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2014年3月

2014年3月31日 (月)

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第139号■

2014年3月28日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第139号■

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◇トピックス
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◆書評など

●讀賣新聞3月9日付書評欄「ビタミンBOOK」にて、
下條信輔著『まなざしの誕生』 (本体2200円)が紹介されました。
「著者の本はすべて読んでいますが、同書はとくに好きです。」と評者の池谷裕二氏。一般の読者も面白く読める弊社のロングセラー、赤ちゃんそして人間を理解するための最良のガイドブックです。

http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-8c1a.html


●2月下旬に刊行した『ワードマップ 現代形而上学』 (鈴木生郎、
秋葉剛史・谷川卓・倉田剛 著ほか著  本体2400円)の動きが良好です。
Twitterなどで好評を得て、重版にいたりました。4月2日出来です。
http://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1366-2.htm
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◇近刊情報
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2013年4月中旬発売予定
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『新  体感する社会学』
── Oh!  My Sociology
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金菱 清 著
四六判並製240頁・予価2100円+税
ISBN  978-4-7885-1388-4 C1036
分野=社会学

「めっちゃ面白い、一気に読んだ」と大好評のぶっとびテキストの新版ができあがりました!「世の中がひっくり返るような非日常に焦点を当てることで、わたしたちの世界の本性を知りたくはありませんか?」とスタートした旧版の一年後に、まさかの東日本大震災と原発事故が!!…阪神淡路大震災と今回の震災両方に遭遇した著者が世界の深淵を思いっきり覗き込んで「主体」「死」「震撼」の章を書き下ろしました。イラストも盛りだくさんにデザイン一新、半期15回の大学の講義計画にマッチした構成で快走する新テキストにご期待ください。



4月中旬発売予定
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『震災メメントモリ』
──第二の津波に抗して
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金菱 清 著
四六判上製240頁予定・予価2500円+税
ISBN 978-4-7885-1389-1 C1036
分野=震災・復興

震災関連死を防ぐ心の防潮堤

昨年、小社刊『3・11  慟哭の記録』 は「震災の膨大な関連書の中でも傑出している」(東京新聞文化部長・加古氏評)と出版梓会新聞社学芸文化賞を受賞しました。その編者が被災地を歩いてまとめ上げた渾身の震災エスノグラフィをお届けします。メメントモリとは「死を想え」という古の教え。震災のために生を中断せざるをえなかった人々の無念を想い鎮魂の祈りをこめてつけた書名です。震災遺族の心を解き明かした「痛みを温存する記録筆記法」、父親を津波で亡くした女性の手記「震災おぼえがき」をはじめ、いまなおどん底の被災地に寄り添い、復興の真の問題を訴えます。震災3年を機に災害知の集積する先進地東北に学ぶよう、真摯に問いかける著者にメディアも注目!(「被災地 心の防潮堤」東京新聞3月10日夕刊、「もうひとつの防潮堤」『潮』3月号など)。

http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/9-3574.html


4月下旬発売予定
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『現代日本人の中国像』
──日中国交正常化から天安門事件・天皇訪中まで
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馬場公彦 著
A5判上製392頁・予価4400円+税
ISBN 978-4-7885-1386-0 C1030
分野=近現代史・中国


日中関係の真の姿が見えてくる!

さいわい高評をいただきました『戦後日本人の中国像』 二〇一〇年)は、日本の敗戦から文化大革命・日中復交までの、日本の論壇誌における中国論を取り上げて、当時の日本人がどのような中国像を描いていたかを綿密にたどったものです。本書はその続編として、同じ手法により、一九七二年の日中国交正常化から天安門事件、そして一九九二年の天皇訪中までの、日本人の中国像をたどります。日中復交の熱気がさめ、現在は靖国問題、歴史認識問題、尖閣列島問題など、日中間には暗雲がたれこめていますが、いずれの問題もこの時代に胚胎しており、解決の糸口もこの時代の日中関係史をたどることで見えてくるのではないでしょうか。また証言編では、船橋洋一氏、毛利和子氏などの興味深い証言がおさめられています。さらに今回は、台湾との関係、モンゴルとの関係にも一章をさいて、より立体的に中国像を描こうとしています。

『戦後日本人の中国像』
http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/28-74d8.html



4月下旬発売予定
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『対話の調』
──ゆきめぐる「かかわり」の響き
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井上信子 編
A5判上製320頁・予価2800円+税
ISBN 978-4-7885-1387-7 C3011
分野=臨床心理学・高等教育

人文系の大学教育の真価をあらわす

編者の心理臨床実践の師匠である神田橋條治先生からの「離」を記録した本書は、刊行以来好調に版を重ね続けるシリーズ既刊書の『対話の技』(8刷)、『対話の世界』(4刷)の完結編となりました。編者の資質が開花する場となった大学の教育現場で繰り広げられた、感受性豊かな学生さんたちとのかかわりの様相は、大学教育における高校までの教育との質的な違いを存分に伝えるとともに、大学教員のありようについて、人文系の教育の真価についても深く考えさせられる内容です。既刊書との併売をよろしくお願いいたします。

対話の技
http://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/4-7885-0757-9.htm

対話の世界
http://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/4-7885-0918-0.htm



4月下旬発売予定
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『物語りと共約幻想』
──質的心理学フォーラム選書 2
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川野健治・八ッ塚一郎・本山方子 編
四六判並製200頁・予価1800円+税
ISBN  978-4-7885-1385-3 C1011
分野=質的心理学・心理学研究

語るとは? 語りを受けとめるとは?

「人は理解しあえるはずだ、理解をめざすべきだ」という願望は、質的心理学研究の動機のひとつです。その一方で、「理解には困難がつきまとう」という現実の経験は、互いが共通の枠組みに基づいて理解することの不可能性を痛感させます。では、研究者はどう挑むのか? 本書は「物語」られたことの内容だけでなく、語るプロセスそのものを対象にとらえます。相手の語りに巻き込まれ、自分の考えや思い込みが根底から揺るがされる「理解」のダイナミズムを、質的研究の共有する「方法」的な基準へと高めることはできないものでしょうか。シリーズ前巻、『インタビューという実践』と併せてお読みいただくことで、質的研究の現場が見えてきます。



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◇編集後記

前回ご紹介したミドル級の東洋太平洋チャンピオン・日本チャンピオンのタイトルマッチ、残念ながら応援していた中川大輔選手が負けました。中川氏は引退を決めたとのこと。

「ボクシングの引退ってのはさびしいですね、ほらプロレスとかって、引退試合があったりするでしょう。ボクシングはないもんね」同じ応援仲間のひとりが言ってました。

ボクシングを観戦する楽しみを教えてくれた中川さんに感謝しつつ、これからの人生をかげながら応援いたします。
                               (中山)
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◇奥付
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次回発行は2014年4月下旬を予定しております。

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2014年3月27日 (木)

新刊 難波功士編『米軍基地文化』

9784788513723

難波功士 編

米軍基地文化

四六判並製296頁
定価:本体3300円+税
発売日 14.3.25
ISBN 978-4-7885-1372-3

見本出来ました。4月2日配本です。

4月5日ごろ書店に並びます。

序章

本書が企画されたのは、普天間基地移設問題の対処に失敗した時の首相が、退任する騒ぎとなっていた頃であった。その後、東日本大震災や政権交代を経た今日 でも、オスプレイ配備や辺野古地区への移設の是非など、依然として米軍基地は争点であり続けている。基地が国内にあること(あったこと)、さらにはそれが 沖縄に偏在していることを問い返す作業は、その意義をさらに増しているのである。

本書は「叢書戦争が生みだす社会」の第Ⅲ巻として、敗戦・占領・駐留によって戦後社会がいかに規定されてきたか、とりわけその文化的な側面をテーマとして いる。この国に今なお存在する「米軍(基地)と有縁なものたち」をとらえ直し、アジア・太平洋戦争を、東西冷戦を、さらには9・11を「抱き抱えている」 現在を再考する試みである。

政治・外交・軍事などの焦点にある米軍基地を、「文化」の語のもとに論じることは、多くの人の目にはペダンティックに過ぎると映るかもしれない。暴力装置 としての基地の本質を看過しているとの批判もあろう。だが、基地の及ぼした大衆文化(ポピュラーカルチャー、マスカルチャー)やライフスタイルへの影響を 抜きにしたまま、基地の現実やアメリカナイゼーションの様相を語ることできない。この数年の間にも米軍基地に関しては、メディア研究からのアメリカの対日 文化政策史(土屋・吉見 2012)、米軍兵士と日本人女性との結婚をめぐるエスノグラフィー(宮西 2012)、ポピュラー音楽研究における分厚い記述(青木 2013)などが刊行された(1)。本書はそれらの研究成果と同様に、アクチュアルな問題意識のもと、米軍基地文化の変遷や諸相を描き出そうとするもので ある。

    ・・・・・・

《もっと読む 米軍基地文化 序章》

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2014年3月25日 (火)

新刊 日本質的心理学会『質的心理学研究 第13号』

9784788513792

日本質的心理学会 編

質的心理学研究 第13号

B5判並製280頁
定価:本体3200円+税
発売日 14.3.20
ISBN 978-4-7885-1379-2

見本出来ました。3月26日配本です。

3月28日ごろ書店に並びます。

巻頭言

動きながら、関わりながら
『質的心理学研究』第13号を無事みなさまのお手元に届けられることになった。昨年(2013年)4月に編集委員長の大役を能智正博先生(現理事長)から 引き継いで,どうにか1年,動きながら,関わりながら走ってきたというのが実感である。これまでも編集委員,あるいは副編集委員長としての役割を担わせて いただいたことはあったものの,編集委員長となって初めて出るこの号は,やはり格別である。それは,編集委員会のなかで投稿論文やその査読をめぐってさま ざまな議論がなされ,そのなかでは,一筋縄ではいかない,ときにちょっと難しい問題が起こることもあり,それなりに大変な思いもしてきたということの裏返 しでもある。

ところで,質的研究に取り組んでいる私たちが,その対象にしているのは「人間」である。そしてその「人間」は,けっして虫ピンで留めて見られるような存在 ではない。みな,それぞれの思いを抱えながら,歴史的・社会的・文化的な渦の中で動きながら,そして誰かと関わりながら生きている人たちである。そして研 究をする私たち自身も,そのような「人間」の一人である。言うまでもなく,けっして神様のような特権的な位置から客観的に物事を俯瞰しているわけではな い。私たち自身もまた,動きながら,関わりながら,なんとか「人間」を捉えていくしかない。

    ・・・・・・

《もっと読む 質的心理学研究 第13号 巻頭言》

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2014年3月20日 (木)

書評 私市保彦・今井美恵『「赤ずきん」のフォークロア』

9784788513624

私市保彦・今井美恵 著

「赤ずきん」のフォークロア

四六判上製256頁・定価:本体3200円+税
発売日 13.12.20
ISBN 978-4-7885-1362-4

の書評が、週刊読書人2014年3月21日号に掲載されました。評者は野上暁先生。

・・・・・・1953年、南仏のニースで、「がちょうおばさんのお話」という、ペローのお手書き原稿が発見され、これがペロー童話研究にとって画期的な事件となり、研究が大きく前進した。書かれたのは1695年。ルイ王朝の重鎮であったペローが、当時十九歳のルイ14世にささげたものだという。そこに付された彩色挿絵も意味深長で、この手稿をめぐっては様々な謎が浮上してくる。


本書の第一部「ペロー童話と伝承のはざま」では、手書き原稿を起点において「赤ずきん」の源流を探り、ペロー童話のその後の変容を挿絵なども参照して詳細に考察を進められ興味が尽きない。手書き原稿や、初版本の扉絵で、「がちょうおばさん」が糸をつむぎながら語るのを貴族の娘たちが聞いていることなどから、ペロー童話は「庶民の語りを貴族の子女向きに再話し、昔話の舞台を王朝文化の舞台に変容した」と私市は読み解く。・・・・・・

第二部「赤ずきんと胞衣」では〈赤ずきん〉という〈被りもの〉を巡る文化人類的な考察を、今井美恵が執筆している。「赤ずきん」はなぜ〈赤ずきん〉を被っているのか。レヴィ=ストロースからきっかけを与えられたというニコル・ベルモンの『誕生のシーニュ』に記された「胞衣に包まれた子ども」(アンフェン・コワッフェ)の歴史や胞衣にまつわる聖性や信仰を手掛かりに、〈被りもの〉の習俗と信仰を古代から検証する・・・・・・

ご書評くださいました先生、掲載紙ご担当者さまにはこころよりお礼申し上げます、。ありがとうございました

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2014年3月17日 (月)

フェアのお知らせ 実践学探訪@紀伊國屋書店新宿本店

フェア【実践学探訪――概念分析の社会学(エスノメソドロジー)からはじめる書棚散策】

が、本日3月17日より、 紀伊國屋書店新宿本店3階・思想哲学棚エンド台にて開催されております。


弊社書籍もたくさん出品しておりますが、私は何もしておりません。書店担当のKさんと選者の先生の情熱とすべてK書房のAさんのお骨折りによるもの。ありがとうございます、足を向けて眠れません。


フェアでは9人の選者の方に執筆していただた小冊子を無料で配布しているとのこと。ぜひ店頭にいらして、ご覧くださいませ。



紀伊國屋書店新宿本店さま フェアサイト
実践学探訪――概念分析の社会学(エスノメソドロジー)からはじめる書棚散策



・実践学探訪 選書書籍 紹介ページ 



しかし『心の社会的構成』とか在庫切らしている出版社だから、すみません、どうもこのフェアに顔向けできないんですよね・・・・・・。

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2014年3月14日 (金)

新刊 外山紀子・野村明洋『食をつなげる、食でつながる』

9784788513808

外山紀子・野村明洋 著

食をつなげる、食でつながる

四六判並製216頁+カラー口絵8頁
定価:本体2300円+税
発売日 14.3.20
ISBN 978-4-7885-1380-8

見本出来ました。3月24日配本です。

3月27日ごろ書店に並びます。

まえがき

平成17年に食育基本法が制定されて以来、食ブームとなっています。多くの自治体で食の勉強会や講演会が企画され、学校、幼稚園、保育園、企業などでは、こぞって栽培体験活動や料理体験活動といったイベントが開催されています。「食育」関連の資格も数多くつくられました。

食育基本法の制定と同じ平成17年、栄養教諭制度も開始されました。食育を推進するためには指導体制の整備が不可欠だからということのようです。さらにそ の翌年(平成18年)には、「早寝早起き朝ごはん」という「国民運動」も始まりました。子どもの生活リズムの乱れを防止することが、その目的に掲げられて います。政府は食育基本法の理念を実行に移すための「推進計画」を定めていますが、第二次食育推進計画には「家族が食卓を囲んで共に食事をとりながらコ ミュニケーションを図る共食は、食育の原点」だから、「家族との共食」を可能な限り推進しようと書かれています。このように、政府主導で次から次へと「食 を健全にする」ための取り組みが進められているわけです。

これらの文書に書かれていること、謳われていることは、どれも至極まっとうなことに映ります。栄養に関する正しい知識を得ること、生活リズムを整えるこ と、家族みんなで食卓を囲むこと、その重要性に異議を唱える人はいないでしょう。しかし、だからこそ奇異に感じられるということはないでしょうか。これら のことを、わざわざ法律をつくってまで宣言しなければならない状況は、社会のいびつさをあらわしています。

    ・・・・・・

《もっと読む 食をつなげる、食でつながる まえがき》

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2014年3月10日 (月)

書評・紹介 下條信輔著『まなざしの誕生』

4788510006

下條信輔 著
『まなざしの誕生』 (新装版)
――赤ちゃん学革命

四六判376頁 定価:本体2200円+税
発売日 06.6.6
ISBN 4-7885-1000-6

の紹介が、讀賣新聞2014年3月9日付、「ビタミンBook」に掲載されました。

評者は池谷裕二先生。すごい読みたくなるこの書評のおかげで、反響が多く(Amazonベストセラーランキング84位 3月10日12:30現在)、在庫あっという間になくなりました。ただいま重版中、24日取次店さん搬入にてすすめております。ご容赦くださいませ。

・・・・・・まなざしとは不思議なものです。目からビーム光が出ているわけではないのに、この非物理的な存在感は圧倒的です。『まなざしの誕生』(下條信輔著、新曜社)を再読しました。著者の本はすべて読んでいますが、同書はとくに好きです。・・・・・・読書の醍醐味は、漠然とイメージしつつもうまく言葉にできないことが、本の中で的確な表現で言語化されていく様子に触れる瞬間にあります。今回もそんな快感を味わいながら、改めて「まなざし」に秘められたパワーを実感しました。本書は発達心理学に軸足をおいています。つまり、乳幼児がどう成長してゆくかが、表面上の主題です。しかし、扱う対象は奥深く、知能や心など、人間原理を根源から抉ってゆきます。つまり本書は赤ちゃん学を装った人間学全般なのです。ヒトの心の実態を知るためには、こころの発生現場をおさえなくてはならない――これが著者の狙いです。では、こころはどのように芽生えるのでしょうか。最終章に用意された予想外な答えに向かって読者を引っ張り込む。この強い駆動力に抗うことはできません。

評者の先生、掲載紙ご担当者様にはこころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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2014年3月 6日 (木)

新刊 苧阪直行『報酬を期待する脳』

9784788513785

苧阪直行 編

報酬を期待する脳

四六判上製192頁+カラー口絵7頁
定価:本体2200円+税
発売日 14.3.15
ISBN 978-4-7885-1378-5

見本出来ました。3月7日配本です。

3月10日ごろ書店に並びます。

社会脳シリーズ5『報酬を期待する脳』への序

 本書の中心的テーマは報酬(reward)とかかわる脳内表現である報酬期待(reward expectancy)である。報酬期待は、経済行動の内的原動力の一つとみなすことができる。脳からみた多様な社会の見方の一つとして、本巻ではニューロエコノミクス(neuroeconomics:神経経済)を取り上げ、報酬系から見た人間像を描きだしたい。

 私たちは他者との相互作用の中で生きており、社会脳はその橋渡しの役割を演じている。相互作用はことばを介せば自己と他者の間の会話などのコミュニケーションとなるが、金銭あるいは報酬を介せば自己と他者はある場合には利益を受けるものと与えるものの関係に変換される。グローバルな世界経済を動かしているのも、実体は人々の報酬期待をめぐる心と心の相互作用である。社会脳の研究の理論面で、最も進展している分野はューロエコノミクスだといえる。というのも、ニューロエコノミクスによって、脳活動からヒトの経済行動を科学的に眺めることができるからである。

    ・・・・・・

《もっと読む 『報酬を期待する脳』への序》

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新刊 森口佑介『おさなごころを科学する』

9784788513747

森口佑介 著

おさなごころを科学する

四六判上製320
定価:本体2400円+税
発売日 14.3.10
ISBN 978-4-7885-1374-7

見本出来ました。3月7日配本です。

3月10日ごろ書店に並びます。

 本書は、子ども観についての本とは異なります。最大の違いは、筆者の専門が発達心理学である点です。発達心理学は、人間の心が生涯を通じていかに変化していくかを扱う学問です。特に、筆者は、乳幼児の認知機能を科学的に検討しています。ここでの科学的とは、再現性や反証可能性を持ち、哲学者伊勢田博士が言うように、研究対象を、最も信頼できる手段を用い、慎重に調べることと定義します。本書はこの定義に基づき、乳幼児の認知機能を扱う試みが、どのように変遷を遂げていったかを紹介します。

「子ども観」の研究は、比較的広い範囲の子どもを扱っている印象がありますが、本書で扱うのは、主に乳幼児です。乳幼児は十分に言葉が発達していないので、自分の考えや気持ちを直接的に表現することはできません。また、かつて私たちは乳幼児であったにもかかわらず、その頃のことを覚えていません。そのため、かつては、乳幼児は知ることも、考えることもできないとされていました。このような乳幼児が実際には何を考えているのかを調べることは、非常にエキサイティングな試みなのです。

>>>>>はじめに もっと読む

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2014年3月 5日 (水)

新刊 子安増生・仲真紀子『こころが育つ環境をつくる』

9784788513754

子安増生・仲真紀子 編著

こころが育つ環境をつくる

四六判上製288
定価:本体2300円+税
発売日 14.3.10
ISBN 978-4-7885-1375-4

見本出来ました。3月6日配本です。

3月10日ごろ書店に並びます。

まえがき

発達心理学は、人が生まれ、育てられ育ち、生み育て、看取り看取られていく、その生涯のすべての過程に関わっています。したがって、発達心理学は、学術の 高みにではなく、生活の視点に立つものでなければなりません。私たちが生活者として関心のある重要な問題について、発達心理学はどのように取り組んでいる か、研究の成果はどう役立つのかが、問われると言えるでしょう。
 本書は、こころが育つよりよい環境をつくるために、どのような取り組みが家庭、学校、社会、そして政策として求められるかについての、発達心理学からの 提案です。多くの重要な問題を取り上げていますが、いずれも生活者としての目線に立ちつつ、思いつきではなく学術的証拠(エビデンス)に基礎を置き、絵空 事ではなくどのように実現するかという具体性を伴うものを目指しました。そのために、提言に際して、各執筆者は次の点を意識しながら行いました。

・誰に向けての提言なのか(政策立案・実現に携わる政治家、省庁関係者、教育・司法・福祉・行政に携わる専門家を想定しつつ、広く国民全体に向けて)。
・なぜその提言をするのか。提言の根拠となるエビデンスは何か。
・提言を具体的にどう実行するのか。

    ・・・・・・

《もっと読む こころが育つ環境をつくる まえがき》

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2014年3月 4日 (火)

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第138号■

2014年2月28日発行
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第138号■

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◇トピックス
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◆書評など

鈴木光太郎著『オオカミ少女はいなかった』の書籍紹介が、2014年2月16日
付讀賣新聞読書欄「ビタミンBOOK」に掲載されました。評者は作家の三
浦しをんさん。

http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/2014216-9780.html

みすず書房さん毎年恒例&楽しみの月刊「みすず」1月・2月号「読者アン
ケート特集」ですが、弊社は今年1点とりあげられていました。
滝口明祥著『井伏鱒二と「ちぐはぐ」な近代』
評者は鶴見俊輔先生です。
「まったく思いがけず手に取り、久しぶりに新しい才能に出会ったことを感じ
た。ゆきとどいた理解が、厳しく、そして井伏そのものへのすぐれた批評とな
っている。」
http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-8be0.html

中村桂子 編集『変わる』の紹介が、産経新聞2014年2月16日付に掲載されま
した。
「新語・流行語大賞候補に急浮上のリケジョ(理系女子)だが、そのはしりの
一人が、理学博士である編者。JT生命誌研究館館長として発信している季刊
「生命誌」の1年間の内容を、見事な装丁の年刊号にまとめ続けて久しい。20
周年でもある今号のテーマはずばり「変わる」。

http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/vol73-762014216.html

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◇近刊情報
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2013年3月中旬発売予定
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『米軍基地文化』
──叢書 戦争が生みだす社会 III巻
【関西学院大学先端社会研究所】
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難波功士 編
四六判上製296頁・本体3300円+税
ISBN 978-4-7885-1372-3 C1036
分野=メディア史・文化社会学・沖縄

基地から始まったポピュラーカルチャー

沖縄県民の願いにもかかわらず、普天間基地の県外移設は挫折しかけています。
米軍の占領と撤退をへて、本土にアメリカ文化が遍在するのと同時に、米軍基
地は沖縄に偏在することになったのです。しかし、基地から強烈なインパクト
を受けて成長した文芸、ポピュラー音楽、歌謡曲、あるいは基地を介してグロ
ーバルに広がったロックンロールやジャズなどのポピュラーカルチャーから、
本書は米軍基地それ自体が文化であることに初めて注目します。基地文化のク
ロニクルな叙述に、沖縄の言説、セクシュアリティ、辺野古の社会史を重ね、
日、米、沖縄のねじれた関係性から生まれた文化の奔流と変容に迫ります。

「叢書 戦争が生みだす社会」
http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-a128.html




3月中旬発売予定
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『食をつなげる、食でつながる』
──八国山保育園の食
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外山紀子・野村明洋 著
四六判並製216頁+カラー口絵8頁
本体2300円+税
ISBN 978-4-7885-1380-8  C1011
分野=幼児教育・幼児心理学・食育

グルメでも、栄養だけでもない、食べることの喜び!

食育基本法が施行されて以来、食育の取り組みがさかんです。芋掘りや田植え
といった体験をはじめ、親子料理教室などのイベントも行われています。料理
をしたことのない子が増えている現在、これらの活動は貴重な体験の場です。
しかし、特別なイベントとして行われる食育は、食の本質的な部分を見失う危
険性をもっています。食は、食物の生産、流通、調理、そして一緒に食べる人、
食べる状況など、さまざまなつながりのなかで営まれるからです。本書は、身
体・自然・他者と食との「つながり」をキーワードに、八国山保育園での取り
組みを、実践と発達心理学の二つの視点で見てゆきます。子どもたちの歓声や
感動を行間から受け取りながら、「食べること」について深く考える本です。

関連書

外山紀子 著
『発達としての〈共食〉──社会的な食のはじまり』
http://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1083-8.htm




3月中旬発売予定
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『質的心理学研究 第13号』
──特集「個性」の質的研究
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日本質的心理学会 編
B5判並製280頁・本体3200円+税
ISBN 978-4-7885-1379-2 C1011
分野=心理学

ダイナミックな個性をどうとらえるか

心理学における「個性の研究」は、何らかの共通の基準で人と人を比べ、分類
し序列化することをその中心としてきました。しかし「個性」は、その人自身
の固定した特徴というよりも、その人をとりまく文脈、社会や文化との相互作
用の中で生成され、変化していく、まさに質的でダイナミックなものではない
でしょうか。今号の特集は、「個性」が質的研究の中でどのようにとらえられ、
分析されているかを存分に味わっていただける力作論文ぞろいです。特集論文
4本のほかに、一般論文9本を収録。書評特集のテーマは「事例研究再考」。

質的心理学シリーズ
http://www.shin-yo-sha.co.jp/qualitative_psycho.htm




3月下旬発売予定
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『心理学』
鈴木常元ほか 編
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A5判並製約240頁・予価2400円+税
ISBN 978-4-7885-1381-5 C1011
分野=心理学

教養のための基礎心理学

駒澤大学で教鞭をとる心理学教師が協力して、各学部学生への一般教養として
の心理学の講義の経験を踏まえて新たに作成した心理学テキスト。学生の興味
のあり方に配慮しつつ、基礎的な知識として踏まえるべき内容を精選し、心理
学の歴史的背景、生理学的な基礎、情動、学習知覚、発達、社会、パーソナリ
ティから、臨床まで、必要十分な知識を解説しました。2色刷でさわやかな仕
上がりです。各種資格試験の参考書としても好適です。




4月上旬発売予定
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『見てわかる視覚心理学』

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大山 正・鷲見成正 著/五十嵐賢紘DVD 制作
A5判特製152頁・予価2800円+税
ISBN 978-4-7885-1382-2  C1011
分野=心理学・デザイン

カラーイラストとDVDでよくわかる!

日本の視覚心理学の泰斗である二人の著者が、これまでの研究と教育の経験を
生かして、心理学の学生だけでなく、デザイナーやアニメーター、それを目指
す学生さんたちにも是非とも知っておいて欲しい色の知覚、形の知覚、空間の
知覚、運動の知覚についての基礎を、たいへんわかりやすく整理して書き下ろ
した、新しい視覚心理学入門です。「百聞は一見に如かず」の格言のとおり、
豊富にカラー図版を用い、動きの解説にはこの本のためにDVDを制作して、
文字だけでは伝えにくい内容も理解を深めることができるよう配慮されていま
す。視覚心理学の基本図書として、長く活用される本の誕生です。




4月上旬発売予定
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『祭りと地方都市』
──都市コミュニティ論の再興
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竹元秀樹 著
A5判上製400頁・本体5800円+税
ISBN 978-4-7885-1383-9 C3036
分野=地域社会学・都市・民俗学

賑わいを生みだす地方の力

暗い話ばかりの地方をなんとかしたいと宮崎県都城(みやこのじょう)市を訪
れた著者は、そこで毎夏繰り広げられる山車、神輿、踊り、お囃子、縁日など
のをはじめ、祭りの賑わいに圧倒されます。六月灯、おかげ祭り、祇園様の三
つの祭りの成り立ちとしくみから、外部の開発に破壊されずに残った旧い制度
や資産や精神が、「遅れてきた特権」となって祭りを存続させ地方都市を活気
づけていることを突き止めたのです。この分厚い事例調査から、脱産業化時代
の都市コミュニティ再興と地域ガバナンスの理論化へ羽ばたいていきます。著
者は法政大学講師、企業管理職から研究職に転じた異色の大型新人が書き下ろ
した堂々の大作です。




4月上旬発売予定
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『データで読む格差社会』
──ライフスタイルとライフコースの未来形
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山田昌弘・小林盾 編
四六判並製272頁予定・予価2800円+税
ISBN 978-4-7885-1384-6 C1036
分野=社会学・マーケティング

エビデンスにもとづく問題発見

ここ20年日本人に起こったことを要約すれば、生活のリスク化と格差拡大と
いえるでしょう。「中流」生活がむずかしくなり、生活レベルが上と下に分断
されつつあるのです。では実際にライフスタイルにどのような格差が生じ、ラ
イフコースはどのような変容を来しているのでしょうか? 本書は「格差社会」
「婚活」の言葉をヒットさせた編者とデータ分析に長けた若手社会学者が、食
事、人間関係、美容、音楽、恋愛と結婚、仕事、退職後…など日常生活を彩る
さまざまなトピックをデータから解き明かします。一見椅子とりゲームにみえ
る日本社会にどんな未来が拓けるか、本書とともに考えてみませんか?
成蹊大学アジア太平洋研究センター叢書の一冊。

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◇奥付
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次回発行は2014年3月下旬を予定しております。

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2014年3月 3日 (月)

新刊 河本英夫『損傷したシステムはいかに創発・再生するか』

9784788513709

河本英夫 著

損傷したシステムはいかに創発・再生するか

四六判上製424頁
定価:本体4200円+税
発売日 14.3.3
ISBN 978-4-7885-1370-9

見本出来ました。3月6日配本です。

3月10日ごろ書店に並びます。

あとがき

 日々の生活のなかでも、どこか自明なことに思えて、ほとんど気にもかけずにいることがらは多い。そのなかにも、決定的に個々の経験にかかわってしまって いるものがある。たとえば発達は、定常発達したものにとっては、ふだんはまったく感じ取ることもできない。それでも時として「老い」が急に加速したとき、 はじめてそれとして自分自身に感じられるようになる。老いを成熟や熟練と言い換えても、本当のところあまり差はない。自分自身にとってかつてのような経験 の速度感がなく、自在な躍動も感じられない。だがなにかのっそりという感じで経験は動き続けている。こうした場面で、発達の否応のなさ、紛れもなさを感じ 取ることがある。こうしたことがらは、通常は制御の仕方がわからないために疑似自然的なものに見える。そこには感触としてしか感じ取れないが、決定的に経 験に関与しているような特質があるに違いない。ここ数年、私自身は二度の大きな手術を経ているが、こうした主題は手術前後から一貫して考えてきたものであ る。

 本書は、そうした特質を組み込んだ経験を考察するために、触覚性感覚、発達、記憶、動作、さらには能力の形成を取り上げている。いずれも生にとって最も 重要なことでありながら、それとして単独で取り出すことができないために、難題中の難題となっている。

    ・・・・・・

《もっと読む 損傷したシステムはいかに創発・再生するか あとがき》

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