カテゴリー「新刊」の記事

2018年11月16日 (金)

近刊予定 能智正博『質的心理学辞典』

9784788516014

能智 正博(編集代表)

香川 秀太・川島 大輔・サトウ タツヤ
柴山 真琴・鈴木 聡志・藤江 康彦(編)

質的心理学辞典
――

A5判並製432頁
定価:本体4800円+税
発売日 2018年11月30日
ISBN 978-4-7885-1601-4


11月30日配本、12月3日頃書店にて発売予定です。


はしがき

 心理学を軸としながら社会学、教育学、看護学、医療・医学、言語学、経営学など多様な分野の研究者が集まり、2004年に日本質的心理学会を立ち上げてから15年が過ぎようとしています。その間、質的研究への関心はかつてない広がりをみせ、人文・社会科学のさまざまな領域で質的方法を用いた研究者や、質的研究を学ぼうとする学生・院生が増えています。学会自体も会員数が1000人を超える規模になりました。質的研究に特化して書かれた教科書や研究書も増え、書店に行けば、さまざまな学問分野を背景にした多様な質的研究の教科書が並んでいるのがわかるでしょう。質的研究の考え方や方法を学ぶための資料は、一見したところずいぶん増加してきたようにみえます。

 その一方で、質的研究の広がりはさまざまな

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2018年10月26日 (金)

新刊 木村忠正『ハイブリッド・エスノグラフィー』

9784788515833

木村忠正 著

ハイブリッド・エスノグラフィー
――NC(ネットワークコミュニケーション)研究の質的方法と実践

A5判並製336頁
定価:本体3200円+税
発売日 2018年11月1日
ISBN 978-4-7885-1583-3


10月30日配本、11月1日頃書店にて発売予定です。


はじめに(抜粋)

 本書は、ネットワークコミュニケーションに対して質的研究、エスノグラフィーの観点からアプローチする方法論を展開するものであり、次の3つの関心領域が重なり合う地点における筆者の調査研究活動に立脚している。

(1) ネットワークコミュニケーション研究(CMC([Computer-Mediated Communication、コンピュータ媒介コミュニケーション]研究)とそこでの質的(エスノグラフィー)アプローチの果たす役割

(2) 質的研究、エスノグラフィーに関する方法論的議論(他/多分野におけるエスノグラフィーへの関心の高まりと人類学における懐疑・模索)

(3) デジタルネットワーク拡大に伴う方法論的革新、とくに、〈定性〉〈定量〉を対称的に扱い、複合的に調査、分析を行う方法論(これを本書は「ハイブリッドメソッド」と呼ぶ)の必要性。

 筆者は、文化人類学という質的研究こそが

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2018年10月23日 (火)

新刊 中村桂子『和 なごむ やわらぐ あえる のどまる』

9784788516007

中村桂子 編

和 なごむ やわらぐ あえる のどまる
――

A5変型判並製212頁
定価:本体1600円+税
発売日 2018年11月1日
ISBN 978-4-7885-1600-7


10月25日配本、10月29日頃書店にて発売予定です。


はじめに

  ある時、名詞でなく動詞を思い浮べた方が頭が動き始めることに気づき「生命誌」について考える時は「生命」でなくそれを生み出す動詞に注目することにしました。毎年、その年の動詞をきめるようになって十五年、年末は集まって次の言葉を選ぶのが年中行事として定着してきたところでした。

 まず、いのちを感じさせること、今とても大切なことを浮び上らせること・・・そんな気持で選ぶのですが、今年はどうしてもそこに「和」という文字が出てきてしまうのでした。心の奥に平和を考えなければいけないという気持があってのことです。でも生命と同じで、平和も名詞として口にしてもそれでどうなるものでもないという少し空しい気持になる言葉です。実は、和という文字はやまとことばでは、なごむ、やわらぐなど

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2018年10月12日 (金)

新刊 ティム・ラプリー『会話分析・ディスコース分析・ドキュメント分析』

9784788515994

ティム・ラプリー 著
大橋靖史・中坪太久郎 ・綾城初穂 訳

会話分析・ディスコース分析・ドキュメント分析
――

A5判並製216頁
定価:本体2400円+税
発売日 2018年10月15日
ISBN 978-4-7885-1599-4


10月18日配本、10月20日頃書店にて発売予定です。


本書と第2版について

ウヴェ・フリック

 ディスコースを分析することは、現在、質的研究における主要なアプローチの一つとなっている。会話を分析することは、データとしてのドキュメントの利用と同様に、質的研究の歴史において長い伝統がある。こうしたアプローチにおいて、データ収集はしばしば、自然に生じるやりとりを記録することで、材料のセットを作り出したり、あるいは、たとえば新聞記事を選んだり各種機関のファイルからドキュメントを選ぶことに焦点があてられている。このプロセスでは、インタビューやフォーカスグループといった、特に研究プロセスのためにデータを作り出す伝統的なデータ収集の方法はマイナーな役割を果たしている。ここで決定的なのは、むしろ研究目的のために現存する材料を利用可能にし、まとめ上げる方法である。したがって、音声やビデオ材料の書き起こしやアーカイブの作成といったステップが研究プロセスにおける中核となり、単なる技術的な、もしくは些細な問題

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2018年10月 1日 (月)

新刊 原田広美『漱石の〈夢とトラウマ〉』

9784788515987

原田広美 著

漱石の〈夢とトラウマ〉
――母に愛された家なき子

四六判並製288頁
定価:本体2800円+税
発売日 2018年10月5日
ISBN 978-4-7885-1598-7


10月3日配本、10月5日頃書店にて発売予定です。


はじめに(一部抜粋)

 私は「フロイトが患者の夢を聞くようにして」漱石を読んだ。テクスト論の時代を経たと言えども、やはり作品は、作者の深層を映している。だから私は、作品から漱石の深層を読み解くようにして漱石を読んだ。その理由として、十代の頃に初めて私が漱石に触れて強い感銘を受けた作品は『こころ』であったが、その後、心理療法家としての私が、評論の対象として、初めに関心を寄せた漱石の作品は『夢十夜』であったということもある。漱石の深層心理に触れてみたくなったのだ。

 振り返れば、『夢十夜』についてのこのような発想を最初に私に与えたのは、十代の頃に読んだ江藤淳の「『夢十夜』で露呈された漱石の低音部」などという記述であったと思う。また、私は精神分析医ではないが、心理療法家として、「夢」について

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2018年9月26日 (水)

新刊 熊谷高幸『「心の理論」テストはほんとうは何を測っているのか?』

9784788515970

熊谷高幸 著

「心の理論」テストはほんとうは何を測っているのか?
――子どもが行動シナリオに気づくとき

四六判並製232頁
定価:本体2200円+税
発売日 2018年10月1日

ISBN 978-4-7885-1597-0


10月1日配本、10月3日頃書店にて発売予定です。


あとがき 

 「心の理論」は、今では、子どもの発達にかかわる誰もが気にすることばになっている。しかし、その正体はわかりにくく、専門家だけが立ち入る分野になりつつある。このため、人々は、横目でそっと、このことばを見つめながら、通り過ぎていくのが現状である。

 しかし、「心の理論」は、人の心を読む能力なのだから、子どもが人々とかかわる中で形成されていくはずである。だから、人々がかかわる、その現場から離れたところで議論が進められているのは非常に残念な状態である。

 本書で述べてきたように、心を読む行為は、行動を読む行為から生まれる。そして、

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2018年9月20日 (木)

新刊 川野健治・勝又陽太郎 編 学校における自殺予防教育プログラム  GRIP ─グリップ─

9784788515963

川野健治・勝又陽太郎 編
学校における自殺予防教育プログラム  GRIP ─グリップ─
──5時間の授業で支えあえるクラスをめざす

A5判並製136頁
定価:本体1800円+税
発売日 18年9月25日
ISBN 978-4-7885-1596-3
ができました。配本は9月21日、書店さま店頭には26日頃になるかと存じます。





相談するスキルは生きる力だ

GRIPは「いのちの大切さ」を教育する方法とは一線を画す、新しい自殺予防教育プログラムです。このプログラムが目指すのは、自殺に至る前に子供同士や子供と大人の間で「援助関係が成立する」こと。相談する/されるためのスキルを、5時間の授業で体験的に学習できるよう構成されています。
本書は豊富な図表とともに、プログラムの具体的な実施方法をていねいにわかりやすく解説した書籍です。中学校での実施方法を中心に、他の発達段階への応用例や効果検証の結果なども提示されており、GRIPを実施する人はもちろん、自殺予防教育に関心をもつすべての人に役立つよう作られています。また、教員が自傷や自殺を授業で扱う際に抱きがちな不安を取り除き、効果を高めるための工夫も随所に盛り込まれています。ワークシートや動画などの教材は関連資料ページからいつでも入手できるため、準備の負担が軽く、継続して取り組むことができます。

推薦のことば!

「命を大切にしよう?」

自傷によって心の痛みをなんとかやり過ごしている生徒にとって、
これほど腹立たしい「お説教」があるだろうか。
自殺にかぎらず、深刻な悩みを抱えた子どもにとって本当に必要なのは、
「ダメ。ゼッタイ。」のような「根性論」ではなく、大人とつながり、相談できるようになることだ。
GRIPはそこに至るまでの道筋と具体的な方法論を提示してくれる。

国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 薬物依存研究部 部長
/病院 薬物依存症センター センター長   松本俊彦氏(精神科医)


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2018年9月13日 (木)

新刊 土屋廣幸『文科系のための遺伝子入門』

9784788515956

土屋廣幸 著

文科系のための遺伝子入門
――よくわかる遺伝リテラシー

四六判並製144頁
定価:本体1400円+税
発売日 2018年9月20日

ISBN 978-4-7885-1595-6


9月20日配本、9月25日頃書店にて発売予定です。


あとがき 

 遺伝子という言葉は、日常生活でもよく見聞きするようになった割には十分明らかでないまま用いられているように思います。けれども、これからの時代、遺伝子は医学、薬学、生物学、農林水産業、工業だけでなく、経済、経営、社会、政治さまざまな分野において、ますます利用が盛んになっていくでしょう。

 著者は医学部/大学病院小児科に所属していたころには、患者さんの診断・治療との関連から初歩的な分子遺伝学的解析に関わりました。やがて新生児の健診に従事するようになってから、生後間もなくの赤ちゃんたちも一人ひとり個性が異なることに気づき、論文発表するとともに、

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2018年9月12日 (水)

新刊 小川・樫田・栗田・好井・三浦『新社会学研究 2018年 第3号』

9784788515925

小川博司・樫田美雄・栗田宣義・好井裕明・三浦耕吉郎 編

新社会学研究 2018年 第3号
――

A5判並製220頁
定価:本体1900円+税
発売日 2018年9月14日
ISBN 978-4-7885-1592-5

9月20日配本、9月25日頃書店にて発売予定です。


編集後記 

 第3号も無事刊行できました。「ファン文化の社会学」、公募特集「いま、地域を考える」で優れた興味深い論考を掲載しています。まずはご協力いただいた執筆者の方々、ありがとうございました。

 「3号雑誌」という言葉があります。「3号まで出したが、それ以上続かなかった雑誌」のことです。多様な理念を実現しようと、これまで多くの雑誌が刊行されてきましたが、諸般の事情により中断せざるを得なくなったものも少なくありません。「3号雑誌」にはしたくない。そうした思いを胸に、2号しか出ていない段階でしたが、私たちは昨年冬、今年初夏に関西と関東で合評会を開きました。雑誌を読まれている人々がどのような印象を持ち、いかなる批判を抱き、またどのような期待をお持ちだろうか。率直な意見を

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2018年9月 4日 (火)

新刊 塙 幸枝 著『障害者と笑い』

9784788515901塙 幸枝 著

障害者と笑い
──障害をめぐるコミュニケーションを拓く



四六判並製256頁
定価:本体2200円+税
発売日 2018年8月31日

ISBN 978-4-7885-1590-1

9月4日配本、9月6日頃書店にて発売予定です。





はじめに

メディアをつうじて障害者がいかに描写されてきたのかという問題は、社会において障害者がいかなる存在として捉えられてきたのかという問題と表裏一体の関係にある。そして、社会において障害者がいかなる存在として捉えられてきたのかという問題は、障害がいかなるものとして定義づけられてきたのかという問題と密接な関係にある。「障害者表象」と「障害者観」と「障害認識((1))」は、いつの時代にも連動しながら変遷してきた。だからこそ、メディアにおける障害者表象を考察することは、同時に、社会における障害者や障害の位置づけを明らかにすることにつながる。

昨今の障害者表象は、多くの水準でアンヴィヴァレントな状況に置かれている。たとえば、テレビや映画といったポピュラーなメディア領域における障害者の描かれ方は、もはやあからさまな差別や偏見とは無縁のようにみえる。しかし、それが「がんばる障害者」「純粋無垢な障害者」といった一方向的なステレオタイプであるという意味では、昨今の障害者表象もまた、ある種の差別や偏見をもたらしている。



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