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2013年3月

2013年3月28日 (木)

新刊 佐藤雅浩『精神疾患言説の歴史社会学』

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佐藤雅浩 著

精神疾患言説の歴史社会学

A5判上製520頁・定価5460円
発売日 13.3.28
ISBN 978-4-7885-1334-1

見本出来ました。3月28日配本です。4月1日ごろ書店に並びます。

序章

本書の目的  

本書は、近代日本(一九世紀後半から二〇世紀後半)の精神疾患に関するマスメディア報道を主たる分析対象として、精神疾患に関する大衆的な言説の構成と変容の過程、およびその動因を社会学的に考察するものである。  本書の目的は、(一)こうした言説の変容過程を通時的に記述し、近代日本における大衆的な精神疾患言説の実態、およびその社会史的背景を考察すること、 (二)精神疾患に関する言説が、専門家間での議論を超えて、広く一般社会に広まる理由を、比較歴史社会学の視点から分析すること、以上二点にある。これら の研究課題を包摂する概念として、本書では、「精神疾患言説の歴史社会学」という用語を用いる。

 後述するように、これまでも、社会学とその近接領域においては、さまざまな観点から精神疾患や精神医学に関する歴史を描こうとする試みがなされてきた。 近代日本のマスメディアに現われた精神疾患言説を分析するという本書の課題も、精神疾患の歴史を分析するという意味においては、これらの歴史研究と共通し た試みであるといえる。

 しかし、これら先行研究と本書の立場は、対象を分析する際の目的、および視角の点において、その立場を大きく異にしている。あらかじめここで本書の視角 を明記しておくとすれば、本書は、精神疾患に関する医学史的、制度史的、疾病史的な「史実」の発掘を目指すものではなく、精神疾患をめぐって多様な属性の 人々が構成してきた言説の歴史を追うことで、そこに見いだされる近代日本の集合的な心性を描こうとするものである。言葉を換えれば、本書は、精神疾患とい う現象そのものについての歴史記述ではなく、精神疾患について人々が思考し、討議し、また暗黙のうちに共有してきた観念についての歴史研究と位置づけられ る。

    ・・・・・・

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2013年3月25日 (月)

新刊 日本質的心理学会『質的心理学研究 第12号』

9784788513310

日本質的心理学会 編

質的心理学研究 第12号

B5判並製224頁・定価2940円
発売日 13.3.20
ISBN 978-4-7885-1331-0

見本出来ました。3月25日配本です。3月27日ごろ書店に並びます。

巻頭言

”最前線”の声を聴く
『質的心理学研究』第12号が無事発刊の運びとなった。私の編集委員長としての任期も本号で終わることになるが、常に心がけてきたのは、いわば“最前線” の質的研究を読者の皆様にお届けすることであった。しばしば誤解されるのだが、“最前線”は必ずしも“最先端”ではない。私の理解で、“最先端”というこ とばはある研究領域の知が真理に向かって進んでいくという伝統的な科学観を引きずった表現である。それに対して”前線”は点(“先端”)ではなく、あくま で“線”であり、それも一直線に前に進んでいるというよりも、横に広がって異質なものと対峙する線である。

したがって“最前線”の質的研究とは、必ずしも海外の研究動向を反映した研究のことではないし、単に目新しい知見を積み上げただけの研究でもない。生きて 動いている現場と向き合い、その張り詰めた緊張感のなかで問題をつかんで、乗り換えようと努力するところに“最前線”は生まれる。そこで対峙する相手は、 そうした努力を妨げる既成の知や思考の枠であったり、場合によってはそれを自明視する自分自身であったりするかもしれない。“最前線”は、私たちひとりひ とりの日常の世界にも、私たち自身のなかにも生まれる一つの状態を示すことばなのである。質的研究という分野それ自体、「質的研究」という言葉もまだ知ら れていなかった頃から、量的研究と対峙する“前線”において自らを形づくってきたことを思い出してもよい。

    ・・・・・・

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2013年3月21日 (木)

書評 中山弘明 著 第一次大戦の〈影〉

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中山弘明 著

第一次大戦の〈影〉

四六判上製336頁・定価3360円
発売日 12.12.14
ISBN 978-4-7885-1315-0

の書評が、3月17日付北海道新聞に掲載されました。

評者は成田龍一氏。

・・・・・・著者はここに目を向け、文学を素材とし、日本における第一次世界大戦の「影」を探ろうとする。世界大戦に伴うさまざまな現象を紹介し、それに意味づけ、あらたな時代像を提供しようとするのである。

おりしも「群衆」が登場し、大正デモクラシーと呼ばれる時代である。しかし、著者は「民主化」とともに戦争の影をこの時期に見出し、日本が国内にも「危機的状況」を示し、のちの総動員体制の「端緒」を見て取るべき、とする主張を展開した。・・・・・・

掲載紙ご担当者、評者の先生に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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2013年3月19日 (火)

紹介 ヴァカン 『ボディ&ソウル』

9784788513198

ロイック・ヴァカン 著
田中研之輔・倉島哲・石岡丈昇 訳

ボディ&ソウル

四六判上製416頁・定価4515円
発売日 13.2.1
ISBN 978-4-7885-1319-8

の紹介が、3月17日付 朝日新聞書評欄「扉」に掲載されました。評者鈴木京一氏。

ロイック・ヴァカン 著『ボディ&ソウル』は社会学者がボクサーになった記録だ。1980年代末、著者はシカゴの黒人居住区の日常を研究するため、ジムに入門する。3年半にわたって通ううち関心は地域社会の分析よりも、ボクサーの身体経験へと向かう・・・・・・スパーリングや試合の体験を詳細に描写しており、痛みや音の感覚もつたわってくる。

掲載紙ご担当者、評者の先生に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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2013年3月18日 (月)

新刊 日本発達心理学会、田島信元・南徹弘『発達心理学と隣接領域の理論・方法論』

9784788513303

日本発達心理学会 編、田島信元・南徹弘 責任編集
発達心理学と隣接領域の理論・方法論

A5判上製400頁・定価4200円
発売日 13.03.20
ISBN 978-4-7885-1330-3

見本出来ました。3月21日配本です。3月25日ごろ書店に並びます。

序章(一部抜粋)

 本章では,発達心理学がどこを起源として,どのように発展し,現在どこに向かおうとしているのか,を展望してみる。歴史的変遷は現在の動向に内包され, かつ,将来の方向性を占う重要な資源となっている。その意味で,本章によりわれわれ発達心理学徒の現在の研究上の立ち位置を明確にして,今後の目標とすべ き方向性を見極めるための資料としたい。

1 発達心理学とは
 発達心理学は,主として人間の精神的(認知的),行動的側面を対象として,人が誕生してその一生を終えるまでの期間(個体発生)に見られる発達的変化に ついての法則(発達のメカニズム)や特徴(発達の様相)を明らかにする心理学の一分野として定義される(田島,2005)。
 この分野はアメリカのホール(Hall, S.)が19世紀末に児童心理学として建設し,それまで無理解であった児童の権利を擁護しようという運動とあいまって発展した。しかし,発達を規定する要 因について,「遺伝か環境か」が議論され,現在まで両者の相互作用を重視する方向へと研究が進んできており,生物学的要因の吟味だけでなく,加齢にともな うさまざまな経験要因との関係を重視する傾向が強くなって,生涯発達の観点から発達を広範囲な視点で見直していく枠組みに変化してきている。
 発達心理学は発生(発達)的接近法という方法論を採用する。これは,たとえば人間(大人)の認知能力を明らかにするとき,認知能力そのものが成立してい く変化過程のなかにその本質があるという前提で,乳幼児,児童,青年期に至る変化過程,および子どもや大人を対象とした短期の認知の変容過程を吟味するの である。認知能力というとき,単に「どういうことができるか」ということを知能検査や認知検査で調べるのではなく,できない段階からできるようになってい く段階への変化過程を追うことで,できないのはなぜか,できるということはどういう条件がそろう必要があるのか,などの情報を得ることが必要と考えるから である。
 さらに,方法論としては,人間と動物の発達過程を比較する比較行動学(エソロジー)的接近法や,異文化間の発達過程の相違や共通点を検討する比較文化的 接近法など多様な広がりをみせ,後述するように,認知・行動の発生学的説明を試みる総合的な発達科学として成長しつつある。

・・・・・・

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2013年3月15日 (金)

新刊 外山紀子・中島伸子『乳幼児は世界をどう理解しているか』

9784788513372

外山紀子・中島伸子 著

乳幼児は世界をどう理解しているか

四六判並製264頁・定価2520円
発売日 13.3.20
ISBN 978-4-7885-1337-2

見本出来ました。3月21日配本です。3月25日ごろ書店に並びます。

あとがき

 実験という窓から、私たちは乳幼児の心の何を見ることができるのでしょう。実験は観察法など他の研究法と比べ、どのような特徴をもっているのでしょう。これらの問いを意識しながら、本書では乳幼児期の認知発達をとりあげました。

 心理学でも近年は、脳科学(神経科学)が大きな注目を集めています。アメリカでは、脳科学の手法を用いないと、研究費を獲得しにくい状況になっていると も聞きます。そのうち心理学者の仕事はなくなってしまうのではないかと思えるほどの勢いです。脳科学では、何かの刺激を受けている時、あるいは何かの課題 に取り組んでいる時の脳活動を計測し、心理的機能の脳内基盤を明らかにしていきます。最近では乳幼児にも使える装置の開発が進み、たとえば誤信念課題(4 章)に取り組んでいる時、バイオロジカルモーション(2章)をみている時などの乳幼児の脳活動が、少しずつわかってきました。実験では「選ぶ」とか「触 る」とか、何らかの行動を乳幼児に求めますが、行動に表出されなくても脳内では何らかの反応が生じているという事態は十分に考えられます。脳科学の手法を 用いれば、こうした現象をとらえることができるわけです。その意味で、脳科学は今後ますます認知発達研究において大きな位置を占めていくでしょう。

    ・・・・・・

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2013年3月13日 (水)

新刊 井山弘幸『パラドックスの科学論』

9784788513273

井山弘幸 著

パラドックスの科学論

四六判上製312頁・定価2940円
発売日 13.3.15
ISBN 978-4-7885-1327-3

見本出来ました。3月13日配本です。3月15日ごろ書店に並びます。

はじめに

 「パラドックスの科学論」と聞くと読者は何を想像するだろうか。どんな内容を期待するだろうか。「科学の世界はパラドックスだらけだ」と言ってる ように思う人もいるだろうし、「パラドックスについて科学的に議論してみよう」とたいそうな抱負を述べていると感じる者もいるだろう。これから書こうとし ている時点で確たることは言えないが、ニュアンスの違いはあるにせよ、最終的にはこの二つのどちらの要素も含むものとなるだろう。科学の成り立ちや進歩、 時代を画する魅力的な発想の転換、科学の歴史には随所にパラドックスが登場するし、科学らしさや科学知識の正統性をつきつめてゆくと肝心なところでパラ ドックスと遭遇する。そして、われわれが出会うさまざまなパラドックスは、漫画の世界では瓶底のように丸く描かれる科学者の眼鏡を通して眺めたり、あるい は、論理的な一貫性という足かせを外してみると、従来とは異なる相貌を見せてくれる。

 本書は、科学の過去と現在そしてあわよくば未来についてパラドックスという観点から眺めてみると同時に、名だたるパラドックスについては、従来とは一風 変わったかたちで、すなわち科学者ならばもって当然の好奇心や細部へのこまやかな執着をもって論じよう、という魂胆で書かれている。まあ、それでは漠とし て分かりにくいだろうけれど、読み進めるうちに次第に輪郭が浮かんでくることだろう。

    ・・・・・・

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2013年3月11日 (月)

記事 大石繁宏 著『幸せを科学する』

大石繁宏 著『幸せを科学する』が2013/3/10付 日本経済新聞「今を読み解く 「幸福の経済学」とは何か」にてとりあげられました。論者は大阪大学教授・筒井義朗氏。
現在好評 5刷中の本書、在庫ございます。

 

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「幸福の経済学」がブームだ。しかし、その実態はあまり知られていない。大石繁宏 著『幸せを科学する』(新曜社・2009年)によれば、心理学における幸福研究は、幸福感の測定方法や性格との関連、その国際比較(文化学)などに関心を払っている。それでは、幸福の経済学は心理学や幸福論一般とどう区別されるのだろう?

幸福の経済学とは、人々が、自分の幸福度をどのくらいと評価するかという「主観的幸福感」を利用する経済学のことだ。このことは、経済学にとっては革命的な事件なのである。・・・・・・

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2013年3月10日 (日)

BSフジLIVE プライムニュース 3月11日 PM8:00- 

フジBSフジLIVE プライムニュース 3月11日 PM8:00- にて

3.11 慟哭の記録
の編者・金菱清先生がゲスト出演で解説いたします。

以下、番組紹介より。

「復興の今とこれから【1】ストレス、不安、孤立 どう支える被災者の心」一つのテーマを二時間徹底議論!問題の解決策を見つけ出し、提言する。

ぜひご覧ください(あるいは録画のほどよろしくお願いいたします)


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金菱清 編
東北学院大学 震災の記録プロジェクト 
3.11 慟哭の記録
――71人が体感した大津波・原発・巨大地震
四六版560頁・定価2940円
発売日 12.2.20
ISBN 978-4-7885-1270-2


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2013年3月 9日 (土)

フジテレビ 3月9日 報道特別番組 0311 知られざる心のたたかい

本日3月9日 午後1:30~ (約2時間)

フジテレビ 報道特別番組「0311 知られざる心のたたかい」にて
3.11 慟哭の記録
がとりあげられます。

以下、番組紹介より、引用いたします。ぜひご覧ください(あるいは録画のほどよろしくお願いいたします)

東日本大震災発生から、まもなく2年。
復興の槌音(つちおと)が響く中、失われた家族は、永遠に被災者のもとに帰ってきません…。
専門家は、阪神淡路大震災では、被災2年目から震災関連死が急増したと指摘、今回も被災した方たちの「こころ」の回復や再生が急務であると説きます。
番組では、被災地で疎外感・孤立感を抱え、苦しむ被災者の方たちと支える医師らに長期密着取材。さらにアメリカにおける「惨事ストレス」へのさまざまな対処についても、現地で徹底取材。
東日本大震災で、こころの危機を抱える人たちの「こころの再生」の道筋をドキュメンタリーで探っていきます。
■ 放送日時

3月9日(土) 午後1:30~ (約2時間)
■ 主な内容(予定)

    筆記で、「あの日」の辛い記憶に向かい合う女性
    心の失調に苦しむ方々とそれを支える医師の闘い
    心の傷を絵に描いて、立ち直ろうとする子供たち
    ハリケーン・カトリーナからの復興と再生

9784788512702

金菱清 編
東北学院大学 震災の記録プロジェクト 
3.11 慟哭の記録
――71人が体感した大津波・原発・巨大地震
四六版560頁・定価2940円
発売日 12.2.20
ISBN 978-4-7885-1270-2

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2013年3月 7日 (木)

書評 相沢直樹 著 『甦る「ゴンドラの唄」』

9784788513112

相沢直樹 著
『甦る「ゴンドラの唄」』
四六判上製336頁・定価3360円
発売日 12.11.20
ISBN 978-4-7885-1311-2

の書評が、「山形新聞」2013年3月3日付に掲載されました。
評者は東北大学大学院教授・佐藤伸宏氏。

評者の先生、掲載誌ご担当者さまに、心よりのお礼を申し上げます。ありがとうございました。

・・・・・・例えば歌人吉井勇が作詞したこの歌の成立に関して森鴎外訳アンデルセン「即興詩人」との関連が従来も指摘されてきたが、著者はその問題を周到に掘り下げる。そしてベネチアの里謡をアンデルセンが自らの作品に取り入れ、そのドイツ語訳に基づく鴎外の翻訳に吉井が独自の改変を加えることによって「ゴンドラの唄」が成立するに至るという、受容の経路を鮮やかに跡づけている。加えて「即興詩人」とこの歌とを結ぶ関係の背景に、ヨーロッパの伝統的な主題「カルペ・ディエム(今を楽しめ)」が豊かに広がっているという指摘も興味が尽きない。・・・・・・

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2013年3月 5日 (火)

叢書 戦争が生みだす社会(全3巻)

叢書 戦争が生みだす社会(全3巻)刊行!

【本叢書のねらい】
戦争は社会を破壊するだけではなく、復興と再生を伴う。日本はどのように戦
後社会を構築したのか、太平洋戦争の所産と負の遺産とは何か? 人口、社会、
地理、民俗、文化・メディアの多領域から、人間社会につきまとう戦争にどう
向き合うのか、あらたな光をあてる。関西学院大学先端社会研究所の共同研究。

【特徴】
国内各地をはじめアジア太平洋、樺太までフィールドを広げ、戦時期から戦後
を中心として、独自の問題群と現在に至る影響の現地調査を行った。貴重なド
キュメントと証言、図版、写真、資料を満載。

【おもな内容】
Ⅰ巻 戦後社会の変動と記憶
 本叢書全体の意義を示し、「空間」「移動」「他者」を分析概念として、太平洋戦争のもたらした社会変動(領土と空間の変容、旧軍用地の利用と都市形成)、境界と他者の記憶(戦争アニメ、戦争被害の語りと保存)に関する論考を収める。

Ⅱ巻 引揚者の戦後
 「移動」のなかでも敗戦を契機に旧植民地域・戦地から一斉に移動した引揚者に注目し、引揚者が戦後の都市や農村の形成にいかに深く関わったか、また新たな文化をもたらしたのかを探究する。

Ⅲ巻 米軍基地文化
 戦後、米軍の進駐・占領・駐留は、音楽、文芸などに大きな文化変容をもたらした。沖縄、横須賀をはじめとする米軍基地の存在は地域社会に影響を与え続けている。また、日本と同様、米軍が駐留してきたアジア諸国との文化交流を探る。


2月下旬発売
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Ⅰ巻  戦後社会の変動と記憶
──移動・空間・他者
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荻野昌弘 編
四六判上製320頁・定価3780円(税込)
ISBN 978-4-7885-1323-5 C1036
分野=太平洋戦争・日本史(戦後)・社会問題

人口の大移動:戦中戦後の大量の人口移動、領土縮小と再編成を統計データか
ら俯瞰します。

敗戦国の再生:広大な旧軍用地がどのように産業転用されたかを群馬県と三重
県を事例に実証。

アニメのルーツ:日本のアニメの起源を戦時期の戦争アニメーション制作過程
に探ります。

戦争の被害と記憶:重い口を開いた戦争被害者たちの語りに耳を澄ませ、中国
での激烈な戦闘に思いを馳せます。アメリカに渡った被爆者の証言、フィリピ
ンの村の写真展(日本軍による虐殺とレイプの記憶)、雲南戦争遺跡観光と反
日感情・愛国主義から、戦争へのまなざしと他者概念の重要性を提起します。
中国、韓国との関係が険悪ないまこそ、かつての敵味方同士がともに戦争を知
る必要があります。



4月下旬発売予定 6月下旬発売予定
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Ⅱ巻 引揚者の戦後
──叢書 戦争が生みだす社会 II巻 [関西学院大学先端社会研究所]
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島村恭則 編
四六判上製344頁・予価3045円(税抜)
ISBN 978-4-7885-1333-4 C1036
分野=民俗学・戦後史・ノンフィクション

◆戦争に翻弄された人々が生みだした文化

敗戦を境に身一つで海外から帰還した引揚者たちの戦後の暮らしとは。全国に
は引揚者に起源をもつ商業施設、公営住宅、福祉団体が数多く存在し、餃子、
ラーメン、明太子などすっかり馴染み深いメニューも引揚者が伝えた食文化で
す。ベスト電器、ゼンリンなど有名企業の創業をはじめ、引揚げ当事者たちの
語るエピソードは枚挙に暇がありません。満州朝鮮からの引揚げ家族、樺太引
揚者とサハリン残留朝鮮人、パラオ引揚者などを訪ねて、国内外で聞き取りを
重ねた民俗学者たちの調査が本書に実を結びました。圧巻はパラオで歌い継が
れ小笠原まで伝播した古謡の謎を解く南洋の旅。戦争と帰還移民という人類学
理論にも挑戦します。知られざる引揚者たちの苦難に満ちた人生の軌跡、故郷
への断ちがたい想い、戦争に翻弄されながらたくましく生き抜いた人々の文化
に圧倒される読み物です。


続刊
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Ⅲ巻  米軍基地文化

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難波功士編

詳細内容はおって掲載いたします

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2013年3月 1日 (金)

新刊 藤田結子・北村文『ワードマップ 現代エスノグラフィー』

9784788513280藤田結子・北村文 編

ワードマップ 現代エスノグラフィー

四六判並製256頁・定価2415円
発売日 13.3.7
ISBN 978-4-7885-1328-0

見本出来ました。3月5日配本です。3月7日ごろ書店に並びます。

ワードマップ 現代エスノグラフィー はじめに

本書は、エスノグラフィーの「新しい」アプローチを学ぶための入門書である。これまで、エスノグラフィーやフィールドワークの基本的な方法に関する多くの 入門書が出版されてきたが、数々の「新しい」アプローチをまとめた日本語の入門書は見あたらなかった。この「新しい」というのは、「ここ数年」というよう な新しさではなく、従来からのエスノグラフィーやフィールドワークの方法論に対して、「新しい」という意味である。

この本は、とくに一九七〇年代頃から広まってきた諸アプローチの解説を目的としているが、それ以前から用いられている方法に比べて「新しい」ものが優れて いるとか正しいとか主張するためではない。そうではなく、さまざまなアプローチが生まれた背景を解説し、自分自身の研究にとって適切な調査方法をじっくり 考えるための知識を提供することをめざしている。その理由を次の具体例で説明しよう。

あなたは大学の時間割を決めるため、シラバスを眺めている。すると「エスノグラフィーA」という授業を見つけた。外に出かけて調査をするようだし、ただ講 義を聴いてノートを取るよりは、手や体を動かしたほうが楽しそうだ。すぐに受講を決めた。初回の授業で、A先生は「現場で参加して観察する参与観察は科学 的な調査法であるから、適切な訓練が必要である」と言う。友達によると、A先生は参与観察の権威。それから調査の現場に入るための手紙の書き方から、トイ レに入ってメモを取るタイミング、フィールドノートの書き方まで、数カ月間みっちり特訓を受けた。毎週五時間のフィールドワークを行なって、フィールド ノートも添削してもらった。すっかり科学的な参与観察法を身に着けた。

    ・・・・・・

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