◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第241号■

2024年2月22日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第241号■

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◇トピックス
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●お知らせ

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〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。

粟谷佳司著『表現の文化研究』の書評が「図書新聞」2024年2月24日付にて掲載されました。評者は長崎励朗先生。(崎は立つ崎)
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2024/02/post-cacdca.html

 

○新曜社ウェブマガジン「クラルス」

連載 『自己の科学は可能か』出版記念シンポジウムの現場から
第2回 自己という檻の中(弘光健太郎)
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7818

第3回 自己であることと科学すること(田中彰吾)
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7828

第4回 実感としての自己感の科学へ向けて(金山範明)
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7873

 

◇近刊情報
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2024年3月上旬発売
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生ける死者の震災霊性論
─災害の不条理のただなかで
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金菱清 著
四六判並製216頁・本体2300円+税
ISBN 978-4-7885-1842-1  C1036
分野=東日本大震災・災害

なぜ震災の被災者が自らを罪深いと思うのか、亡き人を思い、なぜ深い後悔に涙するのか。言葉にできない沈黙の中で、幽霊や夢に仮託しているのは何か。
人知れず孤立し、苦しみ続ける被災者への綿密なフィールドワークを通じ、実存から立ち上げる霊性論。


*聞き取り調査を究めた著者が明かす「インタビューの敗北宣言」。

*「語り」から「書く」へ。質的調査法の転換をフィールドワークの現場から明らかにする。

*大切な人をある日突然奪われる災害。誰もが直面しうる残酷な現実と、そこから立ち上る霊性とは何か、鋭く映し出す。

著者
金菱清:関西学院大学社会学部教授・放送大学客員教授

金菱清先生 既刊
『災害の記憶を解きほぐす』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b624308.html

『逢える日まで』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b598885.html

『呼び覚まされる 霊性の震災学』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455547.html

 

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2024年3月中旬発売
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陸軍将校たちの戦後史
─「陸軍の反省」から「歴史修正主義」への変容
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角田 燎 著
四六判上製264頁・本体2900円+税
ISBN 978-4-7885-1839-1  C3036
分野=社会学・現代史

戦後、親睦互助を目的として戦友会を結成した旧陸軍のエリートたちは、戦争を指揮したことに自責の念を抱いていた。その彼らがなぜ「歴史修正主義」に接近し、政治団体として会を先鋭化させていったのか。陸軍将校たちの戦後史と戦争観の変容に迫る。


*これまでの軍隊経験者の戦後史研究はおもに、末端の兵士や下士官(準エ リート)を扱ってきた。本書は、旧陸軍の上級者であった者たちに焦点を絞り、彼らの戦後史と戦争認識を明らかにしている。

*戦友会を対象とした従来の研究群においても、戦友会の非政治性や、戦後世代へ会を継承することの困難さが指摘されてきた。一九九〇年代に会の政治化を遂げ、元自衛隊幹部へ門戸を開いた本書の事例は、戦友会研究の蓄積にも一石を投じるものである。


著者
角田 燎:立命館大学立命館アジア・日本研究所専門研究員

 

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2024年3月下旬発売
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インプロ教育の探究
─学校教育とインプロの二項対立を超えて
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高尾隆・園部友里恵 編著
四六判並製346頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1841-4  C1037
分野=教育

インプロは、もともと学校教育と対立するかたちで生まれたが、「アクティブ・ラーニング」の重要性が言われるなか、学習方法の一つとして広まりつつある。インプロの研究者・実践者たちによる、今日のインプロ教育の多様な実践の報告と理論的な分析。


*インプロの考え方を教育現場で活かすための本


著者
高尾隆:東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授
園部友里恵:三重大学大学院教育学研究科准教授


園部友里恵先生 既刊
『インプロがひらく〈老い〉の創造性』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b559518.html


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2024年3月下旬発売
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質的心理学研究 第23号
─特集 産・学・官連携による/についての質的研究
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日本質的心理学会『質的心理学研究』編集委員会 編
B5判並製284頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1838-4  C1011
分野=質的心理学

「知」の社会への還元、イノベーション創出を目的に推進されてきた産官学連携。異質な組織による協働、民間も含めた多様な人びとの参画はなにをもたらしたのか。特集ではこの営みを心理学的視点で分析した4本の論考でみていく。一般論文は11本収載。


質的心理学研究
https://www.shin-yo-sha.co.jp/search/s13251.html

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編集後記


京成八幡駅前に「山本書店」という古本屋さんがある。

店内は文庫新書から専門書までバランスのよい品揃えで、私のような古本屋さん初心者でも楽しめるつくりになっている。
将棋の本も充実していて、個人的にはうれしいポイントだ。


先日伺った際に購入した3冊。

『啓文社 七十年をふりかえって』
広島の書店、啓文社さんの歴史。いまや岡山本店やポートプラザ店など、岡山や福山といえば啓文社さんの名前があがるが、尾道で創業し福山に進出する際や倉敷店の岡山初出店の際の苦労が語られていて、あっという間に読んでしまった。

『出版大崩壊』(小林一博/著、イースト・プレス)
イースト・プレスといえば神保町の出版社だが、挟まれていた読者カードで2001年頃は西日暮里にあったことを知る。

『紀伊國屋文左衛門の生涯』(山木育/著、マネジメント社)
紀州(和歌山県)から出て,みかんを江戸に海上輸送して大きな利益を得たといわれる紀伊國屋文左衛門。
和歌山のみかん農家出身の私のために置いてあったのかというような本で、思わず購入。

どれも、古本屋さんならではの出会いだった。

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『絶滅危惧個人商店』(井上理津子/著、ちくま文庫)


駄菓子屋さん、魚屋さん、古本屋さんなど、素晴らしき個人商店の数々。
路地裏、駅前、商店街で見つけた魅力あふれる19軒を紹介する本。

本書の取材時期は2018年の秋から2020年の春まで。この本は単行本の文庫化だが、ちょうどコロナ禍の2020年12月に単行本が刊行されている。単行本のあとがきには「コロナ禍にもめげず、登場する全店が頑張っている」とある。名店揃いである。

登場するお店の中で、江東区南砂町の古本「たなべ書店」田辺さんがおもしろい。

用があるときは常連さんに店番を頼んで、三十三年間無休営業。
35坪の店内に少なく見積もっても10万冊の本。
著者の井上理津子さんは以前夕刊紙の連載で都内の古本屋さんを二百軒まわり、その中で印象が強かったお店というだけあって、店主も店内も強烈だ。

「映画のパンフレット、百円から二十五万円まで、ね」
「この仕事、毎日えんまさんになって、売れない本に引導を渡さなきゃならない」

涼しい顔をして言う店主の田辺さん。
たなべ書店は1986年に開業。元旺文社の営業マン。
開業のきっかけは岡山の古本屋さん「万歩書店」に足繁く通い、社長から「そんなに大量に買うなら、あなたも古本屋をやったら」と言われたのがきっかけ。

繁盛したきっかけとして「チリ交さん」(チリ紙交換業者)をあげる。
チリ紙交換のトラックを追いかけ、漫画や雑本を買い取る。そのうち「古紙再生業者よりも高く買ってくれる古本屋がいる」と業者から業者へと伝わり、取引業者が増える。

廃品回収に自治体が学校や町内会に報奨金を出すようになったなどの理由でチリ交さんが減ると、今度は「古本出張買取中。即、お宅までうかがいます」のチラシを近所に配りまくる。
こうした猪突猛進仕入れで在庫を増やし、90年代からの新古書店チェーンの台頭をものともせずに受け入れられていく。

昔に比べたらお客さんの数は「今じゃ静かなもんですよ」と店主はいうが、著者いわく都内の古本屋の中で客数は「トップ5」に入るというのだから恐れいる。

上京後はじめて住んだ街が江東区だったのに、まだ足を運べていない。
あと30年はお店を続けたいと言う田辺さん。近々行きたいと思う。

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はじめに紹介した山本書店さんも、40年以上続いてきたお店であるが、今年の3月頃に閉店となるようだ。
好きな店には行けるうちに行かねばならない。
我が子の散歩を口実に、妻に内緒で古本屋に向かうのであった。(H


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◇奥付
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次回発行は2024年3月下旬を予定しております。

書評 粟谷佳司著『表現の文化研究』@「図書新聞」2024年2月24日付

粟谷佳司著『表現の文化研究』の書評が「図書新聞」2024年2月24日付にて掲載されました。評者は長﨑励朗先生。ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様にこころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。




・・・・・・

(さらに)本書は当時のフォークソング運動を取り囲む社会状況を市民運動などとのネットワークとして把握することを試みる。たしかに、鶴見や片桐をイデオローグとするフォークソング運動が市民運動と結びついていったのは半ば必然であった。鶴見が創設にかかわった「ベトナムに平和を!市民連合(通称べ平連)」に代表されるように、彼が目指したのはマスとしての大衆を個人として能動的に意見を発する市民の集団へと組織することだったからだ。フォークソング運動をこうした文脈の中においてみると、「フォークは大衆のもの」というような表現の意味も違って見えてくる。ここで念頭に置かれている大衆は明らかにマスとは異なる。個性を捨象された均質な塊というよりは顔を持った一人一人の人間というニュアンスを帯びているのだ。これは1960年代以降の日本文化史を貫くいわば「下向きの圧力」に正統性を与える大衆観である。大衆に寄り添うことを肯定的に捉えるムードを形作った要素の一端を垣間見ることのできる視点であると言えよう。

こうしてみると、本書のタイトルが『表現の文化研究』であることも理解できる。本書は鶴見らによる、大衆のマスからの分離というプロジェクトを引き継ぎ、表現の受け手としての大衆を、表現する主体として読みかえようとする試みなのだ
・・・・・・


9784788517608  表現の文化研究
 鶴見俊輔・フォークソング運動・大阪万博

 著者 粟谷 佳司 著
 出版年月日 2023/09/15
 ISBN 9784788517608
 4-6判・248ページ
 定価 3,410円(本体3,100円+税)
 在庫 在庫あり

 

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第240号■

2024年1月24日発行
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◇トピックス
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〇受賞
弊社刊行の烏谷昌幸 著『シンボル化の政治学』が第41回 政治研究櫻田會奨励賞を受賞しました。
烏谷先生、ご受賞おめでとうございます。
https://www.shin-yo-sha.co.jp/news/n55419.html

 

〇フェア
「新曜社ブックフェア」
京都大学生協ショップルネ店さまにて、2023年11月27日より開催中です。
お近くの方はぜひお立ち寄りください。
期間は1月31日までの予定でしたが、延長いたします。
2月16日(金)まで開催予定です。

 

○新曜社ウェブマガジン「クラルス」

連載 『自己の科学は可能か』出版記念シンポジウムの現場から
第1回 出版記念シンポジウムを振り返る(田中・今泉・金山・弘光・浅井)
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7799

 


◇近刊情報
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2024年2月下旬発売
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日中韓のゲーム文化論
─なぜ、いま〈東アジア・ゲーム批評〉なのか
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楊駿驍・トウ 剣・松本健太郎 編
A5判並製392頁・本体4500円+税
ISBN 978-4-7885-1836-0  C1036
分野=現代思想・ゲーム文化論

いまや世界中が「ゲーム化」している。しかしその思想的意味はどこにあるのか。欧米を追い越し先頭にたった日本、それに迫ろうとしている中国・韓国のゲーム文化。三国の優れた批評のなかに独自性を探りつつ、東アジアのゲーム文化を展望する論集。


*中沢新一、大澤真幸、吉見俊哉、東浩紀など諸氏の「伝説的」名論文を収録。

*同時に、ゲームの最先端を論じた斬新な論文も収録する。


編者
楊駿驍:早稲田大学講師
トウ 剣(トウはのぼりへんにおおざと):蘇州大学准教授
松本健太郎:二松学舍大学教授

 

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2024年2月下旬発売
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発達科学ハンドブック12巻
高齢期の発達科学

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日本発達心理学会 編
佐藤眞一・藺牟田洋美・田島信元 責任編集
A5判上製336頁・予価4400円+税
ISBN 978-4-7885-1837-7  C1011
分野=発達心理学・老年学

超高齢社会を迎えた今、数十年にわたる高齢期をどう生きるかが重要かつ喫緊の課題となり、生涯発達心理学の視点から科学的探究が進められている。長く生きることが喜びになる未来をどうつくっていくのか? 最前線の多様な研究とその成果を展望する。


*急速な高齢化が社会と高齢者自身にもたらす影響とは?
*生物学的成長と老化、および精神的加齢変化を統合的にとらえる視点からのアプローチ。


著者
佐藤眞一:大阪大学名誉教授
藺牟田洋美:東京都立大学准教授
田島信元:白百合女子大学・東京外国語大学名誉教授


発達科学ハンドブックシリーズ
https://www.shin-yo-sha.co.jp/search/s13264.html


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編集後記


2024年最初の新刊案内となります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて今回のお題は、まもなく休業となる神田駿河台の「山の上ホテル」。
休業が決まってから、ホテル内のコーヒーパーラーは連日整理券が配布されるほどの盛況ぶりのようだ(整理券を取るために朝9時から並んだ、という話を妻から聞いた)。


『山の上ホテル物語』(常盤新平/著、白水社)


神保町のすぐそばで75年の歴史を刻んだ山の上ホテル。
創業者 吉田俊男の、そしてそこに勤めた方たちの話である。
社長自ら書いた広告文、上野駅で客引きをしたエピソード、食へのこだわり……

戦後、ひとつの事業を成した人の仕事への情熱は、到底私の仕事などでは及ぶことの出来ない「苛烈さ」を持っているのだ、と感じた。

特に心に残った部分を引用したい。
P63「マニュアルは大嫌い」より。
吉田社長はこう言ったそうだ。
「マニュアルがあれば、誰でもちゃんとやれるけど、それだけではけっしていいとはいえないんだ」
マニュアルは基礎的にははじまりであり、一番いい方法はべつにある。「本当に心底、心から仕事をしなきゃだめだ」と。
ついついマニュアルを求め、正解探しをしてしまう自分にささる一言だった。


最後に、私と「山の上ホテル」の話を。
妻と付き合い始めた頃、義母と初めて会ったのが例のコーヒーパーラーだった。
交際相手として相応しいか一挙手一投足厳しい視線を送られ、どぎまぎしながらケーキを食べた、甘く苦い思い出だ。

このホテルが復活し、我が子が交際相手を紹介してきたら……
今度は私が連れて行こう。
そんな日がいつか来るのを待っている。(H


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◇奥付
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2023年12月22日発行
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〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。


関西学院大学震災の記録プロジェクト/金菱 清(ゼミナール)編『災害の記憶を解きほぐす――阪神・淡路大震災28年の問い』書評が「小説新潮」(24年1月号)に掲載されました。評者は東えりか氏(書評家)です。
https://www.shin-yo-sha.co.jp/news/n55316.html



〇フェア
「心理学書販売研究会 ロングセラーフェア@丸善丸の内本店」

11月2日より丸善丸の内本店さま3階、心理学書棚にて
「心理学書販売研究会 ロングセラーフェア」を開催いたします。
半世紀、四半世紀を越えてまだ読み継がれる書、そしてこれからの定番書を厳選して展示しております。お近くにお立ち寄りの際は、ぜひご覧ください。
https://shinpanken.blogspot.com/2023/11/blog-post.html


「新曜社ブックフェア」
京都大学生協ショップルネ店さまにて、11月27日より開催中です。
お近くの方はぜひお立ち寄りください。1月31日まで展開予定です。



○新曜社ウェブマガジン「クラルス」

『新社会学研究 第9号』論文公募のお知らせ(12月31日締切)

『新社会学研究』(第9号、新曜社から2024年秋に刊行予定)では、自由論題での論文掲載に向けたエントリーシートの募集をしています。
どなたさまも奮ってご応募ください。
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7581



◇近刊情報
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2024年1月下旬発売
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エスニック空間の社会学
―新大久保の成立・展開に見る地域社会の再編
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申惠媛 著
A5判上製352頁・予価4400円+税
ISBN 978-4-7885-1832-2  C3036
分野=社会学

エスニックな観光地「新大久保」の出現は、居住空間としての大久保地域をいかに変容させたのか。定住を要件とする従来の多文化共生論や地域社会像を批判し、住民だけでない多様な人々の共在から成るプロセスとしての、新たな地域社会概念を提起する。


*日韓両言語のネイティブだからこそできた、韓国出身者へのインタビュー調査も多数掲載されており、資料的価値にも富む。

*多文化共生の現場として知られる大久保地域と「新大久保」について、観光地化以降の状況を総体的に把握するための研究成果となっている。


著者
申惠媛:宇都宮大学国際学部助教



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よりみちパン!セ シリーズ
増補・改訂版 3点同時発売予定
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2024年1月下旬発売予定
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増補新版 死ぬのは、こわい?

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徳永進 著
四六判並製136頁・本体1600円+税
ISBN 978-4-7885-1833-9  C0095
分野=社会学、福祉

中学生の夢二は死の案内人=ホスピスの先生と一緒に病室をひとつずつ回る。一人ぼっちの人、家族といっしょにいる人。いろんな生、いろんな死。成人した夢二を追った後日譚を付す。あとがきにかえて=谷川俊太郎(詩)




*あとがきにかえて=谷川俊太郎(詩)

著者
徳永進:野の花診療所 所長



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増補新版 生きのびるための犯罪(みち)

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上岡陽江+ダルク女性ハウス 著
四六判並製224頁・本体1900円+税
ISBN 978-4-7885-1834-6  C0095
分野=社会学、福祉、精神保健

「回復」とは、薬やお酒への依存が止まることではなく、地域の中で、孤立せずに安心して暮らしていけること。哲学、障害学、社会学ほか各方面に大きな影響を与え続ける彼女たちの実践。長く入手困難だった1冊に貴重で最新の増補を付す。


*帯・推薦文=國分功一郎


著者
上岡陽江:ダルク女性ハウス代表・精神保健福祉士



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増補新版 だれか、ふつうを教えてくれ!

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倉本智明 著
四六判並製176頁・本体1900円+税
ISBN 978-4-7885-1835-3 C0095
分野=障害学、社会学、福祉

「共生」「多様性」「尊重」、そんなふわふわした言葉が隠してしまうこと―「ふつう/障害」について、なかなか聞けなかったこと、本当はよくわからないことを全盲の社会学者と真正面から考える。


著者
倉本智明:関西大学非常勤講師



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編集後記


 今年最後の編集後記は例年にならい、先日発表された紀伊國屋じんぶん大賞について書く。

 『謝罪論』(古田徹也/著、柏書房)はすでに取り上げてるし、『消費者の誕生』(林 凌/著、以文社)は書評でみて気になったまままだ買ってなかった。2位の『タイミングの社会学』(石岡丈昇/著、青土社)、10位の『超人ナイチンゲール』(栗原康/著、医学書院)は買ったが未読。


というわけで 『超人ナイチンゲール』(栗原康/著、医学書院)を手にとってみた。


 鬼才文人アナキストである著者が書く、かつてないナイチンゲールの評伝。一読、ナイチンゲールを現代日本によみがえらせる名講談の誕生と評したい。これは先日、千葉県は志津のときわ書房志津ステーションビル店で店長さんに勧めてもらった1冊で、志津で推されている本はつい買ってしまう。そしてもれなく面白い。


 上流階級の身でありながら戦場での傷病兵士の看護の仕事に就くだけでも変わっているが、その現場でも彼女は普通ではない。第四章のクリミア戦争でのナイチンゲールの闘いぶりは印象深い。


 病院食になる物資はあるのだが、支給されずに死んでいく兵士たち。死んだら物資がムダにならず良かったという官僚主義の地獄。この状況を異なる部局の管轄争いによる機能不全とみて、それをあらゆる手段で打破していくナイチンゲールを、ケアの現場におけるアナーキストとして著者は描く。


 なんと言われようがケアするためにとにかく行動。目の前の人を助けるために何をするか。ケアの原点を見た気がした。タイトルの「超人」はニーチェのことばを借りているという。お前はそこで何をするんだとナイチンゲールにアジテイトされ、ぶっとばされる読書体験をぜひ(H



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〇書評
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元学徒兵の語りを「脱神話化」する
渡辺祐介 著『若者と軍隊生活 生還学徒兵のライフストーリー研究』の書評が図書新聞2023年11月11日付に掲載されました。評者は松岡昌和氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/11/post-11e025.html

 

〇フェア
「心理学書販売研究会 ロングセラーフェア@丸善丸の内本店」

11月2日より丸善丸の内本店さま3階、心理学書棚にて「心理学書販売研究会 ロングセラーフェア」を開催いたします。
半世紀、四半世紀を越えてまだ読み継がれる書、そしてこれからの定番書を厳選して展示しております。お近くにお立ち寄りの際は、ぜひご覧ください。
https://shinpanken.blogspot.com/2023/11/blog-post.html


「新曜社ブックフェア」
早稲田大学生協ブックセンターさま(17号館B1F)にて、11月6日より開催中です。
ふだん店頭にない書籍ほか、図書目録などもございます。お近くの方はぜひお立ち寄りください。12月7日まで。

 

○新曜社ウェブマガジン「クラルス」

夏目漱石はどんな授業をしたのか?――受講ノートを探す旅

第7回 大学生よ、大学を軽蔑せよ?――東大の漱石が描いた早稲田スピリッ

連載再開にあたって
連載が途切れていた。再開にあたって、仕切り直しとして前回の続編は後回しにして、漱石が創造したもっとも魅力的な人物のうちの一人、『三四郎』に登場する佐々木与次郎について取り上げたい。この人を抜きにして、私の受講ノートを探す旅は続けられなかったと思うからだ。
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7549

 

『新社会学研究 第9号』論文公募のお知らせ(12月31日締切)

『新社会学研究』(第9号、新曜社から2024年秋に刊行予定)では、自由論題での論文掲載に向けたエントリーシートの募集をしています。
どなたさまも奮ってご応募ください。
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/posts/7581

 

◇近刊情報
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12月下旬発売
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自己の科学は可能か
―心身脳問題として考える
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田中彰吾 編
今泉修・金山範明・弘光健太郎・浅井智久 著
A5判並製224頁・3200円+税
ISBN 978-4-7885-1831-5  C1011
分野=心理学・哲学

自己は脳によって作られるのか? 身体性に規定されるのか? 記憶と物語から構築されるのか? 21世紀に展開されてきた「自己の科学」を振り返り、最先端の研究を紹介するとともに、「心身脳問題」という観点から未来を展望する熱いアンソロジー。


編著者
田中彰吾:東海大学文化社会学部教授/文明研究所所長

著者
今泉修:お茶の水女子大学人間発達教育科学研究所准教授
金山範明:産業技術総合研究所(AIST)主任研究員
弘光健太郎:ATR認知神経科学研究室(DCN)研究員
浅井智久:国際電気通信基礎技術研究所(ATR)主任研究員


_________________________

 

編集後記


先日、「一箱古本市」に出店者として参加した。


一箱古本市とは、「みかん箱サイズの箱一つ」程度の古本を持ち寄り、販売するフリーマーケットである。
このイベントに持っていったものの中から1冊紹介したい。


『社会を知るためには』(筒井淳也/著、ちくまプリマー新書)

社会学入門におすすめ、と以前参加した学会で有斐閣の方に教えていただいた本だ。
社会人になってから社会学に興味が湧いた、という私のような人間にも読みやすく書かれている。

この本をきっかけに、社会学に興味を持ってもらえることがあればうれしいな、と思い、追加で購入したものを持っていったが、結果としては売れなかった。


だが、この本を通して思いがけぬ出会いがあった。
大学で社会学を専攻していた、という方がいらっしゃったのだ。

「この本は読んだんですか?」
「もしかして社会学お好きですか」
「大学で専攻しておりました」
思わずその場で社名も伝えてしまった。
すると、「新曜社の本は定期的にチェックしています」

ああ、こういった方々に弊社は支えられているのだと身をもって実感した。


その日、自社の総合図書目録を持参していなかったのが心残りである。
お渡ししたかった。
新曜社を支えてくださっている全国の皆様、ご希望があれば総合図書目録をお送りします。 最新版が今月出来ました。
件名を「総合図書目録希望」とし、お名前、ご住所を記載の上、下記アドレスまでお願いします。
info@shin-yo-sha.co.jp (H)

 

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◇奥付
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次回発行は2023年12月下旬を予定しております。

書評 渡辺祐介 著『若者と軍隊生活』、図書新聞2023年11月11日付

元学徒兵の語りを「脱神話化」する

渡辺祐介 著『若者と軍隊生活 生還学徒兵のライフストーリー研究』の書評が図書新聞2023年11月11日付に掲載されました。 評者は松岡昌和氏。ご書評いただきましたこと心よりお礼申し上げます。

 

……
著者は、それぞれの元学徒兵へのインタビュー内容をまとめた後、続く章でそれぞれのライフストーリーを分析し、さらに終章で三人の経験に共通したパターンを浮かび上がらせている。それは軍務に精勤するメカニズムである。三人とも、生還への思いをもって軍務に就き、「よりましな居場所」を求めて軍という組織のなかでの社会的上昇を図っていった。さらに、軍隊生活で他者の役割に応えようとすることで責任感を発揮し、軍隊生活を習慣化させていった。こうした学徒兵の行動を、著者は「学徒兵の若者らしい生き方」ととらえている。それは、平時においても社会を支える「下からの力」となるものであり、それが結果として戦争を支えていたのである。

……

本書は、「平和教育」に「利用」される形で「神話化」された元学徒兵の語りを、綿密なインタビューと丁寧な分析によって「脱神話化」することに成功している。学校教育やメディアを通じた語りでのみ戦争を知ることになる著者や評者、そして多くの読者の世代にとって、この二一世紀の時代にどのような戦争像を描いていくかについてさまざまな模索が行われる。そのひとつの方向性が、本書が示したような、平時の生活者としての倫理や規範と戦争動員のメカニズムとの連続性を指摘していくことなのであろう。



9784788518162  『若者と軍隊生活 生還学徒兵のライフストーリー研究』

 渡辺 祐介 著

 出版年月日 2023/06/05
 ISBN 9784788518162
 判型・ページ数 4-6・384ページ
 定価 4,070円(本体3,700円+税)
 在庫 在庫あり

 

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第237号■

2023年10月20日発行
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◇トピックス
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●お知らせ

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〇受賞
清水亮著『「予科練」戦友会の社会学』(新曜社)が第96回日本社会学会大会 学会奨励賞(著書の部)を受賞いたしました。
清水先生、おめでとうございます。

『「予科練」戦友会の社会学』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b602412.html

 

〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。

大内雅登・山本登志哉・渡辺忠温 編著『自閉症を語りなおす』の書評が、「図書新聞」2023年10月21日付に掲載されました。評者は高木美歩氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/10/post-e4098a.html

 

〇フェア
「新曜社ブックフェア」
早稲田大学生協ブックセンターさま(17号館B1F)にて、
11月6日より開催いたします。
社会学・心理学などを中心に、ふだん店頭にない書籍も並びます。
12月7日までの予定です。

 

〇新刊情報

10月に刊行のD. A. ノーマン 著、安村通晃・伊賀聡一郎・岡本明 訳
『より良い世界のためのデザイン』、おかげさまで売れ行き好調です。
以下よりためし読みできます。

『より良い世界のためのデザイン』
目次・内容、ためし読み
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b634104.html

 

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◇近刊情報
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10月下旬発売
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語り継ぐ経験の居場所
─排除と構築のオラリティ
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関礼子 編
四六判並製280頁・2900円+税
ISBN 978-4-7885-1830-8  C1011
分野=デザイン・認知科学

語り難い苦痛を呼び起こす記憶。なぜ語るのか。誰が、何のために、誰に向か
って語るのか。語られる記憶をどのように扱うことができるのか。語りから排
除されるもの、語りを継承する困難、語り手と聞き手の間の「伝わらなさ」の
現在を多面的に考察する。


編者
関礼子:立教大学社会学部教授

 

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編集後記


今月も編集後記の提出日が近付いていたが、どのネタで書こうかまだ悩んでいた。

候補1
私の母校、和歌山県立耐久高校が秋季近畿地区高校野球大会和歌山県2次予選で初優勝し、40年ぶりに近畿大会への出場を決めたことについて。
今年の夏は初戦敗退やったのに、どないしたんや。

候補2
藤井聡太さん8冠。
将棋本『万葉の郷 藤井憲郎詰将棋作品集』(双峰社発行、新曜社発売)の刊行もあり、藤井つながりで。また今月末に開催される出版健保の将棋大会に出場するのでこの線で……

 

候補1は「また野球」、候補2は私自身が将棋初心者なので「一手で優勢が変わる将棋は怖い」くらいの感想しか書けない。

というわけで、


『謝罪論 謝るとは何をすることなのか』(古田徹也/著、柏書房)

 

営業先の丸善津田沼店さまで担当者の方におすすめしてもらった本。


「すみません」と言っても謝罪が成立しているとは限らない


例えば、ここで私が明るい声で「すみません」と言ったとしたら「編集後記が遅れていることをぜんぜん反省していない」と思われてしまう。
また、神妙な様子で言ったとしても、これが数か月も続いてしまうと「反省の色は見せるが実際は反省していない」ことになる。
ことばで謝罪しても、行動が伴わないと謝罪にならないのだ。

さて、冒頭に述べたが母校の近畿大会出場、なにがあっても観戦しなければならない。
「すみません、来週なんですがお休みを……」
有給は当然の権利だが、そういう態度は出さず、すまなそうな感じで切り出すとしよう。(H)

 

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書評 大内雅登・山本登志哉・渡辺忠温 編著『自閉症を語りなおす』 「図書新聞」2023年10月21日付

大内雅登・山本登志哉・渡辺忠温 編著『自閉症を語りなおす』の書評が、「図書新聞」2023年10月21日付に掲載されました。評者は髙木美歩氏。ご書評いただきありがとうございます。掲載紙ご担当者様にもお礼申し上げます。


本書は(一財)発達支援研究所の研究者と自閉スペクトラム症(以下ASD)と診断された支援者らによって編纂された、対話に基づくASD支援を提唱するものである。……

ASD者は社会性の障害のために人の気持ちを理解することができないという知識に対し、大内らは定型発達者もまたASD者を理解できていないのだから、わからないのはお互い様と主張する。定型発達者とASD者のすれ違いは、それぞれが体験している世界や素朴な感覚をよく知らないために生じる「ズレ」に起因しているのである。そして、互いのズレを明らかにして調整する方法として大内らが提唱するのが「逆SST」である。ソーシャルスキルトレーニング(SST)は社会で暮らすために必要な対人・生活スキルを身に着けるためのプログラムだが、逆SSTはASD者が出題者として日頃理解されにくい自身の体験を語り、参加者はその人が「なぜそうしたのか」を本人に質問しつつ推理していく、対話的調整である。そこで明かされる理由は思いもよらない、専門用語の枠にはとても収まらないものが多い。……
……
コミュニケーションがうまくいかないとき、まず相手に尋ねてみよう、対話しようという本書の主張はじつに真っ当である。この本はASDを主題に書かれているが、多様性が求められる今日の社会においては誰もが身につけておきたい視点である。簡単なように思われるそれをいかに実践するか、それがいかにむずかしいかを丁寧に記述した本書は、誰かとのより良いコミュニケーションを希求する人の一助になり得るだろう。


9784788518155  大内雅登・山本登志哉・渡辺忠温 編著
 『自閉症を語りなおす』
 当事者・支援者・研究者の対話


 ジャンル 心理・福祉・看護・医療
 出版年月日 2023/05/20
 ISBN 9784788518155
 4-6判・320ページ
 定価 2860円(税込)

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2023年9月25日発行
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〇新刊情報

1.8月末に、復刊刊行いたしました六車由実著『神、人を喰う 新装版 人身御供の民俗学』が、早々に品切れ、9月12日に重版ができました。供犠の研究から介護の世界へ。本書が今なお新しい本であることを、新装版のあとがきで六車先生が語ってくれております。


「大学勤務を辞め、生まれ育った沼津に戻り、介護の仕事を始めたため、残念ながら供犠の研究は続けられなくなった。
 では、供犠とは全く無関係の世界にいるのか。本書を久しぶりに読み返しながら、実は、決してそうではないと思うようになった。供犠を、儀礼的に暴力を発現させる場ととらえるなら、今、私が生きている介護の世界は、社会からの差別や非難につねに曝され、また一方、内にはいつ発現するかわからない生々しい暴力性も内在する、暴力とは切っても切り離せない場所であると思えるのである」

『神、人を喰う 新装版 人身御供の民俗学』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b630266.html

 


2.8月に刊行のM.Ohmerほか著、似内遼一ほか監訳『コミュニティを研究する』、定価9350円ながら売れ行き好調です。先日4年ぶりに出展した日本心理臨床学会の書籍販売にて、本書を手にとっていただいた先生から「著者の一人、Darcy A. Freedman 氏がコミュニティ心理学の分野でよく聞く」とお聞きしました。ソーシャルワーク、都市計画など、本のジャンルで迷っていたので、これだけでも学会販売に行った価値がありました、

『コミュニティを研究する』
目次・内容、ためし読み
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b630253.html

 

 

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◇近刊情報
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9月下旬発売
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より良い世界のためのデザイン
―意味、持続可能性、人間性中心
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ドン・ノーマン 著
安村通晃・伊賀聡一郎・岡本 明 訳
四六判上製472頁・予価3500円+税
ISBN 978-4-7885-1827-8  C1011
分野=デザイン・認知科学

急速な技術革新の一方、気候変動や地球環境の汚染、行き過ぎた資本主義などの危機に直面している。政治・経済を含む何世紀にもわたってデザインされた実践の結果だ。人間性中心の、意味のある、持続可能な、我々の行動を変えるためのデザインの提言。

*『誰のためのデザイン?』等のベストセラー著者
*モノを超えて、人々の行動を変えるためのデザインへ


著者、訳者
ノーマン:UCSD認知科学部の名誉教授
安村通晃:慶應義塾大学名誉教授
伊賀聡一郎:エクスパーク合同会社代表
岡本 明:筑波技術大学名誉教授


著者関連書

誰のためのデザイン? 増補・改訂版 
認知科学者のデザイン原論
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455574.html


複雑さと共に暮らす
デザインの挑戦
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455756.html


エモーショナル・デザイン
微笑を誘うモノたちのために
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b456052.html


インビジブルコンピュータ
PCから情報アプライアンスへ
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455838.html


未来のモノのデザイン
ロボット時代のデザイン原論
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455872.html

 


10月下旬発売
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心理学における質的研究の論文作法
―APAスタイルの基準を満たすには
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H・M・レヴィット 著
能智正博 監訳
B5判並製約200頁・予価3300円+税
ISBN 978-4-7885-1828-5 C1011
分野=心理学・質的研究

質的研究論文をどう書くか、評価するかの基準として、アメリカ心理学会で質的研究のための学術論文執筆基準が作られた。しかし基準は簡潔に書かれていて、そのまま論文に適用するのは難しい。基準を具体的な研究に橋渡しするための実践的ガイドブック。

**基準作成の中心的役割を果たした著者による懇切な記述


著者、訳者
H・M・レヴィット:マサチューセッツ大学ボストン校心理学部教授
能智正博:東京大学大学院教育学研究科教授

 


10月中旬発売
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学びをみとる
―エスノメソドロジー・会話分析による授業の分析
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五十嵐素子・平本毅・森一平・團康晃・齊藤和貴 編
A5判並製310頁・予価3400円+税
ISBN 978-4-7885-1823-0 C1037
分野=教育学・社会学

生徒の学習経験を捉える確実な方法は、学習活動を相互行為(やりとり)として捉え、「みとる」ことである。エスノメソドロジー・会話分析に基づき、授業実践の方法から学習経験の把握、授業の振り返りの仕方まで、豊富な事例で示した本邦初のテキスト。

*小学校から高校までの事例とわかりやすい解説で理解する
*「主体的・対話的で深い学び」が求められる令和の教育に必携の一冊


編者
五十嵐素子:北海学園大学法学部教授
平本毅:京都府立大学文学部准教授
森一平:帝京大学教育学部准教授
團康晃:大阪経済大学情報社会学部准教授
齊藤和貴:京都女子大学発達教育学部准教授

 


10月中旬発売
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新社会学研究 2023年第8号
―特集 飲食の社会学
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小川博司・樫田美雄・栗田宣義・好井裕明・三浦耕吉郎・関礼子 編集同人
A5判並製192頁・本体1900円+税
ISBN 978-4-7885-1826-1 C3036
分野=社会学

新型コロナウィルス感染症の拡大は、経済的困窮により食生活に困難な人々を
増加させるなど、食を社会問題として注目させることになった。特集「飲食の
社会学」では、マイノリティやジェンダーと食との関わりを扱う4本の論文と2
本のコラムを掲載。


*公募特集「社会学が歴史と出会うとき」には、2本の査読論文を所収。


著者関連書

新社会学研究 2022年 第7号
特集 ゲーム・チェンジャーとしての社会学
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b614714.html

 


10月中旬発売
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直接行動の想像力
―社会運動史研究5
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大野光明・小杉亮子・松井隆志 編
A5判並製168頁・予価2100円+税
ISBN 978-4-7885-1829-2 C1036
分野=社会運動・戦後史

沖縄、北九州、三里塚、六ヶ所村で、身を挺していのちと土地を守る座り込み、反戦反核行動を、暴力と断じてはならない。アナキズムの系譜をもつ直接行動が呼び覚ます想像力とは。座談会(酒井隆史+阿部小涼+編者)、論考、インタビューを収録。


*編者の巻頭言に続いて、座談会「運動史から考える直接行動」では、デモ・反暴力・ジェンダーなどグローバルな運動史を語りつくす。
*インタビューは、小泉英政(三里塚)、松本麻里(横須賀)、飛田雄一(神戸)の各氏。
*東アジア反日武装戦線資料の徹底解読(松井)と、社会運動アーカイブズ(西淀川・公害と環境資料館)も必見。


著者関連書

越境と連帯(社会運動史研究 4)
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b608077.html


メディアがひらく運動史(社会運動史研究3)
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b586837.html


「1968」を編みなおす(社会運動史研究2)
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b508457.html


運動史とは何か(社会運動史研究 1)
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455401.html


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編集後記

 


私事だが、8月に第一子が誕生した。
出産を控えた妻を置いて遠出など、言語道断。
そういうわけで、前回の編集後記に記した通り、この夏の甲子園は現地観戦が途絶える「波乱」となった。

 

子どもが生まれるにあたり、以前より読み進めていた本がある。

 

『3000万語の格差』(ダナ・サスキンド/著、掛札逸美/訳、明石書店)

 

家庭内の会話を録音して、言葉の数を数えた結果、乳幼児期~4歳までに聞く言葉の数(語彙量)が、家庭によって3000万語もの差があるそうだ。ざっくりまとめると、子供をよく観察して、豊富な語彙と肯定的な言葉でたくさん話しかけよう、ということだった。
数字の大きさに驚かされると同時に、親としてできる限り子にとってプラスになる言葉がけをしよう、と生まれる前から気が急いた。

ちなみに、「誉める」ことも漠然とした言葉ではだめなようだ。
例えば、「すごい!」「才能あるよ」と言うのは、子が何かできるようになるたびに発してしまいそうだが、努力の過程を誉めることが大事だという。才能がない、と諦める子ではなく、どんな状況でもやり抜く力を持つ子に育てるためだそうだ。


著者は「3000万語の格差」を克服する方法として「3つのT」を提唱する。

・Tune In (チューンイン)
→親のやり方に子供を寄せようとせず、子供が興味のある方に寄っていく

・Talk More(トーク・モア)
→子供と話す言葉を増やして、語彙量を上げる

・Take Turns(テイク・ターンズ)
→言葉のキャッチボール

 


さて、ようやく実践する時がやってきた。

新米パパは天使のようなわが子の姿を前に、「かわいい」と連呼するのみであった。

本書を役立てるのは、もう少し先の予定だ。(H)

 

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◇奥付
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〇心理学書フェアのお知らせ

現在心理学書販売研究会のフェアを下記書店にて展開しております。
弊社書籍も展示しております。どうぞお立ち寄りください。


丸善丸の内本店3階 心理学書棚にて
「しあわせになるためのレッスン」フェアを開催中です。「幸せ研究」「マインドフルネス・認知行動療法・禅・からだ」「ポジティブ心理学」「生きる・生き方」といった視点から、「幸せ」に迫ります。
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紀伊國屋書店新宿本店3階「アカデミック・ラウンジ」にて「心理学書販売研究会 売れ行き良好書・定番ロングセラーフェア」を開催・展示しております。
会員社の幅広い出版物にふれる機会となっております。

 ぜひお立ち寄りください。

2023年7月18日-9月2日まで

『教育と研究の未来』
https://mirai.kinokuniya.co.jp/2023/07/44233/




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◇近刊情報
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8月下旬発売
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神、人を喰う  新装版
―人身御供の民俗学
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六車由実 著
四六判並製278頁・本体2700円+税
ISBN 978-4-7885-1821-6 C1039
分野=民俗学・歴史

人柱などの供犠の問題を論じて思想界に新鮮な驚きを与えた初版から二十年、著者は研究者から介護の仕事に転じながらも、『驚きの介護民俗学』で話題をさらいました。著者の出発点として、今も読まれ続ける鮮烈なデビュー作を新装して刊行します。

*供犠の民俗学、介護の民俗学に共通するのは、社会に底流する暴力への著者の変わらぬ視線である。


著者
六車由実:社会福祉士・介護福祉士





9月上旬発売
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人生の意味の「意味」
―心理学から言えること
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野口謙二 著
四六判並製192頁・本体2200円+税
ISBN 978-4-7885-1822-3 C1011
分野=心理学・人生論

ふとした瞬間に、なぜ生きているのだろうか、という問いが浮かんだことはないだろうか。哲学者たちの探究に対して、一般の人々の心理を探究する心理学はどのように答えるだろうか。最新の心理学の研究から、人生の意味、幸福感との違いについて考える。


著者
野口謙二:アメリカ・サザンミシシッピ大学心理学部准教授




9月上旬発売
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物語戦としてのロシア・ウクライナ戦争
―物語生成のポストナラトロジーの一展開
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小方 孝 著
四六判並製376頁・予価3800円+税
ISBN 978-4-7885-1824-7 C1030
分野=情報科学・物語論

ロシアによるクリミア併合に始まる21世紀型戦争の特質は「物語の戦い」にある。AI「物語生成システム」を研究する著者が、ロシア・ウクライナ戦争を巡る当事国の情報戦と、日本における専門家・タレント評論家による言論の戦いを物語論の視点から分析。


著者
小方 孝:岩手県立大学ソフトウェア情報学部 教授

著者関連編著


ポストナラトロジーの諸相
人工知能の時代のナラトロジーに向けて 1
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b561391.html




物語生成のポストナラトロジー
人工知能の時代のナラトロジーに向けて 2
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b604583.html

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編集後記

中学2年の頃から毎年甲子園に通うほど、高校野球が好きだ。
今年の105回大会は、昨年優勝の仙台育英が順当に決勝まで勝ち上がる一方で、智辯和歌山をはじめ強豪校が地方大会で早々に姿を消すなど、波乱に満ちた夏だった。

私自身にも、連続観戦記録が途絶えるという「波乱」が起きたのですが、それは後日お話ししたく。


さて今回は、先日テレビ東京で放送された「新美の巨人たち 阪神甲子園球場×栗山英樹」という番組内で登場した書籍をご紹介したい。


『完全版 甲子園の詩 敗れざる君たちへ』(阿久悠/著、幻戯書房)
https://www.genki-shobou.co.jp/books/978-4-86488-029-9



高校野球夏の大会27年間(1979年~2006年)、一日一日を詠う 「スポニチ」の夏の風物詩だった名物連載を完全収録している一冊だ。


高校野球に関する書籍も色々と読んできたが、こちらは持っていない。
急ぎ出版社のHPを確認すると品切れ重版検討中という文字。
諦めきれず問い合わせフォームから重版希望のメッセージを送ったところ、倉庫に在庫が1冊あり、購入出来ることとなった。
幻戯書房さん、ありがとうございました。


以前の編集後記でも紹介しましたが、
1979年夏 箕島 対 星稜戦。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2022/10/post-dc2de1.html


延長で二度リードされながら二度とも二死からホームランで追いつき、最後はサヨナラ勝ちした箕島。
延長16回の同点ホームランはファーストフライの落球の後だった。

本書、「最高試合」の詩の中から抜粋する。


 奇跡とよぶのはたやすい
 だが
 奇跡は一度だから奇跡であって
 二度起これば奇跡ではない

 言葉がない
 言葉で示そうとするのがもどかしい
 ひとことで言いつくす言葉の奇跡が
 ぼくにはほしい


この夏も箕島の甲子園出場は夢と終わった。(H)


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◇奥付
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〇受賞
木村至聖・森久聡編『社会学で読み解く文化遺産――新しい研究の視点とフィールド』が、
2023年度観光学術学会「教育・啓蒙著作賞」を受賞しました。

■観光学術学会(JSTS) 2023年度学会賞受賞者一覧
https://jsts.sc/archives/4342

 

〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。


実重重実 著『細胞はどう身体をつくったか』の紹介が、2023年6月27日付日刊「アグリ・リサーチ」に掲載されました。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/06/post-995d8e.html


日本農業新聞 2023年7月16日付にて 実重重実著 『細胞はどう身体をつくったか』の実重先生による紹介が掲載されました。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/07/post-b8721a.html

 

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◇近刊情報
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7月下旬発売
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科学としての心理学
―科学的・統計的推測入門
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ゾルタン・ディエネス 著
石井敬子・清河幸子 訳
A5判並製280頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1807-0 C3011
分野=心理学・心理統計

統計的推測は科学的心理学の根幹をなす方法であるが、心理学者でさえ混乱していることが多い。主流の仮説検定の問題点と誤解、ベイズ統計、尤度検定の導入まで、さまざまなアプローチの特徴と原理が前提となる科学哲学からよくわかる、類例のない入門書。

*心理学研究をしている誰もにその戒めや促しが聞こえてくる、影響力のある哲学から学び直す科学的推測の方法入門


著者・訳者
ゾルタン・ディエネス :イギリスサセックス大学心理学部教授
石井敬子:名古屋大学大学院情報学研究科教授
清河幸子:東京大学大学院教育学研究科准教授

 

8月下旬発売
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表現の文化研究
―鶴見俊輔・フォークソング運動・大阪万博
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粟谷佳司 著
四六判上製250頁・本体3100円+税
ISBN 978-4-7885-1760-8 C1030
分野=社会学・文化

文化研究と市民運動を関わらせながら実践した鶴見俊輔。音楽シーンであると同時に市民運動でもあったフォークソング運動。国際的イベントとしてその後の日本を方向づけた大阪万博。戦後日本の表現文化と社会状況との交差のダイナミズムを捉える試み。

*戦後日本の表現文化の諸相から、表現文化を研究するための方法論まで網羅
*2025年の大阪万博を迎えるにあたっての参考書としても


著者
粟谷佳司:立命館大学衣笠総合研究機構プロジェクト研究員

 

 

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編集後記

 

『レシート探訪 1枚にみる小さな生活史』(藤沢あかり/著、技術評論社)


1枚のレシートをきっかけに、人々の暮らしを見てみようという面白い企画の書籍。レシートに印字された店名や日付、買ったものから、インタビュー対象者の買い物当日の話を聞くのだが、そこから日々の暮らしぶり、そして彼、彼女たちの生き方、人生が語られる。

 


収録されている内容は2020年5月末から2023年1月までの間に取材されたものだ。
ちょうど緊急事態宣言による自粛要請がはじまり、ようやく解ける今年のはじめにあたる。

インタビューされた26人は、フリーランスのかた、自営業の方が多く、各人各様な生活ではあるけれど、テイクアウトのレシートが増えた人、いつもなら外食するところ、スーパーマーケットの惣菜を買うようになった人など、コロナ禍の生活を反映していることが、レシート1枚から読み取れる。

 

デザイン業を営む男性、2年前に定年を迎え、現在は同じ職場で嘱託社員となっている。2軒のスーパーを使い分けているという。近いところと、新鮮な野菜が豊富な店。買うものはたいてい決まっており、鳥もも肉や豚バラ、朝食のパンにシリアル、そして好物の甘いお菓子、そしてときどきビール。コンビニのレシートが3枚、いずれもペットボトルの600MLのスポーツドリンク。


このスポーツドリンクから彼が、空手を1年前に始めて、これがコロナ禍におけるじつに大切な時間と場所になっていることが語られ、またかれが現在独身で、3年前に奥さんを数年の看病を経て亡くされた話が語られていく。

 

ためしに自分の財布を開けて、どんなレシートがあるか確認してみた。


おかしのまちおか 稲田堤店のレシート。
購入日は2022年11月11日(金)18時45分。
20点、1683円のお買い上げ。

去年の末、地元に帰る友人と、彼のアパートで最後に遊んだ際のレシートだと思い出した。


友人とは高校1年生からの付き合いだが、とにかくお菓子の趣味が合わない。
グミ、和菓子、ガム、駄菓子…何か一つくらいは合いそうと思い、「これ美味いねんな」と提案しても「ありえへん、こっちの方が美味い」と返される。一つのお菓子を二人で分けて食べるなんてことはなく、それぞれが好きなお菓子を買う。お菓子の種類がいつも多くなるのはそのせいだ。

友人とお菓子を食べながらアプリゲーム。やっていることは高校の頃となんら変わりない。上京後、日々の仕事で疲れた際などに彼のアパートで過ごす時間が貴重な息抜きだったと今では思う。

実家に帰った彼のレシートをみてみたい。
あいつは今どんな生活をしているだろうか。(H)

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◇奥付
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次回発行は2023年8月下旬を予定しております。

自著を語る 実重重実著『細胞はどう身体をつくったか』日本農業新聞 20230716付

日本農業新聞 20230716付にて実重重実著『細胞はどう身体をつくったか』
の実重先生による紹介が掲載されました。

 

 

……考えてみると、不思議ではないか。どうやってチョウは卵からアオムシへ、アオムシからサナギとなり、そしてやがて大きな羽を広げて飛び立っていくのだろうか。どうやって巻き貝はあんなにぐるぐると巻いた色彩豊かな貝殻を持つようになったのだろうか。どうやってカエルは、水中を泳ぐオタマジャクシから大変身して、1代のうちに陸上で飛び跳ねることができるようになるのだろうか。私たちの身の回りにいる動植物の一生も、不思議でいっぱいだ。本書は微生物から植物、水生動物、さらには陸上動物、ヒトまで幅広く生物の発生を描き、最新の科学的知見に基づいてそれらがどのように進化してきたのか、そしてそれらはどのように相互作用し合い、つながり合っているのかを解き明かそうとした。


多彩な生物たちの、不思議な生態を見ているうちに、それらのピースの断片が組み合わさって、やがて大きな1枚の絵となり、自然の体系が見えてくるように構成している。現代生物学の最先端の地点から何が見えてくるかを描いてみた。全ての生命、全ての自然を大切にし、これらと共存していく上で、生物たちの対話や階層の進化を知ることは不可欠だと私は思う。想像力という小舟に乗って、この光景を見ていただければ幸いである。

 

 

9784788518179_20230720113901 『細胞はどう身体をつくったか』
発生と認識の階層進化

実重 重実 著
科学・科学論
2023/06/25
ISBN 9784788518179
46判・296頁
定価 2,970円(税込)
在庫あり

 

新刊紹介 実重重実 著『細胞はどう身体をつくったか』@日刊「アグリ・リサーチ」 2023年6月27日付

実重 重実 著
『細胞はどう身体をつくったか』 の紹介が、2023年6月27日付日刊「アグリ・リサーチ」に掲載されました。
掲載紙ご担当者様、ありがとうございました。こころよりお礼申し上げます。



書籍『細胞はどう身体をつくったか発生と認識の階層進化』( 新曜社2700 円+税) をこのほど出版した元農林水産省農村振興局長の実重氏にその概要や思いなどを聞いた。

―発刊に至った背景・動機について

実重 2019年に「生物に世界はどう見えるか」、2021年に「感覚が生物を進化させた」と出版してきた。生物の発生は、進化とも結びついた興味深い現象であり、発生学の近年の発展も著しい。私が師事した発生学者・団まりな氏の「階層生物学」という手法に基づき、「主体性を持った一つ一つの細胞が対話をしながら身体を作っていく」という姿を描いた。本紙に従来「海寂」の筆名で投稿してきた記事も一部で活用している。


― 著書の構成・特徴は

実重「世界一面白い発生学の本」を目指した。単細胞生物から出発して、植物、カイメン・クラゲ・ウニ・貝類などの水生動物、昆虫、カエル、ヒトというように、進化のプロセスを通じて発生の現象を見ていく。終盤では一つ一つの断片的な事実が繋がって、大きな自然の体系が見えてくるように描いた。

……


9784788518179  細胞はどう身体をつくったか
 発生と認識の階層進化

 実重 重実 著
 出版年月日 2023/06/25
 ISBN 9784788518179
 4-6判296頁・定価 2,970円
 在庫 在庫あり

 

 

 

9784788516595_20230627142601   生物に世界はどう見えるか
 感覚と意識の階層進化
 実重重実 著
 出版年月日 2019/12/01
 ISBN 9784788516595
 4-6判224頁・定価2,640円
 在庫 在庫あり

 

 

 

 

9784788517301   感覚が生物を進化させた
 探索の階層進化でみる生物史
 実重重実 著
 出版年月日 2021/07/10
ISBN 9784788517301
 4-6判272頁・定価 2,750円
 在庫 在庫あり

 

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第233号■

2023年6月20日発行
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〇受賞
昨年(2022年)8月に弊社より刊行いたしました 秋田喜美著『オノマトペの認知科学』 が、
第一回 国立国語研究所宮地裕日本語研究基金学術奨励賞を受賞いたしました。
(菊地恵太氏『日本略字体史論考』 (武蔵野書院、2022年)も同時受賞)
秋田先生、おめでとうございます。
https://www.shin-yo-sha.co.jp/news/n52827.html

 

〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。


麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』の書評が、朝日新聞2023年6月10日付にて掲載されました。評者は山内マリコ先生。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/06/post-a2cea6.html


石井大智 編著、清義明・安田峰俊・藤倉善郎 著『2ちゃん化する世界』の書評が、「世界」2023年6月号に掲載されました。評者は藤原学思氏。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/06/post-839175.html


関西学院大学震災の記録プロジェクト・金菱 清(ゼミナール) 編『災害の記憶を解きほぐす』の書評が、2023年6月10日付「神戸新聞」、「ひょうご選書」に掲載されました。評者は長沼隆之・論説委員。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/06/post-5e364e.html

 

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◇近刊情報
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6月下旬発売
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細胞はどう身体をつくったか
─発生と認識の階層進化
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実重重実 著
四六判296頁・本体2700円+税
ISBN 978-4-7885-1817-9 C1045
分野=生物学・科学読み物

細胞は「主体的な認識力」を備えた1つの生物だ。細胞は遺伝子のタンパク質の設計図を読み取りながら他の細胞や外界とやりとりし、専門化して、身体という巨大な社会をつくっていく。どうやって? 驚きと知的な刺激に満ちた発生の進化の道筋を辿る旅。

*細胞はどうやって身体をつくったのか


著者
実重重実:元・農林水産省農村振興局長。階層生物学研究ラボ研究員。

著者関連書
『生物に世界はどう見えるか』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b487828.html

『感覚が生物を進化させた』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b586836.html

 

6月下旬発売
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アクションリサーチ入門
─社会変化のための社会調査
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D・J・グリーンウッド、M・レヴィン 著
小川晃弘 監訳
A5判264頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1818-6  C3036
分野=社会学・心理学

応用のない理論は理論ではない。科学者と現地の人々が効果的に連携して問題解決に取り組むアクションリサーチの理論、戦略、よいリサーチャーになるためのスキル、具体的な実践例までを懇切に解説し、公正で持続的な変化のための新しい知見を提供。

*科学者と地域の人々が協働する実践の科学へ


著者・監訳者
D・J・グリーンウッド:ゴールドウィンスミス人類学教授
M・レヴィン:ノルウェー科学技術大学教授(2023年逝去)
小川晃弘:メルボルン大学アジアインスティチュート教授

 

7月中旬発売
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コミュニティを研究する
─概念、定義、測定方法
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Mary L. Ohmer ほか著
似内遼一 ほか監訳
B5判464頁・予価8500円+税
ISBN 978-4-7885-1820-9  C3030
分野=都市論・社会学・建築

街づくりやコミュニティデザイン、プレイスメイキングなどが注目され、地域を基盤とした住環境の改善、生活の質の向上を目的とした活動が展開されている。そのときに不可欠な近隣地域やコミュニティの評価・測定法を体系的に解説した本邦初の本。

*日本で初めてのコミュニティ測定と評価の体系的解説

著者・監訳者
Mary L. Ohmer:ピッツバーグ大学ソーシャルワーク学部准教授
似内遼一:東京大学大学院工学系研究科助教

 

7月中旬発売予定
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生命を問いなおす 叢書セミオトポス17
─科学・芸術・記号
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日本記号学会 編
A5判260頁・本体3000円+税
ISBN 978-4-7885-1819-3  C1010
分野=現代思想・科学・芸術

生命と記号は一見相反するようだが、二重らせんの発見以来、生命は情報、記号現象と考えることができる。機械生命論、分解と発酵の記号論、オートファジー論、メッセンジャーとしてのウイルスなど、記号学会ならではの視点から生命観に転換を迫る。

*日本記号学会は3度「生命」について特集してきたが、発足40周年の記念号で決定版の総特集を組む。
*新型ウイルス禍の教訓は従来の生命観の大転換。いま注目の吉森保、藤原辰史、奥野克巳ほか各氏に聴く。


編著
日本記号学会


「叢書セミオトポス」シリーズ
https://www.shin-yo-sha.co.jp/search/s13276.html

 


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編集後記


最近購入した2冊。


『絵本のなかの動物はなぜ一列に歩いているのか』(矢野智司・佐々木美砂/著、勁草書房)


そう言われてみれば、小さい頃によく読み聞かせしてもらった『三びきのやぎのがらがらどん』(福音館書店)も一列に並んでいた。
これから絵本を手に取る機会が増えるので、少しでも勉強しておこうと思い手に取ったが、和歌山弁で言うところの「しょねいれて」読む必要があり、まだ読了していない。

 

『近代出版研究 2023 第2号』(近代出版研究所)

上記に掲載されている、「版元営業はどのような仕事か」が面白かった、と会社の同僚から教えてもらい、さっそく買って読んだ。

ゼロ年代半ば、15年前の経験で、2年ほどしか営業をしていないと謙遜しているが、10年くらい経験されたような充実ぶりである。

本文にも記載があるが、出版社の営業の具体的なノウハウはほとんど本になっていないため、版元営業マン(特に受注ノルマがある版元)には必読の内容となっている。
前職で4年ほど営業ノルマのキビしい版元に所属した身として、今でも十分通用すると感じた。

転職後の現在 、ノルマはなくなったが「返品」に関心が向くようになった。
返品、返品、返品。1週間に1回の頻度で各取次から来る返品伝票の入力などを担当し、返品される銘柄をすべてチェックすることで、返品への意識が変わった。

以前は6~7割くらい消化すれば後は返品でも……などど考えていたが、じつに安易な考え方である。適正な配本といわれるが、売上をあげつつ返品を減らすには書店担当者さんの協力が不可欠で、お店の立地、規模などはもちろん大事だが、最終的に売れるかどうかはやはり担当者さんによるところが大きい。定期的に連絡を取っていくしかないのだ。


書店さんの閉店ほど己の仕事の無力さを感じさせるものはない。在庫の返品も心配であるが、培ってきた人間関係がなくなってしまうことがじつに残念なのだ。来月末の「ちくさ正文館書店本店」「ジュンク堂書店大分店」の閉店がすでにニュースになっているが、いずれも弊社の新刊をこまめに頼んでくださる貴重な書店さんである。

返品、閉店、人間関係。三題ばなしではないが、それでも営業部の課員として何かできることを考えると、地道に書店さんを訪問し、信頼関係を作っていくことしかない。

いつか『近代出版研究』で「返品」について取り上げられることを期待している。このテーマこそ、資料が残っていないのではないだろうか。「触れたくない」「触れられたくない」部分なので、書き手がいるかわからないけど(H)


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書評 関西学院大学震災の記録プロジェクト 金菱 清(ゼミナール) 編 『災害の記憶を解きほぐす』 2023年6月10日付 神戸新聞

関西学院大学震災の記録プロジェクト・金菱 清(ゼミナール) 編
『災害の記憶を解きほぐす』 の書評が、2023年6月10日付「神戸新聞」、「ひょうご選書」に掲載されました。
評者は長沼隆之・論説委員。ご書評いただきましたこと、こころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。

28年前の阪神・淡路大震災でわが子を亡くし、障害を抱え、家や店を失った人々が、震災後に生まれた学生たちの問いかけに応えて言葉を紡いだ証言集である。

 発生から何年たとうとも、被災地に暮らす人々には、その時々の苦しみが残る。誰にも打ち明けることができない悲嘆は、心の奥深くにしまい込んでしまう。その気持ちを解きほぐすように、関西学院大学の金菱清教授のゼミ生9人が、2年生の秋から約一年かけて、当時の出来事や思いなどを綿密な聞き取りをして、それぞれ1章を書いた。感銘深いのは、喪失を経験した人たちの「心の復興」を描く部分である。……



9784788518124 関西学院大学震災の記録プロジェクト
金菱 清(ゼミナール) 編
災害の記憶を解きほぐす
阪神・淡路大震災28年の問い

出版年月日  2023/04/10
ISBN 9784788518124
判型・ページ数 4-6判・192頁
定価 2,640円(税込)
在庫 在庫あり

 

書評 石井 大智 編著 清 義明・安田峰俊・藤倉善郎 著『2ちゃん化する世界』@「世界」2023年6月号

石井大智 編著、清 義明・安田峰俊・藤倉善郎 著『2ちゃん化する世界』の書評が、
「世界」2023年6月号に掲載されました。評者は藤原学思氏。ご書評くださいました先生、また掲載ご担当者様にこころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。

事実の重み、失われる空間 評者 藤原学思氏

……2ちゃんは四半世紀で私たちの社会をいかに変えたのか。本書では三人の識者がそれに答えようと試みる。
……「2ちゃん化する(した)世界」で、生きやすくなった人たちもいるだろう。属性にかかわらず、自分の発言が意味を持ち、そこかしこで浮遊する。アイデンティティーが補強され、富や名声につながることさえある。ネット利用者の関心が価値をもつ「アテンション・エコノミー」の渦中にある現代において、それは必然に思える。

 ただ、私たちが忘れてはならないのは、そうした社会が果たして持続可能かつ健全なのか、という問いである。……

 

 

9784788517981

 2ちゃん化する世界
 匿名掲示板文化と社会運動

 石井 大智 編著
 清 義明 著
 安田 峰俊 著
 藤倉 善郎 著
 出版年月日 2023/02/22
 ISBN 9784788517981
 4-6判240ページ・定価 2,420円
 在庫あり

書評 麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』@朝日新聞 2023年6月10日付


 麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』

の書評が、朝日新聞2023年6月10日付にて掲載されました。ありがとうございました。評者は山内マリコ先生、ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様、こころよりお礼申し上げます。


……1980年代後半、定価30円のチョコレート菓子のおまけについていたシールは子どもたちの間で爆発的ブームとなった。

30年越しの検証を可能にしているのが、心理学者の著者が当時つけていた仔細な日誌である。息子たちの成長記録はバブル期において、ビックリマンシール狂騒曲の様相を呈する。高度資本主義社会を生きる子どもとその親の、民俗学的な貴重な研究だ。
……

→ 書評全文をよむ 朝日新聞「好書好日」サイトへ

 

9784788518001

 6歳と3歳のおまけシール騒動
 贈与と交換の子ども経済学


 麻生 武 著
 出版年月日 2023/03/13
 ISBN 9784788518001
 4-6判304頁・3960円
 在庫 在庫あり

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第232号■

2023年5月16日発行
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◇トピックス
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●お知らせ

弊社ではこのメールマガジン「新曜社<新刊の御案内>」を
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〇フェア
「新曜社ブックフェア」
東京大学生協駒場店さまにて、5月10日より開催中です。
10年前に開催して以来のフェアとなります。6月23日まで。

 


「最良・最強の心理学書フェア」@三省堂書店名古屋本店 人文書コーナー
心理学書販売研究会12社の厳選心理学書を用意いたしました。
5月11日より開催中です。会期は1か月を予定。

http://shinpanken.blogspot.com/2023/05/blog-post.html

 


人文書フェア「知の森を歩く 2023」@三省堂書店札幌店
2019年以来じつに4年ぶりとなる今回は、人文会・心理学書販売研究会・大学出版部協会・仏教書販売研究会の4団体合同フェアです。
参加社は45社、約400点が並びます。
リストは三省堂書店様HPよりDLいただけます。
https://books-sanseido.co.jp/items/2275352
5月11日より開催中。6月24日まで。


ぜひ、足をお運びくださいますようお願いいたします。

 

〇書評
ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。


D.ノーマン著『誰のためのデザイン?』の書評が、「患者安全推進ジャーナル」2023_no71に掲載されました。
安全管理者が医療安全に関するお勧めの一冊を紹介するコーナーで、本の内容とともに、その本をどのように読み、得られた知識や考え方が、日常の活動にどのようにつながったかなどについて紹介されております。
評者は小林健一先生。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/03/post-c8b7e7.html

 


林 英一著『残留兵士の群像』の書評が「図書新聞」2023年4月15日付にて掲載されました。評者は伊藤雅俊先生。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/04/post-908567.html

 


麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』の紹介記事が「日本経済新聞」 2023年4月8日付 に掲載されました。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/04/post-65bcea.html

 


麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』の紹介記事が「週刊文春」2023年4月13日付「文春図書館推薦」に掲載されました。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/04/post-65bcea.html

 


麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』が、「サンデー毎日」2023年4月23日号、武田砂鉄氏「遠回りの読書」にてご紹介いただきました。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/04/post-711620.html

 


麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』の書評が、毎日新聞2023年4月22日付にて掲載されました。評者は渡邊十絲子先生。
https://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2023/04/post-f86234.html

 

○新曜社ウェブマガジン「クラルス」
https://clarus.shin-yo-sha.co.jp/

 

◇近刊情報
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5月下旬発売
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自閉症を語りなおす
─当事者・支援者・研究者の対話
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大内雅登・山本登志哉・渡辺忠温 編著
四六判並製320頁・本体2600円+税
ISBN 978-4-7885-1815-5 C1011
分野=障がい者支援・発達障害

なぜ自閉症者と周囲の人々は「通じ合う」のが難しいのか? 障がいの当事者が障がい児を支援すると、何が生まれるか? 

当事者だからこその体験と問題提起に多様な視点から研究者が応答。

当事者の見方を踏まえた支援を支援するための逆SSTの提唱。


編著者
大内雅登:こどもサポート教室児童指導員
山本登志哉:発達支援研究所所長
渡辺忠温:発達支援研究所主席研究員

 

5月下旬発売
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続・心理学で文学を読む
─親・大人のあり方をめぐって
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山岸明子 著
四六判並製208頁・本体2200円+税
ISBN 978-4-7885-1814-8  C1011
分野=心理学・文学評論

人の生涯に「親・大人のあり方」はどう影響するか。島尾敏雄『死の棘』、ジャクリーヌ・デュ・プレの生涯の伝記、宮沢賢治を描いた小説や評論、中村文則『私の消滅』、村上春樹の小説における「大人」の描かれ方を題材に、発達心理学の視点から考察。


著者
山岸明子:元・順天堂大学教授


著者関連書
『心理学で文学を読む』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455569.html

『つらさを乗り越えて生きる 伝記・文学作品から人生を読む』
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455479.html

 


5月下旬発売
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若者と軍隊生活
─生還学徒兵のライフストーリー研究
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渡辺祐介 著
四六判並製384頁・本体3700円+税
ISBN 978-4-7885-1816-2  C1021
分野=現代史・ライフストーリー

なぜ学徒兵の多くは、戦争で死ぬことに抵抗しながらも、軍紀の乱れた末期の軍隊生活においてさえ〈やる気〉に満ちて軍務に勤しんだのか。軍隊生活での生き方に注目し、三名の生還学徒兵のライフストーリーから、その心理的・社会的メカニズムを考察。


著者
渡辺祐介:立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員

 


5月下旬発売予定
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新自由主義教育からの脱出
─子ども・若者の発達をみんなでつくる
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ミカリス・コントポディス 著
北本遼太・広瀬拓海・仲嶺真 訳
A5判並製164頁・本体2600円+税
ISBN 978-4-7885-1810-0  C1037
分野=教育・発達心理

成功と消費へと駆り立てる新自由主義の時代は、子ども・若者の将来展望や職業選択をいかに方向づけ、どのような困難をもたらしているか。世界各地での教育実践を通して、新自由主義的教育の隘路と、それに対抗する集合的な営みの可能性を描き出す。


著者
ミカリス・コントポディス:イギリス・リーズ大学 グローバル時代の子ども
若者研究センター教授

 

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編集後記

ゴールデンウィークの帰省の道中、京都・大阪の書店さんを訪問させていただいた。半日で駆け足の営業となったが、事前にお時間をとっていただいた京都大学生協書籍部さまでは棚を丁寧に案内していただき、じつに貴重なお話をうかがうことができた。


『「させていただく」大研究』(椎名美智・滝浦真人/編、くろしお出版)

 
本書は「新曜社フェア」開催のご挨拶の際に東大生協駒場店さまで買わせていただいた1冊。

「やる・あげる・さしあげる」「もらう・いただく」「くれる・くださる」といった授受動詞は3系列7動詞あるのだが、その一つ「させて
いただく」という語に焦点を当てて、さまざまな分野の言語学者が各自の専門の視点から分析している。

 

「させていただく」という語、ここ数年で使われるようになったイメージがあったが、本書によると遅くとも昭和初期には現れ、当時から批判的な意見があったというから驚いた。それでも残っているのはなぜか? 

 敬意低減、地域差という地理的視点、敬意漸減、漫才談話との関連などいろいろな視点から考察されるが、自分を落として相手をあげるという謙譲語にできないことばを使う際にじつに便利な語として、「させていく」という語はじつに便利で、「一人勝ち」していったという。


 本文の冒頭部分、「訪問した」「訪問いたしました」というより、「訪問させていただいた」とすると、ゴールデンウィーク中にも関わらず、ご対応くださった担当者さんへの感謝をよく表せていると思う。自分を落として、相手をあげるというこの態度は、見ず知らずの人間と匿名の関係のなかでうまくやっていくための、じつに「都市的な」な振る舞いなのかもしれないと感じ入った。


 本書にあった面白いエピソードをひとつひいて終わりにさせていただきたい。
講演会に入り口で「受験票を確認させていただきます」と言われたことを憤慨しながら講師に質し、ついには席を蹴って帰ってしまった男性の話だ。この機序も本書で考察しているが、私には彼の怒りは分からない。「させていただく」を多用したこの編集後記が、読まれた方を憤慨させてなければと思いつつ、筆をおかせていただきます。(N&H


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◇奥付
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次回発行は2023年6月下旬を予定しております。


書評  麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』@毎日新聞2023年4月22日付

 麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』

の書評が、毎日新聞2023年4月22日付にて掲載されました。ありがとうございました。評者は渡邊十絲子先生、ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様、こころよりお礼申し上げます。


……ブームになった「悪魔vs天使シール」の発売は1985年だが、この家族が住んでいた団地ではやや遅れて流行が始まり、この家族に到達したのは87年。ここから、流行が飽和するまでの約一年間と、その後ブームが消えていく数年間を克明に記録した、これは家庭内フィールドワークなのである。

 遠い国、異文化の中でのフィールドワークも魅力的だが、「ひとの家庭」も他者にとっては一種の秘境である。物理的にそこへ行くことは容易でも、メンバーになれるわけではなく、プライバシーに立ち入るのも限界がある。著者は家族ならではの観察を詳細な記録に残した。観察者は著者とその配偶者であり、観察対象はふたりの子どもとその友人たちである。……


著者は、子どもたちの言動をさまざまな角度から分析している。「私有」の概念について、「欲望」の発生について。テレビアニメの放映や直接の交友圏ではない年上の子どもたちとの交流など、外部からの影響。そして、大流行の背景にあった、昭和末期のバブル景気という社会的・歴史的な環境。緻密で重厚なフィールドワークに裏打ちされた考察は、門外漢にとっても読みごたえのある、すばらしいものだ。……




 

9784788518001

 6歳と3歳のおまけシール騒動
 贈与と交換の子ども経済学


 麻生 武 著
 出版年月日 2023/03/13
 ISBN 9784788518001
 4-6判304頁・3960円
 在庫 在庫あり

書評 麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』@サンデー毎日 2023年4月23日号

 麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』

の書評が、「サンデー毎日」2023年4月23日号、武田砂鉄氏「遠回りの読書」にてご紹介いただきました。ありがとうございました。ご書評くださいました先生、掲載誌ご担当者様、こころよりお礼申し上げます。

・・・・・・そのうち、贈与や交換を知る。親はどのように買い与えるかを悩み、子どもは親に対してどのように接すれば効率的にシールを手にできるかを企む。

そして、子どもたちは唐突に飽きる。この冷たさに記憶がある。自分の熱狂は、みんなが熱狂しているからこそ、自分の中に存在していたのだ。一気に醒める。ビックリマンシールには、そんな経済システムも濃縮されていたようなのだ。

物事が流行る時には「物語性」が必要。「悪魔VS天使シール」という構図を作った途端、大人気になったように。・・・・・・


 

9784788518001

 6歳と3歳のおまけシール騒動
 贈与と交換の子ども経済学


 麻生 武 著
 出版年月日 2023/03/13
 ISBN 9784788518001
 4-6判304頁・3960円
 在庫 在庫あり

«紹介記事 麻生武著『6歳と3歳のおまけシール騒動』 日本経済新聞 2023年4月8日付

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