カテゴリー「新刊」の記事

2017年2月24日 (金)

新刊 村田周祐『空間紛争としての持続的スポーツツーリズム』

9784788515147

村田周祐 著

空間紛争としての持続的スポーツツーリズム
――持続的開発が語らない地域の生活誌

四六判上製240頁
定価:本体3600円+税
発売日 17.2.28

ISBN 978-4-7885-1514-7

見本出来ました。
3月6日ごろ書店に並びます。

はじめに

  かつて著者は、アジア式の水田技術を移転することによってアフリカの食糧問題や貧困問題を解決しようとする農村開発プロジェクトに参加していた。そのプロジェクト目標の根拠となったのが、アジア式水田の持続性と高い生産力である。これまでの熱帯雨林の焼畑に直播する陸稲栽培を、アジア式の水稲栽培(水田と育苗)へと移行させることは、連作障害を克服して熱帯雨林を保全し、世界規模のCO2排出量の減少に寄与する。さらに土地の生産力を格段に上昇させ、現地の食糧問題の解決にも寄与する。もっといえば、現地の消費量を超えた生産物を商品化することで現金収入を生み出して貧困問題にも寄与する。そんな「夢」のような農村開発であると計画実施された。少なくとも著者はそう信じて疑わなかった。ところが、実際に

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2017年2月21日 (火)

新刊 アラン・プラウト『これからの子ども社会学』

9784788515123

アラン・プラウト 著/元森絵里子 訳

これからの子ども社会学
――

四六判上製304頁
定価:本体3400円+税
発売日 17.2.20

ISBN 978-4-7885-1512-3

見本出来ました。
3月2日ごろ書店に並びます。

日本語版への序文

 『これからの子ども社会学(The Future of Childhood)』の初版を出版してから、10年以上経つ。本書は、子ども研究者たちに歓迎された。しかし、子ども社会研究にとって革新的で新しい方向性を示すものだったにもかかわらず、そのインパクトは、どちらかといえば控えめなものであったように思う。実際、一部には困惑や懐疑のムードすら感じられた。そういった人々は、「子ども社会研究」は疑いの余地なく成功しているのに、なぜこのような批判や明らかな方向転換によって台無しにされねばならないのか、と問うているようなのである。私の応答は常に、私が提案しているのは、新しい子ども社会研究の単純な意味での転倒ではなく、むしろその拡張や補強だというものである。もちろん、その意味するところも帰結もラディカルなものであるが。「子ども」は構築物であるとか、子どもは潜在的な行為者能力を持つ社会的行為者であるといった新しい子ども社会研究の鍵概念は、もちろん捨てていない。「子ども」を構築物として見る際に、

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2017年2月 3日 (金)

新刊 秋田巌『日本の心理療法 身体篇』

9784788514942

秋田 巌 編

日本の心理療法 身体篇
――

A5判上製256頁
定価:本体3200円+税
発売日 17.2.10

ISBN 978-4-7885-1494-2

見本出来ました。
2月13日ごろ書店に並びます。

   本書は二〇一二年三月二四日、京都文教大学で行われた公開シンポジウム『日本の心理療法 身体篇』が元となっている。それから本書出版までに思わぬ歳月を要してしまった。シンポジウムをまず文字起こしし、それを各先生方に加筆・修正していただくというプロセスのなかで――これは長文執筆の経験がある方ならご理解いただけると思うが――思わぬ行き詰まり・障壁に阻まれることがある。この「壁」は、真っ向から乗り越えようとさえしなければ意外にすんなり迂回できたりもする。しかしそれをしてしまうと、論文完成後の満足感・納得感が、言うまでもなく、低下してしまう。

 本書の執筆者のうち、お二人はごく早期に論文を提出してくださった。あとお二人におかれては数年もの時を要した。この遅れはひとえに編者たる秋田の怠慢に帰されるべきであるが、それにもまして執筆遅延のお二人が、論文記述途上に立ち現れる様々な困難を正面から受け止め、乗り越える作業をしてくださった賜物でもまたある。このことは、本書に目を通していただければ即座に了解していただけるであろう。
 と言って、早期提出のお二人の論文がいい加減な...

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2017年1月17日 (火)

新刊 熊谷高幸 『自閉症と感覚過敏』

9784788515079

熊谷高幸 著

自閉症と感覚過敏
――特有な世界はなぜ生まれ、どう支援すべきか?

四六判並製208頁
定価:本体1800円+税
発売日 17.1.27

ISBN 978-4-7885-1507-9

見本出来ました。
1月25日ごろ書店に並びます。

はじめに

    自閉症は不思議な障害である。この障害が初めて報告(Kanner 1943)されてから七〇年以上たつのに、障害の定義や、原因や、該当する人々の範囲についての考えが次々に変わってきている。

 私自身も、二五年前より自閉症の本を三冊著してきたが(熊谷 一九九一、一九九三、二〇〇六)、毎回、出版の後には解釈を修正しなければならなくなった。特に、この十年ほどのあいだは、大きく考えを変えることになった。その理由は、この本の中心テーマである、自閉症者の感覚過敏という問題に突き当たったからである。また、このような私の変化は、次のような、社会全体の自閉症の捉え方の変化にも連動している。

 第一に、自閉症と見なされる人々の数が年々ふえている。四〇年ほど前には二〇〇〇人に一人ほどといわれていたのが、いまでは一〇〇人に一人とまでいわれるようになった。

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2017年1月11日 (水)

新刊 ウヴェ・フリック 『質的研究の「質」管理』

9784788515086_2

ウヴェ・フリック 著/上淵 寿 訳

質的研究の「質」管理
――SAGE質的研究キット8

A5判並製224頁
定価:本体2400円+税
発売日 17.1.20

ISBN 978-4-7885-1508-6

見本出来ました。
1月20日ごろ書店に並びます。

本書について(ウヴェ・フリック)

  質的研究の質の問題をどう扱うかは、「SAGE質的研究キット」の他の巻でもいろいろな箇所で取り上げている。しかし、これは、質的研究一般にとって答えを見つけて、解決する必要のある重要な問いである。他の巻の著者たちは、本書よりも、この問題をより一般的にと同時により具体的に検討している。つまり、それぞれの巻で取り上げている具体的なアプローチや方法について、その質や妥当[訳注]性*の問題に携わっている。クヴァール(Kvale, 2007)は、インタビュー研究の妥当性や客観性*について有益な省察を行っている。アングロシーノ(Angrosino, 2007)は、観察とエスノグラフィーについて同様のことを行っている。バーバー(Barbour, 2007)は、フォーカスグループを取り上げている。これが、他の巻が本書よりもより具体的な理由である。

 他方で本書は、「SAGE質的研究キット」の他の巻よりも具体的である。というのは、質的研究の質の問題を管理する具体的な方略*を概観しようと試みているからである。この観点から、本書では問題全体を、研究プロセスに

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2016年12月20日 (火)

新刊 村上陽一郎ほか『村上陽一郎の科学論』

9784788515062

柿原泰・加藤茂生・川田勝 編
村上陽一郎・小松美彦ほか著

村上陽一郎の科学論
――批判と応答

四六判並製436頁
定価:本体3900円+税
発売日 16.12.26

ISBN 978-4-7885-1506-2

見本出来ました。
12月26日ごろ書店に並びます。

はじめに

    科学史・科学哲学という新興の学問に身を投じてから約半世紀、村上陽一郎は、疑いなく、科学をめぐる議論の幅広い領野において、日本のオピニオン・リーダーの一人であり続けてきた。村上は、一九六八年に『日本近代科学の歩み―西欧と日本の接点』、一九七一年に『西欧近代科学―その自然観の歴史と構造』と、日本近代科学と西欧近代科学をそれぞれ広く射程に入れた書物を相次いで書き下ろし、日本における科学論研究の最前線に躍り出た。以降、村上は、科学史と哲学の融合を目指し、それまでもその後も村上一人にしかできないような、分野の垣根を越えて縦横に横断する独自な科学史・科学哲学研究を展開した。七〇年代から八〇年代にかけては、N・R・ハンソンや、P・K・ファイヤアーベントなどの「新科学哲学」を積極的に紹介して、科学論に新風を吹き込むとともに、日本におけるそれまでの常識的な科学観を一変させた。九〇年代以降は、

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2016年12月19日 (月)

新刊  北浜邦夫『夢』

9784788515055

北浜邦夫 著


――

四六判並製180頁
定価:本体1800円+税
発売日 16.12.20

ISBN 978-4-7885-1505-5

見本出来ました。
12月26日ごろ書店に並びます。

はじめに

   眠っている間に見えるもの、目を閉じていても見えるもの、それが『夢』です。人類が始まって以来、多くの人々が自分の自由にならないこの不思議な現象に関心をもってきました。私たちの祖先にとって、夢は神霊と交信できる神聖な時間でもあり、悪夢にうなされる恐怖の時間でもあったのです。恋人に会えるうれしい時間でもありました。それが最近科学によって、夢が眠っている間の脳のはたらきの反映であることがわかってきました。

 本書は『夢』を『現実』に引き出すつもりはありません。美しいもの、ロマンチックなものを科学のメスでベールを引き剥がして、味も素っ気もないものにしたいわけではありません。「美しい星空を眺めてロマンチックになる」のと「宇宙の神秘を探るワクワクの好奇心」とが同時に存在すると思って

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2016年11月18日 (金)

新刊 上野冨紗子&まちにて冒険隊『認知症ガーデン』

9784788515048

上野冨紗子&まちにて冒険隊 著

認知症ガーデン
――

A5判並製136頁
定価:本体1600円+税
発売日 16.11.20

ISBN 978-4-7885-1504-8

見本出来ました。
11月28日ごろ書店に並びます。

おわりに そして はじまりに(一部抜粋)

  やがて、認知症と呼ばれている早すぎた老いも、「普通の老いのように」、社会の中で慣習化され、社会的なポジションが与えられる日がくる ・・・、という夢。これは、甘すぎる夢ではないのか、という疑念がチラッと脳裏をかすめる。

 「普通の老いのように」と言っているが、「普通の老い」には、社会的なポジションがあるというのは、確かか? そう思い込んでいるだけではないのか? 本当に、それは、あるのか? という疑念である。

 こう考え直したのは、秋山さんが見せてくれた社会性のことを思い出していたときだった。

 秋山さんの家を訪れたとき、秋山さんは、こちらの呼びかけに表情で答え、いつもの仕事を一時中断して、客間で私たちに対応し、帰るときには玄関まで送り、来客が帰ったら再び仕事に戻るという、とても自然な、自己統制がとれた社会人的な態度をとっていた。周りの状況はすべてわかったうえで、自分の仕事を

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2016年11月 8日 (火)

新刊 キャスリン・アズベリー & ロバート・プローミン『遺伝子を生かす教育』

9784788515024

キャスリン・アズベリー & ロバート・プローミン 著
土屋廣幸 訳

遺伝子を生かす教育
――

A5判並製192頁
定価:本2300円+税
発売日 16.11.10

ISBN 978-4-7885-1502-4

見本出来ました。
11月11日ごろ書店に並びます。

 日本の読者の皆様へ

 我々の『遺伝子を生かす教育』(原題:G is for Genes)が日本の読者の皆様のために翻訳されたことは光栄である。土屋博士には本書を訳出されたことに加えて、このまえがきを書く機会を与えていただいたことに謝意を表したい。読者の皆様には、遺伝学的研究が教育にもたらす成果に関心を持っていただいていることに感謝したい。

 このまえがきを書いているまさにこの週、科学専門雑誌『ネイチャー』に、個人がどのくらいの期間学校教育を受けるかに関連する74の

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2016年11月 2日 (水)

新刊 好井・三浦・小川・樫田・栗田『新社会学研究 2016年 1号』

9784788515031

好井裕明・三浦耕吉郎・小川博司
・樫田美雄・栗田宣義 編

新社会学研究 2016年 1号
――

A5判並製180頁
定価:本体1800円+税
発売日 16.11.1

ISBN 978-4-7885-1503-1

見本出来ました。
11月7日ごろ書店に並びます。

巻頭言

  『新社会学研究』は、「創刊の言葉」で記したとおり、社会学の技術と精神の、普及、告知、称揚、涵養、発展、革新を図る学術誌たることを、その使命とする。この理念に共鳴、賛同していただいた併せて六篇の珠玉の研究成果を核として、同人による文章を加え、ここに首尾良く、新雑誌創刊号を上梓することが出来た。頗る有り難く、幸運なことだ。

 われわれ同人は、『社会学評論』の編集委員会同期メンバーであったが、会議後の居酒屋談義では、日本社会学会を愛して已まないが故に、『社会学評論』に伴走し、なおかつ挑戦する新雑誌の夢が語られた。新曜社の強力な扶けを得ることで、見果てぬ夢に終わることなく、われわれの構想は、昨年の同人創設に結実することになった。幾度もの同人会議と七百通近くにも及ぶメール交換を経た果実が本誌である。

 この果実は甘いのか苦いのか、『新社会学研究』の意義と内容の評価は、読者諸氏ならびに、マンハイムがユートピアの定義で

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