カテゴリー「新刊」の記事

2017年12月27日 (水)

新刊 川端亮・稲場圭信『アメリカ創価学会における異体同心』

9784788515529

川端亮・稲場圭信 著

アメリカ創価学会における異体同心
――二段階の現地化

四六判並製208頁
定価:本体1600円+税
発売日 18年1月15日

ISBN 978-4-7885-1552-9

見本出来ました。
1月11日ごろ書店に並びます。

はじめに

 創価学会は、わが国でもっとも有名で、最大の新宗教教団である。その会員数は827万世帯と公表されている(創価学会広報室 2017:21)。

 創価学会は、日本国内で抜きん出て規模が大きいのみならず、創価学会インタナショナル(Soka Gakkai International:SGI)として海外でも活動を行っていることは、一般にはそれほど知られていないだろう。その規模は、現在、世界192ヵ国・地域にわたり、およそ220万人の会員を擁するまでになっている(創価学会広報室 2017:26)。国連加盟国数が193ヵ国であることからも、SGIの広がりが、ほとんど全世界に及ぶと言ってよいことがわかるだろう。

 日本の他の宗教教団も、新宗教に限らず、神道も仏教も、日本人が海外に移民を始めた明治時代以降、海外布教を行ってきた。しかし、一部を除いては、海外で移民した日本人以外に信徒を獲得することが少なかった。つまり、現地の人々にはほとんど広まらなかった。

 アメリカ合衆国においても、1885年にハワイへの官約移民(ハワイ政府と日本政府の間の条約に基づく移民)が始まり、その後、日本人の移住先が西海岸へ展開する中で、神道、浄土真宗、浄土宗などがアメリカ合衆国で布教を始めた。しかしながら、現地のアメリカ人にこれらの神道や仏教、新宗教が浸透する事例はあまり

・・・・・・

《もっと読む アメリカ創価学会における異体同心 はじめに》

 

◆関連書
アメリカ創価学会〈SGI‐USA〉の55年 目次

| | コメント (0) | トラックバック (0)

新刊 友田明美・藤澤玲子『虐待が脳を変える』

9784788515451

友田明美・藤澤玲子 著

虐待が脳を変える
――脳科学者からのメッセージ

四六判並製208頁
定価:本体1800円+税
発売日 18年1月15日

ISBN 978-4-7885-1545-1

見本出来ました。
1月11日ごろ書店に並びます。

はじめに―児童虐待との深いかかわり

 わたしが医師として児童虐待と初めて出会ったのは、30年以上も前の1987年、まだ鹿児島市立病院の研修医だった頃のことだ。

 救命救急センターで当直していた夜、3歳の男の子が瀕死の状態で運ばれてきた。状態が非常に重かったため、医長も応援に駆けつけた。非常に強い力で何度も殴られたのだろう。男の子は、頭部打撲によって頭蓋内出血していた。身体には、タバコの吸殻で付けられた無数の火傷跡と、新しいものから古いものまで様々な傷があり、虐待を受けたことは一目瞭然だった。すぐに警察へ通報し、それからの3日間、私たちは不眠不休で治療にあたった。日常的にひどい病人やけが人をたくさん見ているわたしたち医療関係者ですら、何かしてあげないとこころが折れてしまいそうであった。しかし、そんなわたしたちの願いもむなしく、その子は3日後に亡くなった。

 テレビや新聞でしか見聞きしない児童虐待というものが現実にあるのだということを恐怖とともに知るとともに、まだ幼い命を助けられなかったという医師としての無力感を味わった経験であった。また、その子の親が最後まで虐待の事実を否認し続けたという事実も、当時のわたしにとっては衝撃的であった。

 それから何年か経ってわたしも親になり、虐待がもっと身近な問題となった。今は立派に成人し、むしろわたしを支えてくれている子どもたちだが、やはり難しい時期もあった。何をしても泣き続ける、親の言うことを

・・・・・・

《もっと読む 虐待が脳を変える はじめに―児童虐待との深いかかわり》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年12月19日 (火)

新刊 クリッチリー『ボウイ』

9784788515543_2

サイモン・クリッチリー 著 / 田中純 訳

ボウイ
──その生と死に

四六変形並製256頁
定価:本体2000円+税
発売日 17.12.25
ISBN 978-4-7885-1554-3

見本出来ました。
12月25日ごろ書店に並びます。

訳者あとがき(一部抜粋)

「ボウイのアルバムのような書物を書きたい」と、ひそかに思い続けてきた。

 著者クリッチリー氏はこの本で、わたしのそんなあこがれを達成している――しかも、デヴィッド・ボウイそのひとを論じることによって。ひとつひとつの章は短く、それこそボウイの歌一曲を聴くうちに読み進められそうだけれど、そんなほんのちょっとしたあいだに、ボウイの音楽をめぐる自分の記憶や感情を揺さぶられる閃光のような瞬間が幾度もあった。これは国際的に知られた哲学者によるボウイ論であり、高度に知的で刺激的な分析を繰り広げながら、音楽のビートのように肉体でじかに感じ取られるスリリングな緊張を孕んでいる。この翻訳が本書のそうした魅力を伝えるものであることを願う。

 誤解のないようにまず述べておけば、これはボウイの評伝ではない。本書のもとになった『ボウイ』初版をめぐるインタヴューで、執筆の動機を尋ねられた著者は、聞き手である友人の哲学者キース・アンセル=ピアソンに対し、次のように答えている――

「『ボウイ』におけるわたしの目的はとてもシンプルだ。音楽ジャーナリズムでも、

・・・・・・

《もっと読む ボウイ 訳者あとがき(一部抜粋)》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年12月15日 (金)

新刊 グラハム ・R・ギブズ『質的データの分析』

9784788515512

グラハム ・R・ギブズ 著
砂上史子・一柳智紀・一柳 梢 訳

質的データの分析
――SAGE質的研究キット6

A5判並製280頁
定価:本体2900円+税
発売日 17.12.25

ISBN 978-4-7885-1551-2

見本出来ました。
12月22日ごろ書店に並びます。

本書について(ウヴェ・フリック)

 時に、データ収集が分析を準備する前段階という意味合いが強いのに対し、質的データの分析は概して質的研究におけるコアと見なされる。質的研究においてデータを分析するには異なるアプローチがある。より全体的なものもあれば、特定のタイプのデータにより特化したものもある。それら全てに共通しているのは、テクスト分析に基づいているということである。故に、質的研究におけるいかなる資料もテクスト*として分析されるべく準備されなければならない。場合によっては(たとえばナラティヴのように)、テクストの内部構造が(半構造化インタビューのように)他の場合よりも重要になることもある。内容が(時に独占的に)分析の中心にくる場合もあれば、テクストにおけるやりとりも(フォーカスグループのように)同様に関係していたり、(会話分析のように)分析の中心であったりする場合もある。

 本書では、質的データを分析する基本となるストラテジーがさらに詳しく説明されている。一番重点が置かれているのは、コーディン*と分類である。二番目に重点が置かれているのは、ナラティヴ*と伝記(バイオグラフィー)*である。三番目に重点が

・・・・・・

《もっと読む 質的データの分析 本書について(ウヴェ・フリック)》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年12月13日 (水)

新刊 神谷悠介『ゲイカップルのワークライフバランス』

9784788515383

神谷悠介 著

ゲイカップルのワークライフバランス
――男性同性愛者のパートナー関係・親密性・生活

四六判並製224頁
定価:2900円+税
発売日 17.12.5

ISBN 978-4-7885-1538-3

お待たせいたしました。見本出来ました。
12月20日ごろ書店に並びます。

まえがき

ゲイカップルへの関心
 筆者がゲイカップルの研究を始めたのは、大学院に入学した二〇〇七年である。当時は、日本のセクシュアル・マイノリティは社会問題として大きな注目を集めていなかった。しかし、ここ数年、LGBTがメディアを賑わせ、出版ラッシュが続いている。ドラマや映画ではセクシュアル・マイノリティが当たり前の存在として描かれるようになり、十年前には考えられなかった状況である。

 これに伴って、ゲイカップルの描き方もリアリティが強く感じられるようになった。映画『怒り』(二〇一六年、李相日監督)では俳優の妻夫木聡と綾野剛がゲイカップルを演じている。妻夫木聡が演じる優馬は大手企業に勤めるエリートビジネスマン、綾野剛が演じる直人は経済的に不安定な若者である。直人は優馬と出会った日に、

・・・・・・

《もっと読む ゲイカップルのワークライフバランス まえがき》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年12月 6日 (水)

新刊のご案内 『ボウイ──その生と死に』サイモン・クリッチリー 著 / 田中純 訳

Bowie3

新刊のご案内

『ボウイ──その生と死に』

サイモン・クリッチリー 著 / 田中 純 訳

四六変形並製256頁
定価:本体2000円+税
発売日 17.12.25
ISBN 978-4-7885-1554-3

15日見本、25日配本にて進行中です。

帯には坂本龍一氏から推薦文。

扉写真は鋤田正義氏、ブックデザインは祖父江 慎氏です。


リンク → 『ボウイ──その生と死に』

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年11月21日 (火)

新刊 三浦・小川・樫田・栗田・好井『新社会学研究 2017年 2号』

9784788515505

三浦耕吉郎・小川博司・樫田美雄・栗田宣義・好井裕明 編

新社会学研究 2017年 2号
――

A5判並製228頁
定価:1900円+税
発売日 17.11.24

ISBN 978-4-7885-1550-5

見本出来ました。
11月21日ごろ書店に並びます。

編集後記
 本誌は大きく分けて三つの部分から成っています。すなわち、特集部分(A部)、公募特集部分(B部)、連載等部分(C部)の三つです。本誌は、巻頭の「創刊の言葉」にあるように、社会学一般を対象とした学術誌たらんことを欲していますが、編集形態としては同人編集誌なので、その特徴を活かした形で魅力的な雑誌になるように努力しています。今回の「編集後記」では我々の編集プロセスと各部分に関する方針の概略をお示しし、読者諸賢のご意見を賜りたく思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、特集部分(A部)に関してですが、担当同人制で編集しています。主として、対面会議でテーマを相談して、担当者を決めます。そのあと執筆予定者リストを担当同人が考えて、それを会議にはかって、合意がとれると執筆者への依頼に移ります。執筆依頼は、発行予定のほぼ一年半前ですが、それほど余裕が

・・・・・・

《もっと読む 新社会学研究 2017年 2号 編集後記》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年11月15日 (水)

新刊 エリク・H・エリクソン『アイデンティティ』

9784788515499

エリク・H・エリクソン 著
中島由恵 訳

アイデンティティ
――青年と危機

四六判並製464頁
定価:3300円+税
発売日 17.11.20

ISBN 978-4-7885-1549-9

見本出来ました。
11月21日ごろ書店に並びます。

まえがき
  ポール・フェダーン博士は、私が一九二〇年代後半にウィーン精神分析研究所で学んでいたときの教師の一人であったが、新しい概念を作ることにも失言にも同じく独創的な、魅力ある人物であった。当時、彼の「自我境界」の概念は、重要ではあるが曖昧であるとして、大いに論議された。われわれ学生は、その概念を説明するのに必要だと思われるだけ、セミナーを連続して開いてくれるよう先生に嘆願した。セミナーは三日間、夕方から長時間にわたって開催された。最終回を終えるにあたり、彼はようやく自分を理解してもらった、という面もちで、書類を収めながら、次のように問うたのだった。「さて、私自身、わかったのかな。」

 アイデンティティについて書いてきたことを読み返して、私は一度ならずこの質問を自らに問いかけたが、急いで付け加えなければならないのは、本書は、アイデンティティについて決定的な説明を与えるものではない、ということである。この主題について書けば書くほど、この言葉はあらゆるところに広がってゆき、計り知れない

・・・・・・

《もっと読む アイデンティティ まえがき》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年11月13日 (月)

新刊 P.オルダーソン & V.モロウ、斉藤こずゑ『子ども・若者とともに行う研究の倫理』

9784788514973

P.オルダーソン & V.モロウ 著
斉藤こずゑ 訳

子ども・若者とともに行う研究の倫理
――研究・調査にかかわるすべての人のための実践的ガイド

A5判並製240頁
定価:本体2800円+税
発売日 17.11.20

ISBN 978-4-7885-1497-3

見本出来ました。
11月16日ごろ書店に並びます。

序論(抜粋)
   今日、子どもや若者は、彼らの生活の多様な側面について常に意見を尋ねられます。国や地方政府は子どものための無数の機関や支援提供者とともに、膨大な時間と努力と資金を投入して、熱心に子どもの意見を聞き、いろいろな支援を計画したり評価することに子ども自身が参加することを求めています。「国連児童の権利条約」(1989)は、子どもに影響を及ぼすすべての事項について子どもが自由に自分の意見を表明する権利を有すること、その場合、子どもの意見は、その子どもの年齢と成熟度に従って相応に考慮されることを明記しています(第12条)。さらにこの条約の54にわたる他の多くの条項も、子どもを尊重し子どもを参加させることに関連しています。各国政府による本条約の実行に関する進展状況の定期報告と、それへの国連委員会の応答に記録されているように、これらの児童の権利は、徐々に世界中の研究やコンサルテーション活動においていっそう尊重されるようになってきています(www.ohchr.org を参照)。しかし、子どもとともに行う子どもに関する研究やコンサルテーション活動は、倫理的問いを提起します。これらの問いを検討することは、効果的な研究の手順、方法、結果にとって極めて重要であるため、本書では研究がたどる主要な10段階で起こ

・・・・・・

《もっと読む 子ども・若者とともに行う研究の倫理 序論(抜粋)》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年11月10日 (金)

新刊 三ヶ尻 陽一『新しい自然主義心理学』

9784788515482

三ヶ尻 陽一 著

新しい自然主義心理学
――自然法則に従う人間モデルからの出発

四六判並製168頁
定価:本体1800円+税
発売日 17.11.20

ISBN 978-4-7885-1548-2

見本出来ました。
11月16日ごろ書店に並びます。

序章

  地球に住んでいる生き物の中で、人は特別な存在であろうか。確かに人は、最も繁栄している生き物の一種である。他の生物から脅かされることも少なく、自然を開拓して大規模な街を作ることもできる。神が作りし選ばれた種族と考えることもできよう。山や丘の上から街を見下ろすと、星空よりもはるかに明るい人工の光に目を奪われる。真っ暗な山や海との対比から、人は自然から逸脱してしまった存在であるかのように感じられる。

 大都市の中で生活をしていると、自分自身が生き物であることさえ忘れてしまうことがある。舗装された道路を歩き、高くそびえ立つビルの中で仕事をこなし、時間通りに運行する電車やバスによって移動する。機械の歯車がかみ合うように人々の営みは連携し、社会を成立させているようにも思えてくる。やはり人間は、自然から逸脱しているのだろうか。

 はるか昔より、自然とは不可解なもので、恐怖の対象ですらあった。自然は制御することができないし、気まぐれに振り下ろされる自然の猛威に、

・・・・・・

《もっと読む 新しい自然主義心理学 序章》

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧