◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第86号■
2008年8月19日発行 メール版 第86号
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第86号■
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残暑お見舞い申し上げます。北京オリンピックが開催、盛り上がりをみせてい
ます。この暑さのなか、まさに人類の限界に挑戦している選手たちに拍手を送
ります。
8月12日に配本いたしました『文化大革命の記憶と忘却』(福岡愛子著・定価
4620円)は、今までタブーとされてきた文革を、人々の記憶のなかに探る試みです。時節柄話
題になってほしいと期待しております。(書店さん店頭にはお盆明けの18日頃でしょうか)
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◇トピックス
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◆イベント
『〈盗作〉の文学史』発売記念のトークイベント
「盗作の歌なんか聴きたくない(こともない)」を開催いたします。
対談者は著者・栗原裕一郎氏&小谷野敦氏&枡野浩一氏
日時:2008年9月11日(木)夜7時より(6時半開場)
場所:ジュンク堂書店池袋店 4階喫茶スペースにて
詳しくは→
◆書評
「話題満載、実際に面白い本である」。2月発行の『ビューティー・サロンの
社会学』(ブラック著・定価2940円)が、7月20日付毎日新聞にて書評されました。評者は富山太佳夫氏。
「現代人の心性を探る新鮮な視座を提示してくれる一冊だ」
谷本奈穂著『美容整形と化粧の社会学』が日本経済新聞にて書評掲載されました。2008年8月3日付。
栗原裕一郎 著『〈盗作〉の文学史』 の書評が8月10日付東京新聞・中日新聞にて掲載されました。評者はすが秀実氏。
◆2008年度図書目録ができました。
ご入り用の方はご住所・お名前をご明記の上、弊社までメールください。
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◇近刊情報
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9月上旬発売予定
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『違和感のイタリア』
――人文学的観察記
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八木宏美 著
四六判上製304頁・定価2835円(税込)
ISBN 978-4-7885-1123-1
分野=近現代史・人文・社会
◆原点を知ってこそ、理解は生まれる◆
日本の格差社会化が懸念されていますが、格差・不平等はなくすべきだ、とい
う感覚がわれわれにはあります。イタリアにも厳然たる格差が存在しますが、
人びとは、むしろそれが現実であるからこそ、各自が達成感や幸福を追い求め
るのだと感じているようです。イタリア生活30年のあらゆる場面で日本人と
しての「当たり前」を根底からゆさぶられた著者は、その違和感のもとをたず
ねてイタリア近現代史をひもとき、また市民生活からマフィアまで、社会をつ
ぶさに観察して、イタリア人の考え方の原点を探究してゆきます。「30年住
んで消えない違和感もある」と語る著者の複眼的な観察にこそ、他文化理解の
可能性をみることができます。イタリアを知り、翻って日本を考える一冊。
9月上旬発売予定
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『質的心理学研究法入門』
――リフレキシビティの視点
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P.バニスター、E.バーマン、I.パーカー、M.テイラー、C.ティンダール 著
五十嵐靖博・河野哲也 監訳 田辺肇・金丸隆太 訳
A5判並製272頁・定価2940円(税込)
ISBN978-4-7885-1128-6
分野=心理学・質的研究
◆質的研究のための実践的ハンドブック◆
心理学を現実の問題に役立てる方法として、質的研究法への関心がとみに高ま
っています。質的研究法についてはすでにさまざまな本がありますが、本書の
第一の特色は、今大きな関心を呼んでいる、研究に際しての研究者自身のあり
方とその影響=リフレキシビティについて、十分に解説されているところにあ
ります。その上で、観察、エスノグラフィー、インタビュー、ディスコース分
析、アクションリサーチなど代表的な方法を取り上げ、概略、研究の実例、長
所と短所を懇切かつ具体的に解説しています。英米では、実際にこれらの方法
を使って研究を始めようとする学生、研究者にとって座右の書となっています。
9月上旬発売予定
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『文化移民』
――トランスナショナル・アイデンティティのゆくえ(仮)
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藤田結子 著
四六判上製272頁・予価2520円(税込)
ISBN 978-4-7885-1129-3
分野=社会学・文化研究
◆若者はなぜ日本回帰するのか?◆
最近、ダンスやアートなどで一旗揚げたいと、文化的な動機で日本から欧米に移住する若者が増えています。著者はニューヨークやロンドンに移住するかれらに密着取材して、脱国家的なかれらがどのように欧米社会を体験して、数年後にどう考えるようになったかを長期的に丹念に追います。そこから浮かび上がってきたのは、言語の壁、多民族・多文化社会で生きることの難しさを実感したことによる、「単一民族国家」日本への回帰です。電子メディアが普及すると国民国家は衰退する または国境は消滅するという仮説が、希望をもって語られてきましたが、現実には、むしろナショナリズムが強化されています。本書は、そのことをトランスナショナルな日本の若者の場合において如実に証明しています。著者は慶応大学メディア・コミュニケーション研究所准教授。
9月上旬発売予定
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『〈住宅〉の歴史社会学』
――日常生活をめぐる啓蒙・動員・産業化(仮)
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祐成保志 著
A5判上製336頁・予価3780円(税込)
ISBN 978-4-7885-1127-9
分野=社会学・文化研究・建築学
◆メディアとしての住宅を読み解く◆
よい暮らしを望むとき、現代人はしばしばその舞台である住宅を良くすること
に思いを馳せます。若年ホームレス、孤独死など世間を騒がせる社会現象には、
いまの住宅が「身の丈にあっていない」、という共有された「住宅難」の感覚
があるようです。筆者はこの住居への感覚の来歴を追って、人びとが住宅につ
いて何を問い求めてきたかの歴史をひも解き、その答えとして示された模範=
モデルハウスの変遷をたどります。明治末から急増する住宅をめぐる言説が、
やがて総力戦体制において制度的な基盤を与えられていく社会的な形成過程を
明らかにしつつ、「メディアとしての住宅」の作用によってもたらされた住居
をとりまくシステムまでも問いなおした野心作です。著者は信州大学人文学部
准教授。
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◇編集後記
夏休み期間中の土曜日、日曜日は子どもにしたがって市民プール通いが続きま
す。8月は13日から15日までお盆休みをいただきましたが、やはりプールに行
っていました。こころなしか背泳ぎを練習する方が多く、また子どもに背泳ぎ
を指導する親御さんの姿を多くみかけました。競泳の入江選手の影響かと思い
笑いつつ、自分もバサロの真似事をしていたら、後頭部をプールの底にしたた
かぶつけ、子どもに心配される始末。よい子はマネをしないでね。(N)
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◇奥付
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電話 03(3264)4973(代)
FAX 03(3239)2958
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□次回発行は2008年9月中旬を予定しております。
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