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2014年9月12日 (金)

新刊 苧阪直行『小説を愉しむ脳』

9784788514072

苧阪直行 編

小説を愉しむ脳

四六判 224ページ+カラー口絵12頁
定価:本体2600円+税
発売日 14.9.20
ISBN 978-4-7885-1407-2

見本出来ました。9月12日配本です。
9月16日ごろ書店に並びます。

小説を愉しむ脳─神経文学という新たな領域 への序(抜粋)

 本シリーズの第6巻『自己を知る脳・他者を理解する脳』では、自己と他者が迷路の中でどうつながるのかを解く冒険を試みた。迷路の入り口は見えやすい が、出口を探すのが難しいことは、英国のハンプトンコート宮殿の庭園の迷路と似ている。背丈を越える緑の壁の向こうから他者の話し声は聞こえるが姿は見え ない。また、自分がどこにいるのかも判然としない。もっと複雑な庭園迷路として、イタリアのパドバ近郊にあるヴィラ・ピサーニの九重の円形迷路がある。こ こでは、迷路の中央に到着すると、そこにラセン階段のついたミネルヴァの小塔があり、この上に上がると眼下で迷う人々の姿が手に取るように見える。ここか ら再び、出口に至る迷路の道順を確かめておこうとする人々もいる。面白いのは、この塔のテラスには一人の番人が常駐しており、どうしても出られない人がい たら、テラスから迷い人にそこを右へ、次を左へと指示を出すらしい。実際出られなくて困る人も多いようだ。自己と他者の脳内迷路はもっと複雑なのかもしれ ないし、あるいはもっと単純なのかもしれない。迷路のパズル解きは人生の歩みの縮図のようにも見えてくる。

 さて、読むという行為も迷路をたどるのと似たところがある。狭い通路をいわば文法にしたがって歩くことで意味がとれる。読む行為は本のページを一行ずつ 視線を移動させて、正確に文を読む行為である点で迷路をたどるのと同じである。足ではなく視線を文字の細道に導けないと文は読めない。

    ・・・・・・

《もっと読む 小説を愉しむ脳 まえがき》

 

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