カテゴリー「新刊」の記事

2019年2月18日 (月)

新刊 ニール・スミス&ニコラス・アロット『チョムスキーの言語理論』

9784788516038

ニール・スミス&ニコラス・アロット 著
今井邦彦・外池滋生・中島平三・西山佑司 訳

チョムスキーの言語理論
――その出発点から最新理論まで

A5判上製432頁
定価:本体5200円+税
発売日 2019年2月20日
ISBN 978-4-7885-1603-8


2月18日配本、2月21日頃書店にて発売予定です。


第3版への序文

  本書の再版が出てから10年以上経つ。この10年は世界を取り巻く様々な危難が増大した期間であるが、言語学と認知科学が著しく成長した時でもあり、チョムスキーも、それまでと同じように先鋭的な理論的貢献を続けていた時期であった。チョムスキーの旺盛な学問的活動は、時間とエネルギーの大半を政治活動と、産業界と政府の巨大な範囲にわたる虚言や意図的混迷化を暴くことに捧げる中で行われたのである。

 こうした展開を理解・説明し、チョムスキーの継続的活動を正しく捉えるためには、著者の専門的知識の幅を広げる必要があると考えられた。そこで第2版までの著者・スミスはアロットの協力を得ることとなった。アロットはこの目的に必要な知識と経験を兼ね備えていたのである。  我々(スミスとアロット)は、今回も本書の

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2019年2月 4日 (月)

新刊 松本健太郎 『デジタル記号論』

9784788516069

松本健太郎 著

デジタル記号論
――「視覚に従属する触覚」がひきよせるリアリティ

A5判並製288頁
定価:本体2800円+税
発売日 2019年2月8日
ISBN 978-4-7885-1606-9


2月6日配本、2月8日頃書店にて発売予定です。


 (終章より)

 筆者は巻末のプロフィールにもあるように、いちおうの専門として「記号論、メディア論、映像論」を名乗っているが、研究上の出発点となったのはロラン・バルトの写真論である。この主題における著作としては、『ロラン・バルトにとって写真とは何か』(図11―1)と題する書籍を二〇一四年にナカニシヤ出版より上梓しているが、その元となったのは、二〇〇二年に京都大学大学院人間・環境学研究科に提出した同名の修士論文である。

 『ロラン・バルトにとって写真とは何か』では、バルト晩年の写真論である『明るい部屋―写真についての覚書』の理論的な意義を、彼の思想全体に伏在する多元的な視座からあくまでも内在的に分析しようと試みた。そもそも『明るい部屋』という写真論は、視覚的イメージの

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2019年2月 1日 (金)

新刊 大野光明・小杉亮子・松井隆志 『運動史とは何か』

9784788516090

大野光明・小杉亮子・松井隆志 編

運動史とは何か
――社会運動史研究1

A5判並製144頁
定価:本体1500円+税
発売日 2019年2月15日
ISBN 978-4-7885-1609-0


2月5日配本、2月7日頃書店にて発売予定です。


【特集 運動史とは何か】

 特集にあたって  社会運動史研究をめぐる新たなメディアをスタートするにあたり、社会運動史とは何か、どのような方法と視座から書かれてきたのか、そして、社会運動史研究にどのような意味と課題があるのかなど、根本的な問いを避けて通ることはできない。本特集はこれらの問いに正面から向き合い、知見を共有し、社会運動史研究の現在地を多角的に示すことを試みる。 まず、このメディアの発起人の松井隆志、小杉亮子、大野光明による論考は、自らが考える社会運動史研究の方法と枠組みを、それぞれの研究・運動経験に触れながら

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2019年1月28日 (月)

新刊 高田 明 『相互行為の人類学』

9784788516076

高田 明 著

相互行為の人類学
――「心」と「文化」が出会う場所

A5判並製248頁
定価:本体2800円+税
発売日 2019年1月28日
ISBN 978-4-7885-1607-6


1月30日配本、2月1日頃書店にて発売予定です。


はしがき

  南部アフリカの真ん中に大きく広がるカラハリ砂漠。日中はちりちりと熱いカラハリの砂は,夜になると冷気を吸い込んで心地よい。この砂の上で人生の大半を過ごすサンのもとで,私は1990年代後半から人類学的な調査をおこなってきた。

 サンは,南部アフリカの狩猟採集民として知られる。もっとも現在では,狩猟採集民というカテゴリーが彼ら・彼女らについて語るうえで適切かどうかが問われるようになっている。実際,サンはいくつもの地域・言語集団からなり,その多くは現状ではほとんど狩猟採集活動をおこなっていない。私が調査をおこなってきたグイ,ガナ,クン,アコエといった地域・言語集団の社会も,その内容や程度の違いはあれ,急速な変化や再編の渦中にあることは論を俟たない。さらに最近の人類学では,狩猟採集,牧畜,農耕といった生産モードの違いに依拠して人間性を語る議論にはすべて本質主義というレッテルを貼り,これを

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2019年1月25日 (金)

新刊 遠藤英樹・橋本和也・神田孝治『現代観光学』

9784788516052

遠藤英樹・橋本和也・神田孝治 編

現代観光学
――ツーリズムから「いま」がみえる

四六判並製288頁
定価:本体2400円+税
発売日 2019年1月31日
ISBN 978-4-7885-1605-2


1月30日配本、2月1日頃書店にて発売予定です。


はじめに

  現代において、社会のあり方は大きく変容しつつある。石田英敬によれば、現代社会は、①「ポスト・グーテンベルグ」状況、②「ポスト・モダン」状況、③「ポスト・ナショナル」状況、④「ポスト・ヒューマン」状況という、四つの「ポスト状況」に特徴づけられるようになっているとされる。私はこれらに、⑤「ポスト・フォーディズム」状況を加えたいと考えている。以下、もう少し詳しく、五つの「ポスト状況」とはどのようなものかを見ていくことにしよう。

①「ポスト・グーテンベルグ」状況
 マーシャル・マクルーハンが述べるように、二十世紀は、活字印刷技術を主体とする「活字メディア圏」から、電信・ラジオ・映画・テレビを主体とする「電気メディア圏」へと移行した時代であったが、現代のメディア状況はさらに先へと進み、コンピュータやスマートフォンを

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2018年11月16日 (金)

近刊予定 能智正博『質的心理学辞典』

9784788516014

能智 正博(編集代表)

香川 秀太・川島 大輔・サトウ タツヤ
柴山 真琴・鈴木 聡志・藤江 康彦(編)

質的心理学辞典
――

A5判並製432頁
定価:本体4800円+税
発売日 2018年11月30日
ISBN 978-4-7885-1601-4


11月30日配本、12月3日頃書店にて発売予定です。


はしがき

 心理学を軸としながら社会学、教育学、看護学、医療・医学、言語学、経営学など多様な分野の研究者が集まり、2004年に日本質的心理学会を立ち上げてから15年が過ぎようとしています。その間、質的研究への関心はかつてない広がりをみせ、人文・社会科学のさまざまな領域で質的方法を用いた研究者や、質的研究を学ぼうとする学生・院生が増えています。学会自体も会員数が1000人を超える規模になりました。質的研究に特化して書かれた教科書や研究書も増え、書店に行けば、さまざまな学問分野を背景にした多様な質的研究の教科書が並んでいるのがわかるでしょう。質的研究の考え方や方法を学ぶための資料は、一見したところずいぶん増加してきたようにみえます。

 その一方で、質的研究の広がりはさまざまな

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2018年10月26日 (金)

新刊 木村忠正『ハイブリッド・エスノグラフィー』

9784788515833

木村忠正 著

ハイブリッド・エスノグラフィー
――NC(ネットワークコミュニケーション)研究の質的方法と実践

A5判並製336頁
定価:本体3200円+税
発売日 2018年11月1日
ISBN 978-4-7885-1583-3


10月30日配本、11月1日頃書店にて発売予定です。


はじめに(抜粋)

 本書は、ネットワークコミュニケーションに対して質的研究、エスノグラフィーの観点からアプローチする方法論を展開するものであり、次の3つの関心領域が重なり合う地点における筆者の調査研究活動に立脚している。

(1) ネットワークコミュニケーション研究(CMC([Computer-Mediated Communication、コンピュータ媒介コミュニケーション]研究)とそこでの質的(エスノグラフィー)アプローチの果たす役割

(2) 質的研究、エスノグラフィーに関する方法論的議論(他/多分野におけるエスノグラフィーへの関心の高まりと人類学における懐疑・模索)

(3) デジタルネットワーク拡大に伴う方法論的革新、とくに、〈定性〉〈定量〉を対称的に扱い、複合的に調査、分析を行う方法論(これを本書は「ハイブリッドメソッド」と呼ぶ)の必要性。

 筆者は、文化人類学という質的研究こそが

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2018年10月23日 (火)

新刊 中村桂子『和 なごむ やわらぐ あえる のどまる』

9784788516007

中村桂子 編

和 なごむ やわらぐ あえる のどまる
――

A5変型判並製212頁
定価:本体1600円+税
発売日 2018年11月1日
ISBN 978-4-7885-1600-7


10月25日配本、10月29日頃書店にて発売予定です。


はじめに

  ある時、名詞でなく動詞を思い浮べた方が頭が動き始めることに気づき「生命誌」について考える時は「生命」でなくそれを生み出す動詞に注目することにしました。毎年、その年の動詞をきめるようになって十五年、年末は集まって次の言葉を選ぶのが年中行事として定着してきたところでした。

 まず、いのちを感じさせること、今とても大切なことを浮び上らせること・・・そんな気持で選ぶのですが、今年はどうしてもそこに「和」という文字が出てきてしまうのでした。心の奥に平和を考えなければいけないという気持があってのことです。でも生命と同じで、平和も名詞として口にしてもそれでどうなるものでもないという少し空しい気持になる言葉です。実は、和という文字はやまとことばでは、なごむ、やわらぐなど

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2018年10月12日 (金)

新刊 ティム・ラプリー『会話分析・ディスコース分析・ドキュメント分析』

9784788515994

ティム・ラプリー 著
大橋靖史・中坪太久郎 ・綾城初穂 訳

会話分析・ディスコース分析・ドキュメント分析
――

A5判並製216頁
定価:本体2400円+税
発売日 2018年10月15日
ISBN 978-4-7885-1599-4


10月18日配本、10月20日頃書店にて発売予定です。


本書と第2版について

ウヴェ・フリック

 ディスコースを分析することは、現在、質的研究における主要なアプローチの一つとなっている。会話を分析することは、データとしてのドキュメントの利用と同様に、質的研究の歴史において長い伝統がある。こうしたアプローチにおいて、データ収集はしばしば、自然に生じるやりとりを記録することで、材料のセットを作り出したり、あるいは、たとえば新聞記事を選んだり各種機関のファイルからドキュメントを選ぶことに焦点があてられている。このプロセスでは、インタビューやフォーカスグループといった、特に研究プロセスのためにデータを作り出す伝統的なデータ収集の方法はマイナーな役割を果たしている。ここで決定的なのは、むしろ研究目的のために現存する材料を利用可能にし、まとめ上げる方法である。したがって、音声やビデオ材料の書き起こしやアーカイブの作成といったステップが研究プロセスにおける中核となり、単なる技術的な、もしくは些細な問題

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2018年10月 1日 (月)

新刊 原田広美『漱石の〈夢とトラウマ〉』

9784788515987

原田広美 著

漱石の〈夢とトラウマ〉
――母に愛された家なき子

四六判並製288頁
定価:本体2800円+税
発売日 2018年10月5日
ISBN 978-4-7885-1598-7


10月3日配本、10月5日頃書店にて発売予定です。


はじめに(一部抜粋)

 私は「フロイトが患者の夢を聞くようにして」漱石を読んだ。テクスト論の時代を経たと言えども、やはり作品は、作者の深層を映している。だから私は、作品から漱石の深層を読み解くようにして漱石を読んだ。その理由として、十代の頃に初めて私が漱石に触れて強い感銘を受けた作品は『こころ』であったが、その後、心理療法家としての私が、評論の対象として、初めに関心を寄せた漱石の作品は『夢十夜』であったということもある。漱石の深層心理に触れてみたくなったのだ。

 振り返れば、『夢十夜』についてのこのような発想を最初に私に与えたのは、十代の頃に読んだ江藤淳の「『夢十夜』で露呈された漱石の低音部」などという記述であったと思う。また、私は精神分析医ではないが、心理療法家として、「夢」について

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