書評 小谷野敦著『リアリズムの擁護』
小谷野敦著『リアリズムの擁護』
が、2008年4月14日付産経新聞にて書評掲載されました。
「・・・・・・書名と同題の巻頭論文で、花袋から柳美里に至る私小説・モデル小説を論評しつつ経験・実感の裏付けのない作品の「リアリティの欠如」を批判する。『蒲団』のモデル岡田美知代と作家との関係をめぐって、作品の虚実を追求した論文は、書きおろしの力作。付録としてそえられた花袋作品2編も説得的だ。・・・・・・
いわゆるテクスト論者とちがって、この本には作家への関心が横溢していて、それがリアリズム擁護説ともむすびついているのだ。
緒論中「落語はなぜ凄いのか」という一文が異彩を放っている。これぞまさに語りによる人間描写のリアリズムにほかならない」
ご書評くださいました、評者・東郷克美先生、掲載紙ご担当者の方にには、こころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。
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