書評『〈盗作〉の文学史』
「世に「盗作」と呼ばれる現象は尽きないが、その定義は曖昧である。しかも、著者が言う「ポストモダンな批評」の登場は、盗作概念をさらに曖昧化することになった(と思える)。引用や作品の歴史的重層を方法かする「間テクスト性」(クリステヴァ)等の概念がそれである。卑俗に解された場合、それらの概念は、文学作品の「オリジナリティー」を破壊する。
著者は、そうした概念を括弧に入れることで、現代にいたるまでの日本文学における盗作の詳細な歴史を書き得た。しかしそのことは逆に言えば、・・・・・・」
栗原裕一郎 著『〈盗作〉の文学史』 の書評が
8月10日付東京新聞にて掲載されました。評者はすが秀実氏。ご書評くださいました評者の先生、掲載紙ご担当者の方には、こころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。
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