カテゴリー「書評」の記事

2017年2月13日 (月)

記事 山本武利著『日本のインテリジェンス工作』 @毎日新聞 2017/2/12付

山本武利著『日本のインテリジェンス工作』著者インタビュー「今週の本棚 本と人」が、「毎日新聞」2017年1月12日に掲載されました。評者は岸俊光氏。

陸軍中野学校の創立期に迫る

…… 「宣伝・謀略研究に打ち込んだのは連合国軍総司令部(GHQ)の文書を読むようになってからです。戦争ぐらいコミュニケーションが活発な時はありません。当初は軍やスパイの研究を危険視する向きも強かった」

 インテリジェンスはコミュニケーション研究の欠落した領域で、市民権を得なければならないと思った、と力を込める。

 本書は、情報の専門家の養成が始まる昭和初期の満州事変などに注目しつつ、総論、対中、対ソの3部から構成される。

 読みどころは陸軍中野学校の創立期を描いた章だろう。1974年にフィリピンから帰還した元日本兵、小野田寛郎(ひろお)が卒業生だったことで中野はブームになる。だが、公文書は戦後全て焼却されたといわれていた。
……

続くを読む 毎日新聞ウェブサイトへリンク

 

 

 

9784788514997山本 武利 著

日本のインテリジェンス工作
――陸軍中野学校・731部隊・小野寺信

四六判288頁上製
定価:本体2800円+税
発売日 16.11.1

ISBN 978-4-7885-1499-7

関連記事 山本武利著『日本のインテリジェンス工作』 解説 小畑利夫
書評 山本武利著『日本のインテリジェンス工作』 @図書新聞 2017/1/1付
紹介 信濃毎日新聞ほか共同通信配、週刊金曜日

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月10日 (金)

書評 『村上陽一郎の科学論』 柿原泰 加藤茂生 川田勝 編 @WEBRONZA

柿原泰 加藤茂生 川田勝 編 村上陽一郎 小松美彦 野家啓一ほか 著『村上陽一郎の科学論』 の書評が 「三省堂書店×WEBRONZA 神保町の匠」に掲載されました。ぜひご一読ください。

評者は 今野哲男氏。書評くださいました先生、掲載サイトご担当者の方に深くお礼申し上げます。ありがとうございました。

 被爆の傷がまだ生々しく、イタイイタイ病や水俣病あるいは新潟水俣病といった公害がただならぬ問題として露出しはじめ、それにラディカルな異を唱える、いわゆる新左翼のイデオロギッシュな叫び声がこだまする中で、従来のアカデミズムの権威主義だけでなく、それに反逆するイデオロギーの枠までも軽やかに踏み超えていく――若き日の村上は、あの片桐ユズルのビートニックな感性にも通底する、社会に開かれた「アマチュアリズム」というにふさわしい、門外漢でも臆さずに近づくことのできる、しなやかな体幹を持っていた。

 本書は、そんなデビュー以来、ほぼ50年の長きにわたり、科学論の幅広い分野で、基礎的な議論だけではなく、その時々の見逃せないトピックについても、刺激的な議論を展開し主導してきた村上の足跡を検証し、批判的に継承しようと画策されている。村上本人と編者2名を含めて、アマチュアリズムの大切さを知るプロの専門家たち、都合13名の執筆による充実した論考集だ。......

掲載サイト「WEBRONZA 神保町の匠」へ

9784788515062

柿原泰・加藤茂生・川田勝 編
村上陽一郎・小松美彦ほか著

村上陽一郎の科学論
――批判と応答

四六判並製436頁
定価:本体3900円+税
発売日 16.12.26

ISBN 978-4-7885-1506-2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 2日 (木)

本の紹介 読書アンケート特集@月刊「みすず」2017/1-2 

年明けよりあまり話題がないせいか、先月(1月)にいたっては、3回しかブログをアップしておらず、反省。無理やり何か書くとしても、鮨量とか一茶庵が昨年末に店を閉めたらしいといった閉店情報ぐらいしかなく、なんとも気が優れません。

そんななか、読書アンケート特集@月刊「みすず」2017/1-2 の発売。ここに自社本が出ていると、営業としては潰えかけていた意気もあがるというものです。

さて弊社でいうとどんな本が取り上げられていたかと申しますと、

P.バーク『知識の社会史2 百科全書からウィキペディアまで』井山弘幸訳(新刊)

板倉史明『映画と移民 在米日系移民の映画需要とアイデンティティ』(新刊)

菅野盾樹『いのちの遠近法 意味と非意味の哲学』(在庫僅少)

上野冨紗子&まちにて冒険隊『認知症ガーデン』(新刊)

村上陽一郎『近代科学と聖俗革命』(在庫僅少)
柿原泰・加藤茂生・川田勝編『村上陽一郎の科学論 批判と応答』(新刊)

といった書籍。ありがたきしあわせ、ずいぶんとりあげてもらいました。

しかし以前と比べ、ずいぶん分厚くなっているような、この特集号。なんと124頁! 324円。
これはどのくらい刷っているかわかりませんがせめて600円ぐらいつけないとやっていけないのではなかろうか?

みすずの「読書アンケート特集」号は、読者サービス号です

と文字を大にして言いたい。 これを読むだけで賢くなった気がするし。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年1月10日 (火)

記事紹介 アズベリー &プローミン『遺伝子を生かす教育』

「能力発揮できる学校に」 福田病院・土屋医師 提言書を翻訳

キャスリン・アズベリー & ロバート・プローミン 著
土屋廣幸 訳『遺伝子を生かす教育』の紹介が熊本日日新聞・2017/1/5付にて掲載されました。記事は森本修代記者。弊社書籍をお取りあげくださいましたこと、こころよりお礼申し下げます。ありがとうございました。

福田病院(熊本市中央区)の土屋廣幸・小児検診部長が翻訳した、英国の行動遺伝学者による本『遺伝子を生かす教育』が出版された。「子どもはみんな同じではなく、一人一人違う。生まれつき持っている能力を発揮できる学校システムが必要だ」と提言する内容だ。

著者は、ヨーク大学のキャスリン・アズベリー講師と、ロンドン大キングスカレッジのロバート・プローミン教授。双子の研究をもとに、読み書きや運動の能力と、遺伝子の関係について調査した。

能力には遺伝性があるものの、「遺伝子がすべてを決定するわけではない」「偶然の経験と組み合わされて作用する」と指摘。子どもが何を楽しんでいるかを見て、「選択をサポートしてほしい」という。

また、「学校でうまく行かなくて、社会に出てからも低い地位のままだった親の子どもたち」にも言及。家庭の経済力が成績にも影響するとして、「恵まれない子どもたちに対する無料の質の高い就学前教育は、学習の機会を平等化するのに役立つ」と強調する。

「新人教師に遺伝学の研修を」など、具体的な教育政策のアイデアも紹介している。


9784788515024

キャスリン・アズベリー & ロバート・プローミン 著
土屋廣幸 訳

遺伝子を生かす教育
――

A5判並製192頁
定価:本2300円+税
発売日 16.11.10

ISBN 978-4-7885-1502-4

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月28日 (水)

書評 山本武利著『日本のインテリジェンス工作』 @図書新聞 2017/1/1付

山本武利著『日本のインテリジェンス工作』の書評が、「図書新聞」2017年1月1日号に掲載されました。評者は川成洋氏。ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者様に、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

インテリジェンス工作は、「極秘」作戦である

……概して各枢軸国に駐在した外交官や武官たちの情報活動は著しい成果を挙げたことは否定しないが、残念ながら彼らの暗号は瞬時に解読され、日本に不利に作用したのは歴史の皮肉としか言いようがない。本書は、日中・太平洋初期における、日本軍のインテリジェンスの代表的な組織や機関、それに諜報員――陸軍中野学校、中国、満州におけるメディア戦術・戦略、対ソ・インテリジェンス機関としての731部隊、スウェーデン公使館附陸軍武官小野寺信大佐(後に少将)――の実態を。アメリカやオーストラリア情報機関の情報集積・分析の成果を加味して可能な限り詳らかにしている。

ところで、この分野の研究には、重大な桎梏となっているものがある。それは敗戦がはっきりした時点で、おそらくニュルンベルク軍事裁判の轍を踏むまいとしたためか、被告側の証拠になるような公的文書などをことごとく焼却したために、実態の把握はきわめて断片的な、あるいは関係者の個人的な回想に頼らさるを得ないのである。

本書の圧巻は、「北欧の日本陸軍武官の対ソ・インテリジェンス工作」である。……



9784788514997山本 武利 著

日本のインテリジェンス工作
――陸軍中野学校・731部隊・小野寺信

四六判288頁上製
定価:本体2800円+税
発売日 16.11.1

ISBN 978-4-7885-1499-7

関連記事 山本武利著『日本のインテリジェンス工作』 解説 小畑利夫

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月26日 (月)

書評 三浦倫平著『「共生」の都市社会学』 朝日新聞2016年の収穫

三浦倫平著『「共生」の都市社会学―下北沢再開発問題のなかで考える』 が、朝日新聞2016年12月25日付「2016年の収穫 心に残る本 書評委員が選んだ「今年の3点」」に掲載されました。評者は武田徹氏。ご書評くださいました先生、書評紙ご担当者様にこころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。

かたや高度利用の実現を求め、かたや昔ながらの町並みにこだわる。「変えろ」と「変えるな」がガチにぶつかり膠着しながら都市再開発問題。サブカル都市「下北沢」を事例に住む者だけでなく、文化享受者をもアクターとみなし、それぞれの権益を調整する視点を導入。二項対立からの脱却の糸口を探る。
・・・・・・

ほか
『樺太を訪れた歌人たち』 松村正直著 ながらみ書房
『全裸監督村西とおる伝』 本橋信宏著、太田出版
とともにお選びいただきました。
(村西とおる監督の米国では懲役370年の求刑というのはすごい......)

9784788514706

三浦倫平 著

「共生」の都市社会学
―下北沢再開発問題のなかで考える

A5判上製464頁
定価:本体5200円+税
発売日 16.3.31

ISBN 978-4-7885-1470-6

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月22日 (木)

書評 神山潤 著 『朝起きられない人のねむり学』 こころの科学no191/2017年1月

神山潤 著 『朝起きられない人のねむり学』の書評が、「こころの科学 no191/2017年1月」に掲載されました。評者は本多真氏。ご書評くださいました先生、記載誌ご担当者様に、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

本書は小児神経学、臨床睡眠学を専門とし、睡眠外来を訪れる若者を長年支えてこられた、神山潤先生の手による本である。著者は睡眠科学の最先端の科学者でもあったが、日本での睡眠軽視と夜型化・睡眠不足の進行に危機感をもち、以後「早起きの会」発起人となり、睡眠の正しい知識と活用について各地で啓発活動を精力的に継続されてきた。この本も単なる医学知識紹介やハウツー本とは異なり、日常生活での眠りの視点にたち、一人ひとりが自分の眠りと向き合い、考え、どう具体的な行動につなげるかについて、熱く訴えかける内容となっている。

……若者へのメッセージは、著者独自の慧眼が示され、評者が感銘をうけた章である。睡眠外来を訪れる一人ひとりの生活によりそう著者だからこそ示せた根本的な治療の道筋と考える。まず文部科学省の統計から日本の若者の自己肯定感の低さ、社会に対する無力感が示される。そこで自己肯定感や無力感にアプローチし、自分自身のかけがえのなさに気づくこと、自然への畏敬の念を生むことが、自分自身の身体に対する謙虚さにつながり、結局は眠りを大切にすることつながるという指摘である。自分自身の時間管理者となる、捨てる力をつける、という実用編の課題も、自己肯定感の高さがカギとなろう......



9784788514799

神山潤 著

朝起きられない人のねむり学
―一日24時間の賢い使い方

四六判並製180頁
定価:本体1800円+税
発売日 16.6.1

ISBN 978-4-7885-1479-9

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月16日 (金)

紹介 上野冨紗子&まちにて冒険隊 著『認知症ガーデン』@図書新聞「16年下半期 読者アンケート」

12月24日付・図書新聞「16年下半期 読者アンケート」にて、
上野冨紗子&まちにて冒険隊 著『認知症ガーデン』をご紹介いただきました。
選者は松本卓也氏(ほか守中高明著『ジャック・デリダと精神分析』(岩波書店)、ソニア・キリアコ著『稲妻に打たれた欲望』(誠信書房)をおとりあげいただきました)。

書評くださいました先生、書評誌ご担当者様にこころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。

『認知症ガーデン』は、デイサービスでの豊かな実践のなかから書かれた文学的エッセイ。あらゆる優れた精神療法は究極的には人やモノとの関係を新たに結びなおすことを目指すものであるが、認知症においては家族の側も当人との関係を結びなおすことに困難があり、そこにまた希望もある。


9784788515048

上野冨紗子&まちにて冒険隊 著

認知症ガーデン

A5判並製136頁
定価:本体1600円+税
発売日 16.11.20

ISBN 978-4-7885-1504-8

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 9日 (金)

書評 キャサリン・モンゴメリー『ドクターズ・ストーリーズ』@図書新聞 2016年12月3日付

キャサリン・モンゴメリー 著 斎藤清二・岸本寛史 監訳『ドクターズ・ストーリーズ― 医学の知の物語的構造』の書評が、図書新聞 2016年12月3日付に掲載されました。評者は、星野晋氏。書評くださいました先生、掲載誌ご担当者さまにこころからお礼申し上げます。ありがとうございました。

9784788514836

キャサリン・モンゴメリー 著
斎藤清二・岸本寛史 監訳

ドクターズ・ストーリーズ
― 医学の知の物語的構造

四六判384頁上製
定価:本体4200円+税
発売日 16.6.10

ISBN 978-4-7885-1483-6



「医学の実践とは、解釈的活動(interpretive activity)である」という挑戦的一文からはじまる本書は、「文学と医学」を専門とし、医学校において教育、研究を行ってきたキャサリン・モンゴメリーが1991年に上梓した著作の訳本である。著者は、医師が診断を導き出し治療を組み立てていく臨床過程を、エスノグラフィ(民族誌)の手法を用いて丹念に描出する。そして科学としての医学という通常のイメージとは異なる物語的な実践をそこに見出す。すなわち、医学は科学ではなく、「病む人をケアするための、合理的で、科学を利用する、間レベル的な、解釈的な活動:なのである。

厳密科学としての医学は集団に対する統計的・確率論的なアプローチで一般法則化をめざす。この治療法には10パーセントの副作用が認められるといった具合である。しかし厳密科学は、目の前の患者がその10パーセントに入るか否かは教えてくれない。個別の患者に対して、診断を下し最適な治療法を探り当てるためには、「個別性の科学」といってもいい推論のプロセスが求められる。その過程を著者はシャーロック・ホームズの一連の推理になぞらえながら解き明かしていく・・・・・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 2日 (金)

紹介 上野冨紗子&まちにて冒険隊 著『認知症ガーデン』@神奈川新聞

上野冨紗子&まちにて冒険隊 著『認知症ガーデン』の紹介が、神奈川新聞2016年12月1日付けにて掲載されました。ありがとうございました。

「横須賀 デイサービス経営・上野さんが著書」
 横須賀市安浦町の民家でデイサービスを経営している上野冨紗子さん(69)が、認知症の利用者とスタッフの日常生活や、介護への思いをつづった「認知症ガーデン」(新曜社)を出版した。「世間には、『認知症は怖い』というイメージがあるけれど、誰もが通る『老い』の延長にあるもの。一般的な話題として、多くの人に広く考えてほしい」と話している。
……
 他の利用者に迷惑ばかり掛けていた男性の自宅を訪れると、「一家の主」として来客対応してくれた。3年間、何も話さなかった女性がデイサービス内で自分の居場所を見付け、自宅で布団を掛けてくれた夫に「ありがとう」とつぶやいた―。
 出版した本には、そんなエピソードとともに、「社会性とは何か」「老いとは何か」といった上野さんの視点や問いかけがつづられる。
……
 巻末には、こんな言葉が添えられる。<認知症の人は多くは語らないが、人間に生きるということの不思議について、「普通」の人たちより、はるかに多くの体験をしている>

9784788515048

上野冨紗子&まちにて冒険隊 著

認知症ガーデン

A5判並製136頁
定価:本体1600円+税
発売日 16.11.20

ISBN 978-4-7885-1504-8

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧