批判もなされたが、高橋氏は、一般学生を含む「言葉をもたない人たち」の実感を描く方法として認めた。加藤氏も「くだらない情報も含む『ゴミ』が、メッセージを発している」点が魅力だとした。 事実関係に誤りがあるとの批判についても、実際に自信をめぐる記述に誤りがあったという高橋氏は、怒る気にはならないと語った。「あらゆる立場からの発言が可能」で「個人の数だけ間違いがある」。そのことを受け入れる「覚悟」を示したのだ。・・・・・・
記者の藤生さまにはお礼申し上げます。 ありがとうございました。
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