カテゴリー「新刊」の記事

2018年4月 6日 (金)

新刊 3.11霊性に抱かれて

9784788515727_2

東北学院大学震災の記録プロジェクト
金菱清(ゼミナール) 編

 

3.11霊性に抱かれて
──魂といのちの生かされ方


四六判並製192頁
定価:本体1800円+税
発売日 2018年4月11日
ISBN 978-4-7885-1572-7


2018年4月5日配本 11日発売予定です。

 被災地での5年以降とは、この能楽の世界に近いのではないかと感じることがある。本書で紹介するご遺族の方々の実例は、魂の奥底から大切な人を懇願したときに立ち現れる世界観なのである。そして、死者と共に進めていくくことができる時間が流れていることを意味する。この世界から肉体が消えてしまった人々は、過去の時勢に属することになる。ところが、生者がひたすら耳を澄ませて死者の声を聴こうとすると、死者は、過去と現在との境を越え、現在の時間を侵犯し続ける存在となる。霊性という死者と生者のあわいに着目しながら、本書の各章を読んでみると、「今は昔」語りが展開されることだろう。
(編者まえがきより) >>> まえがきを読む

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2018年4月 3日 (火)

新刊 深谷直弘『原爆の記憶を継承する実践』

9784788515796

深谷直弘 著

原爆の記憶を継承する実践
――長崎の被爆遺構保存と平和活動の社会学的考察

A5判上製256ページ
定価:本体3500円+税
発売日 2018年4月20日
ISBN 978-4-7885-1579-6


4月3日配本、4月6日発売予定です。


序章(一部) 

 
 原爆の記憶をどのように継承するのか       ――問題の所在と研究方法

   1 問題の所在

 九州地方の一都市である長崎市は,1945年8月9日11時2分,原子爆弾の投下を受けた。広島に続く原爆によって,長崎の街は一瞬にして崩壊し,焼け野原となり,多くの人が亡くなった。そして現在も原爆被害の影響は消えていない。生き残った者たちは放射線の影響やトラウマなど,心身の苦しみを未だに抱えている。  1970年代頃から,毎年8月になるとマスメディアが戦争と原爆の話題を盛んに取り上げ,テレビでは6日の広島・平和記念公園の平和記念式典,9日の長崎の平和祈念像前の平和祈念式典をはじめとする原爆犠牲者慰霊の風景が映し出される。爆心地周辺は平和公園として整備され,毎年両都市に各100万人以上の人びとが訪れる場所になった。「ヒロシマ・ナガサキ」は日本の国民的記憶において主要な位置を占め,国民的アイデンティティの象徴する場所を形成している。  このように国民的/公共的な関心事となった

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2018年3月28日 (水)

新刊 ユーリア・エンゲストローム/山住勝広『拡張的学習の挑戦と可能性』

9784788515697

ユーリア・エンゲストローム 著/山住勝広 監訳

拡張的学習の挑戦と可能性
――いまだここにないものを学ぶ

A5判並製288ページ
定価:本体2900円+税
発売日 2018年4月2日
ISBN 978-4-7885-1569-7


4月3日配本 4月6日発売予定です。


まえがき 

  拡張的学習の理論(Engeström, 1987)は、その提唱以来、ますます研究者と実践者の関心を呼び起こしている(Roth & Lee, 2007)。この理論を最初に提示した本はながらく絶版状態であったが、ケンブリッジ大学出版会は、新しく包括的な序章を加えた新版『拡張による学習( Learning by Expanding )』の刊行を決定した。

 複雑な理論は、実証的に適用し、さらに概念的・方法論的に発展させてこそ、生きたものになる。本書は、同僚や大学院生たちとそうした作業に取り組んだ成果をまとめたものである。したがって本書は、新版『拡張による学習』の内容を実質的に押し広げる姉妹編として読み、使っていただけるだろう。

 本書は10章からなっているが、大きく3つの部分に分けることができる。最初の3つの章は、拡張的学習の理論を学習科学と関連づけ(第1章)、このアプローチの学習プロセスに

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2018年3月27日 (火)

新刊 苧阪直行・越野英哉『社会脳ネットワーク入門』

9784788515710

苧阪直行・越野英哉 著

社会脳ネットワーク入門
――社会脳と認知脳ネットワークの
協調競合

 

四六判並製232頁+口絵8頁
定価:本体2400円+税
発売日 18.4.2
ISBN 978-4-7885-1571-0

4月3日配本 4月6日発売予定です。


まえがき 

  本書『社会脳ネットワーク入門─社会脳と認知脳ネットワークの協調と競合』は二つの新しい視点を提供します。第一の視点は、豊かな社会性を生み出す社会脳のはたらきをネットワークの視点で捉える試みです。今日まで、脳の生物学的仕組みの解明は動物の脳を中心に、大きな成果をあげてきましたが、脳の社会的はたらきやその仕組みの解明は遅れていました。脳の社会的機能については、「社会脳(social brain)」と呼ばれる新しい研究分野が急速に拓かれつつあり、これからの社会の在り方に大きなインパクトを与えようとしています。自己を知る脳や他者を理解する脳のネットワークは、前頭葉や頭頂葉のネットワークと協調して社会脳ネットワークを形成していることが最近の脳のネットワークの先端研究で明らかになってきました。古代ギリシャの哲学者ソクラテスは「自己自身を知れ」と述べ、またアリストテレスは「人間は社会的動物である」と言いましたが、

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2018年3月26日 (月)

新刊 帯刀益夫『利己的細胞』

9784788515772

帯刀益夫 著

利己的細胞
――遺伝子と細胞の闘争と進化

 

四六判並製288頁
定価:本体2600円+税
発売日 18.4.5
ISBN 978-4-7885-1577-2

4月3日配本 4月6日発売予定です。


はじめに 

  宇宙論では、「我々がここにいて観測できるように世界は微調整されている」という仮説を「人間原理」と呼んでいます。最近の宇宙論では、ユニバースだけでなく、マルチバース、つまりたくさんの宇宙が並行して存在し、その中に、知能を持つ「生命体」が生まれたことで観測ができるようになった宇宙が、ユニバースとしてその実在が確認されるという説もあります。このような宇宙論の暫定的定義によれば、「生命体」なるものは、「ダーウィン進化が可能な化学システム」ということになるといいます。

 我々人間は、この「生命体」の1つの姿としてこの宇宙に存在しています。リチャード・ドーキンスは、『利己的遺伝子』( The Selfish Gene )の冒頭で、「ある惑星上で知的な生物が成熟したといえるのは、その生物が自己の存在理由をはじめてみいだしたときである」と述べ、地球外生物と邂逅できるようになった時、

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2018年3月23日 (金)

新刊 山本 馨 『地域福祉実践の社会理論』

9784788515734

山本 馨 著

地域福祉実践の社会理論
――贈与論・認識論・規模論の統合的理解

 

A5判上製304頁
定価:本体4200円+税
発売日 18.03.10
ISBN 978-4-7885-1573-4

3月19日配本 3月23日発売予定です。


あとがき 

 本書は、筆者が上智大学大学院総合人間科学研究科に提出し、社会学博士学位を授与された論文「地域福祉の比較社会学」(二〇一六年)に加筆修正を加えたものである。本書の議論の中心となる論文は、第二回福祉社会学会奨励賞を受賞した「地域福祉実践の規模論的理解―贈与類型との親和性に着目して」(『福祉社会学研究』vol.8 2011)であるが、この論文は、発表後に「比較福祉研究の新展開」について論じた(『福祉社会学研究』vol.14 2017)ものであるとの評価をいただいた。

 つまり本書は、地域福祉実践についての社会調査を比較分析することにより社会理論化することを目指した新しい比較社会学の具体的な方法についての研究書となっている。
 考えてみると、本書は結果的に、デンマーク出身の社会学者エスピン=アンデルセンへのオマージュとなっているのではないか、ということに思い当たった。おそらく私は、アンデルセンが試みているような比較社会学の研究書、すなわち

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2018年3月22日 (木)

新刊 日本質的心理学会 『質的心理学研究 第17号』

9784788515550

日本質的心理学会 編

質的心理学研究 第17号
――特集 レジリエンス

 

B5判並製256頁
定価:本体3000円+税
発売日 18.03.20
ISBN 978-4-7885-1555-0

3月26日配本 3月29日発売予定です。


巻頭言 

スタンダードを超えて
  2017年9月に首都大学東京で開催された日本質的心理学会第14回大会で,「質的研究評価基準への展望─『Sage質的研究キット』とAPAにおける議論を手がかりに─」というシンポジウムが行われた。“APAにおける議論”というのは,アメリカ心理学会(APA)がついに2014年から質的研究の専門学術誌「質的心理学」(Qualitative Psychology)の刊行を始めたが,それに伴って質的研究の評価基準を整備しようという動向を指しており,その後「アメリカン・サイコロジスト」(American Psychologist)の2018年1月号に20ページ超におよぶ詳細な評価基準が掲載された(ちなみに同誌の同じ号には,心理学における量的研究の評価基準も掲載されている)。

 このようなスタンダードが登場したことは,質的研究の

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2018年3月20日 (火)

新刊 日本発達心理学会 『自閉スペクトラムの発達科学』

9784788515765

日本発達心理学会 編/藤野 博・東條吉邦 責任編集

自閉スペクトラムの発達科学
――発達科学ハンドブック10

 

A5判上製304頁
定価:本体3200円+税
発売日 18.03.28
ISBN 978-4-7885-1576-5

3月26日配本 3月29日発売予定です。


序章 

藤野 博

第1節 自閉症概念の変遷と発達科学

 自閉症は1943年にカナー(Kanner, L.)によって最初の症例が報告され,精神医学的な疾患として位置づけられた。いわゆるカナー型の自閉症は知的障害をともなうことが多く,医学的な診断を受けたうえで特別支援教育や療育の対象となる。その発達に関する研究は障害児者の心理という枠組みの中で行われ,通常の発達の基準や段階に照らし,どのように外れているか,どの程度遅れているか,がもっぱらの関心事であった。

 自閉症の人たちの中で,特定の分野で特異的な才能を示す人がまれにいる。一度短時間見ただけで細部まで精密な画像として再現できるいわゆる映像記憶や飛び抜けた音楽的能力,また任意の年月日を示すと,たちどころに何曜日か当てられるカレンダー計算などである。それらの優れた能力を示す状態は「サヴァン症候群」と呼ばれ,その名のとおり一種の病理的現象として位置づけられている。日常生活能力が獲得されていくにつれ,その「症状」は消えていく場合もあるが,優れた能力の

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新刊 日本発達心理学会 『社会的認知の発達科学』

9784788515758

日本発達心理学会 編/尾崎康子・森口佑介 責任編集

社会的認知の発達科学
――発達科学ハンドブック9

 

A5判上製310頁
定価:本体3200円+税
発売日 18.03.28
ISBN 978-4-7885-1575-8

3月26日配本 3月29日発売予定です。


序章 

尾崎康子

第1節 社会的認知の発達科学に関する研究動向

 「ヒトは,他者をどのように認識し理解するのか?」そして「ヒトは,自己をどのように認識し洞察するのか?」という最も基本的な質問に答えるヒントは「社会的認知」にある。社会科学では,これまで「社会的認知」に大きな関心と興味が注がれてきた。一方,発達科学では,近年,研究方法と計測技術が進展することにより,赤ちゃんの社会的認知を調べることが可能となった。発達科学における社会的認知とは,社会的および対人的場面における認知を示しており,自己と他者の認知だけでなく,視線認知,共同注意,行動の予測,意図の気づきと推測,心の理論などの領域が含まれる。そこで,ヒトの赤ちゃんは,どのようなプロセスを経て,自己と他者を認識し,さらに他者の心を理解する能力を獲得していくか,すなわち社会的認知の発達が,発達科学の大きな

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2018年3月18日 (日)

新刊エステー・テーレン & リンダ・スミス 著 『発達へのダイナミックシステム・アプローチ』

9784788515703

エステー・テーレン & リンダ・スミス 著
小島康次 監訳
高橋義信・丸山 慎・宮内 洋・杉村伸一郎 訳

 発達へのダイナミックシステム・アプローチ

A5判上製464頁
定価:本体4600円+税
発売日 18.3.15
ISBN 978-4-7885-1570-3

3月19日配本 3月22日発売予定です。

ダイナミック・アプローチは何ができるだろうか? ダイナミック・アプローチは発達の考え方を変えることができ、発達研究を行う方法を変えることができる。
いったん発達をダイナミックな選択主義的アプローチから見始めると、この考えが非常に強力で、他の考え方には戻れないことに気づく。目にするあらゆる論文、耳にするあらゆる会話、研究室のすべてのデータが、新しい意味を帯びる。私たちは、実験をこれまでとは異なったしかたで計画し、古いデータを新鮮な観点から解釈した。発達研究を動機づけているいくつかの問いは、もはや重要であるとは思われない。他の問いは、探究の全領域でさらなる研究が行われることを要請している。
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(エピローグより)

 

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