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2012年11月

2012年11月30日 (金)

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第125号■

2012年11月30日発行 メール版 第125号
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第125号■

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◇トピックス
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●小宮友根著『実践の中のジェンダー』が、2012年度西尾学術奨励賞を受賞
たしました。


●アリス・ミラー著『魂の殺人』を、10月21日付讀賣新聞「本のソムリエ」
て、國分功一郎氏にご紹介いただきました。結果よく売れまして、現在在庫切
れです。この機会に、新装版をつくることと相成りました。2013年1月刊行予定
です。詳細は次号でお知らせいたします。

PDF版『本は物である』の前口上 桂川 潤

この件、「新文化」にとりあげられるとのこと。

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◇近刊情報

12月上旬発売予定
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『アロマザリングの島の子どもたち』
──多良間島子別れフィールドノート
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根ヶ山光一 著
四六判上製208頁・定価2310円(税込)
ISBN 978-4-7885-1317-4 C1011
希望陳列コーナー=発達心理学・子育て

◆乏しさは、豊かさである

アロマザリングとは母親以外による養育のことです。近年、育児を母親だけに
負わせる危うさが指摘されていますが、沖縄の離島・多良間島は、伝統的に地
域の中で子どもが多くの大人に見守られて育つ、まさに「アロマザリングの島」
なのです。離島の不便さ、モノの乏しさゆえに、人は人に手を差し伸べ、それ
が子どもの世界を活き活きと豊かにするのでしょう。多良間に魅せられた著者
は、島の人々と生活を共にしながら、都会では失われた子育ての原点を随所に
発見していきます。個人化し孤立化する現代人の生き方の問い直しにもつなが
る深い問いかけを秘めた好著です。著者は早稲田大学人間科学学術院教授。


12月上旬発売予定
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第一次大戦の〈影〉
──世界戦争と日本文学
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中山弘明 著
四六判上製336頁・定価3360円(税込)
ISBN 978-4-7885-1315-0 C1095
分野=日本文学・現代思想

◆あれは「海の彼方の戦争」だったのか?

従来、第一次世界大戦は、海の彼方で行なわれた戦争で、日本人にとっては、
高見の見物であり、漁夫の利を得た戦争、と言われてきました。しかし、この
初めての〈世界戦争〉は、ヨーロッパに甚大な被害をもたらしたのはもちろん
ですが、日本にも重大な影響を与えました。日米決戦の台本はこの時に作られ
たと言ってもいいでしょう。本書は、当時の新聞や雑誌、さらには「社会講談」、
演劇、短歌、落首などの一見「些末な」題材を手がかりに、世界戦争が人々に
与えた影響を具体的に明らかにします。レマルク『西部戦線異状なし』の日本
での人気、米騒動と落首、民主主義と戦争の密接な関係など、興味深い視点か
ら〈文学〉と〈戦争〉の関係をさぐる、気鋭の意欲的な試みです。


12月上旬発売予定
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テクスト世界の解釈学(仮題)
──リクールを読む
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久米 博 著
A5判上製360頁・予価4410円(税込)
ISBN 978-4-7885-1322-8 C3010
分野=哲学・現代思想

◆「偉大な読み手」の豊穣な思索をたどる

数年前に亡くなったフランスの思想家ポール・リクールは、古典から現代の思
想哲学、科学から文学にわたるたいへんな読書家でした。彼は「『私の哲学』
というものはなく、一つずつ問題を追求していった著作があるだけ」と言って
いますが、その読書量と現代的な関心から、その都度のアポリアに取り組み、
思索を展開していったのです。そのリクールの歩みを、主要著書の大部分を訳
してきた著者が「テクスト世界の解釈学」として跡づけたのが本書です。『フ
ロイトを読む』から『生きられた隠喩』『時間と物語』『記憶・歴史・忘却』
までの著書を読み解きながら、方法意識のユニークさ、問題関心の斬新さを明
らかにしていきます。ラカン、デリダ、レヴィ=ストロースとの論争など、フ
ランス思想全盛の時代を彷彿とさせる力作です。

リクールの本

イデオロギーとユートピア

記憶・歴史・忘却 上 下

時間と物語 全3巻 新装版

リクール論
O・モンジャン著
ポール・リクールの哲学



2013年1月上旬発売予定
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ボディ&ソウル(仮題)
──ある社会学者のボクシング・エスノグラフィー
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ロイック・ヴァカン 著
四六判上製416頁・定価4515円(税込)
ISBN 978-4-7885-1319-8 C1036
分野=社会学・社会問題・人類学

◆社会学者、ボクサーになる

『貧困という監獄』をはじめ、社会的排除と貧困のメカニズムを喝破した研究
で世界的に知られる社会学者ロイック・ヴァカン。フランスからシカゴに渡り、
都市研究を始めた若き日の彼が辿り着いたのが、寂れた黒人ゲットー地区でボ
クサーを目指す生活でした。言語化されない肉体的な実践であるボクシングの
世界をいかにして記述できるのか。貧困の解明とともに始まったもう一つの挑
戦は、自らの身体を道具として駆使する新たな社会学の試みとなり、ボクサー
の日常感覚を味わい、胸を躍らせる傑作エスノグラフィーに結実しました。一
人のボクサーになることの記録を通じて、社会の、そしてわれわれ人間の姿が
見えてきます。著者はカリフォルニア大学教授。



2013年1月上旬発売予定
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ライフコース選択のゆくえ
──日本とドイツの仕事・家族・住まい
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田中洋美ほか 編
四六判上製384頁・定価4410円(税込)
ISBN 978-4-7885-1324-2 C3036
分野=社会学・家族・ジェンダー

◆生き方はどこまで選べるのか

ライフコースとは進学、就職、結婚、出産、定年退職など人生を彩るイベント
をたどる一生の道筋をさします。日本では安定した順調な人生として、会社員
の夫、パートの妻と子ども2人など、男女別の標準化されたライフコースがイ
メージされてきました。しかし高齢化、少子化、未婚化、非正規雇用の増大な
どによってライフコースに変化が現れ始め、これはドイツと共通するトレンド
です。個人化・多様化したといわれる人生の選択肢は広がったのでしょうか?
男女の生き方は豊かに広がったのでしょうか? 仕事と人生、結婚と家族観、
住宅の変化から日独の個人の生き方、ジェンダー、ライフコースのゆくえを探
ります。好評を博したドイツ日本研究所国際シンポジウムの出版。

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叢書 戦争が生みだす社会(全3巻)刊行!

【本叢書のねらい】
戦争は社会を破壊するだけではなく、復興と再生を伴う。日本はどのように戦
後社会を構築したのか、太平洋戦争の所産と負の遺産とは何か? 人口、社会、
地理、民俗、文化・メディアの多領域から、人間社会につきまとう戦争にどう
向き合うのか、あらたな光をあてる。関西学院大学先端社会研究所の共同研究。

【特徴】
国内各地をはじめアジア太平洋、樺太までフィールドを広げ、戦時期から戦後
を中心として、独自の問題群と現在に至る影響の現地調査を行った。貴重なド
キュメントと証言、図版、写真、資料を満載。

【おもな内容】
戦中~戦後の人口、産業、地方都市の変容、戦争被害の証言と保存、引揚者の
戦後生活史(聞き取り、自分史)、米軍基地文化(文芸、ジャズ、沖縄、横須
賀、セクシュアリティ)


12月中旬発売予定
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第1巻 戦後社会 変動と記憶(仮題)
──移動・空間・他者
荻野昌弘 編
四六判上製320頁・予価3990円(税込)
ISBN 978-4-7885-1323-5 C1036
希望陳列コーナー=太平洋戦争・日本史(戦後)・社会問題

人口の大移動:戦中戦後の大量の人口移動、領土縮小と再編成を統計データか
ら俯瞰します。

敗戦国の再生:広大な旧軍用地がどのように産業転用されたかを群馬県と三重
県を事例に実証。

アニメのルーツ:日本のアニメの起源を戦時期の戦争アニメーション制作過程
に探ります。

戦争の被害と記憶:重い口を開いた戦争被害者たちの語りに耳を澄ませ、中国
での激烈な戦闘に思いを馳せます。アメリカに渡った被爆者の証言、フィリピ
ンの村の写真展(日本軍による虐殺とレイプの記憶)、雲南戦争遺跡観光と反
日感情・愛国主義から、戦争へのまなざしと他者概念の重要性を提起します。
中国、韓国との関係が険悪ないまこそ、かつての敵味方同士がともに戦争を知
る必要があります。

【続刊】
『第2巻 引揚者の戦後』(島村恭則編)
『第3巻 米軍基地文化』(難波功士編)

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◇編集後記

同僚が教育心理学会で沖縄に行ってきた際、立ち寄った市場の古本屋ウララで購入してきた「BOOK5」第4号というミニコミ誌を借りて読んでいる。特集は「トリビュート ディストリビューター」ということで、普段うかがい知れない取次さんの話などが中心の、とても面白い内容となっている。荒蝦夷の土方さんが文章を寄せていたり、編集後記などもまた味わい深い。「本に関わるすべての人へ発信する情報バラエティ雑誌」と紹介にあるが、500円でこんなのが読めていいのかな、と思う・・・・・私が買ったんではないのですが

「BOOK5」第4号 発行元トマソン社 http://tomasonsha.com/

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◇奥付
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□HPアドレス http://www.shin-yo-sha.co.jp/
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□発行:株式会社新曜社 営業部
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町 2-10
電話  03(3264)4973(代)
FAX 03(3239)2958
e-mail info@shin-yo-sha.co.jp
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次回発行は2012年12月中旬を予定しております。

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2012年11月28日 (水)

新刊 中村桂子『遊ぶ』

9784788513181


中村桂子 編
遊ぶ――生命誌年刊号vol.69─72

A5判変型並製278頁・定価2000円
発売日 12.12.1
ISBN 978-4-7885-1318-1

見本出来ました。11月29日配本です。12月4日ごろ書店に並びます。

はじめに

二〇一一年度のテーマを「遊ぶ」ときめたのは、三月末のことでした。十一日にマグニチュード九・〇という未曾有の大地震とそれによる津波、そして原子力発電所の事故という災害があった直後です。ここでこの言葉を選んでよいのだろうか。かなり悩みました。 生命誌は、生命という切り口で自然・人間について考える知であり、〝生きている〟という実感を持つことのできる動詞を通して知を組み立てていこうとしています。これまで取りあげてきた「愛づる」「語る」「観る」「関わる」「生る」「続く」「めぐる」「編む」は、どれも生きものらしさを知る研究を探し出し、生きることを大切にしている知の探検者と出会う場を生み出してくれました。 その中で、自ずと「遊ぶ」という言葉が浮かび上がってきたのです。以前は、遺伝子といえば、それが決定的に生体内の現象を決めるというイメージがありました。ですから、細胞内で明らかに重要なはたらきをしている遺伝子をはたらかないようにしても、バクテリアやマウスが平気で生きていることがあるとわかった時は、皆驚きました。でも、大切なはたらきであればあるほど、バイパスを作っておくはずです。そのような〝遊び〟があるからこそ生きものは柔軟に、しかも強く生きていけるのです。 災害からの立ち直りは、単なる復興でなく、生きものらしい柔らかくて強い社会を作りたいという思いをこめて「遊ぶ」にしよう。そう決めました。

 

    ・・・・・・

《もっと読む 遊ぶ はじめに》

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2012年11月27日 (火)

新刊 滝口明祥『井伏鱒二と「ちぐはぐ」な近代』

9784788513143


滝口明祥 著
井伏鱒二と「ちぐはぐ」な近代

四六判上製376頁・定価3990円
発売日 12.11.28
ISBN 978-4-7885-1314-3

見本出来ました。11月29日配本です。12月4日ごろ書店に並びます。

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2012年11月21日 (水)

新刊 佐藤卓己・渡辺靖・柴内康文『ソフト・パワーのメディア文化政策』

9784788513136_2


佐藤卓己・渡辺靖・柴内康文 編
ソフト・パワーのメディア文化政策

A5判上製352頁・定価3780円
発売日 12.11.20
ISBN 978-4-7885-1313-6

見本出来ました。11月22日配本です。11月28日ごろ書店に並びます。

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2012年11月20日 (火)

新刊 相沢直樹『甦る「ゴンドラの唄」』

9784788513112


相沢直樹 著
甦る「ゴンドラの唄」

四六判上製336頁・定価3360円
発売日 12.11.20
ISBN 978-4-7885-1311-2

見本出来ました。11月22日配本です。11月25日ごろ書店に並びます。

ゴンドラの唄』とは  本書が取り上げるのは、一般に大正時代の流行唄として知られる『ゴンドラの唄』(吉井勇詞、中山晋平曲)です。歌の冒頭に置かれた「いのち短し、恋せ よ、少女」(今日ではしばしば「命短し、恋せよ乙女」などと表記されています)という一節は人口に膾炙しているように思われますが、この歌がもともと新劇 の舞台から生まれたことをご存じの方は、少ないのではないでしょうか。

 『ゴンドラの唄』は、島村抱月率いる芸術座がロシアの文豪ツルゲーネフの小説『その前夜』を舞台化し、一九一五(大正四)年の帝劇公演において松井須磨 子の主演で上演した際の劇中歌のひとつです。五幕構成の劇の大半はロシアのモスクワが舞台ですが、終幕で主人公たちがアドリア海を渡るべく訪れたイタリア のヴェネツィアで、須磨子演じる女主人公によって『ゴンドラの唄』が歌われるという趣向になっているのです。

 実はこの詩のテクストには完全な定本と言えるようなものがありません。現在まで伝えられている『ゴンドラの唄』のテクストには表記や句読法などに関する 微妙な異同もふくめ、さまざまな混乱や誤りが見られます。
  明日の月日のないものを。
目ないものを。

    ・・・・・・

    〈本書序より〉

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2012年11月15日 (木)

新刊 C・ダニエル・バトソン『利他性の人間学』

9784788513129



C・ダニエル・バトソン 著 / 菊池章夫・二宮克美 共訳
利他性の人間学

A5判上製450頁・定価4830円
発売日 12.11.20
ISBN 978-4-7885-1312-9

見本出来ました。11月19日配本です。11月22日ごろ書店に並びます。

 はじめに

人間の生活における利他性の役割は何だろうか。この疑問に答えるには、利他性─自分自身よりも他の誰かのために役立とうとする欲求─が、はたして人間に存 在するのかどうかをまず知らねばならない。利他性の存在については、何世紀にもわたって、しばしばホットな議論がされてきた。熱心に議論された理由の第1 は、もし利他性が存在するならば、それはたいへん重要な意味をもっているからである。その存在はわれわれに、自分のエネルギーをどう方向づけるべきかを教 えてくれるだけでなく、人間のすることのすべては、たとえそれが高貴で無私無欲のように見えるものであっても、実際には自分の利益に向けられているのでは ないかという、人間性についての根本的な疑問にも答えてくれる。
 人間の条件について考察する人は、しばしば、われわれの行動すべての根底には自己利益があると結論する。博学でウイットにも富んでいたラ・ロシュフコー 公爵は、「まったく私欲のない愛といえども、結局のところ一種の取引であり、何とかして、自分自身への愛が勝利者となることがもくろまれている」(『箴言 集』82, 1691)といっている。彼以前にも以後にも、多くの哲学者と科学者がこれと同じ結論に達してきた。もし彼らが正しいとするならば、われわれは人間性につ いてのこの事実を認識することが大切である。そうすれば、利他性というとりとめもない夢によって、非生産的な感傷と社会的改革への無意味な努力に引き込ま れるのを避けることができる。
 しかし、彼らが正しくないと考える理由がある。私は、人間には利他性が存在するということを示したい。こう主張することには、利他的な動機づけの理論を 概観し、この理論の中心的な見解を直接に検証した証拠を検討し、これに関係する問題にかかわる証拠を見直し、概念的レベル、実際的レベルの双方でこの理論 のもつ意味を考察することが含まれている。

 

    ・・・・・・

《もっと読む 利他性の人間学 はじめに》

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2012年11月14日 (水)

新刊 苧阪直行『道徳の神経哲学』

9784788513075



苧阪直行 編
道徳の神経哲学

四六判上製226頁・定価2940円
発売日 12.11.20
ISBN 978-4-7885-1307-5

見本出来ました。11月19日配本です。11月22日ごろ書店に並びます。

『道徳の神経哲学』への序

社会脳シリーズの第1巻『社会脳科学の展望』では、多岐にわたる社会脳研究の現在を脳から社会を見るという視点で展望するという試みを行った。

 第2巻からは、本シリーズの「刊行にあたって」に示した社会脳研究の諸分野のモデル図に即して、それぞれの領域における社会脳研究の最前線を見てゆく。

 本巻(第2巻)では、ヒトが適応的な社会生活を営むにあたって、社会的存在としての心や、その行動規範を導く社会倫理や道徳を中心とした「社会脳」のは たらきをみてゆく。第1巻と同様に、最新の機能的磁気共鳴画像法(fMRI)やポジトロン断層法(PET)などの脳イメージングの方法と洗練された実験心 理学の手法を組み合わせて道徳とその関連領域のパズルを解いていきたい。神経哲学(Neurophilosophy:ニューロフィロソフィー)と神経倫理 学(Neuroethics:ニューロエシックス)が本巻の中心となる。社会脳研究がはらむ倫理的問題を哲学的論議をまじえて、近未来社会を射程にいれつ つ人文社会的な視座から取り上げている。従来、認知神経科学や社会脳ではあまり扱われることのなかった、道徳や公正などの社会規範、さらに規範からの逸脱 行為と社会脳のかかわりを、具体的な社会とのかかわりの中で考えてゆく。たとえばBMI(ブレインマシンインターフェース)はヒトと機械を結び、ヒトの心 や身体の能力をエンハンスする(高める)有用な技術であるが、この最新技術がその将来的発展の方向を誤らないように見守ってゆく必要がある。本巻では伝統 的な倫理では想定できない事態にも対応してゆける緊急を要する提案が、現状の紹介とともになされている。

    ・・・・・・

《もっと読む 『道徳の神経哲学』への序》

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2012年11月13日 (火)

新刊 田中健滋『日本人の利益獲得方法』

9784788513105



田中健滋 著
日本人の利益獲得方法

四六判並製208頁・定価1995円
発売日 12.11.15
ISBN 978-4-7885-1310-5

見本出来ました。11月19日配本です。11月22日ごろ書店に並びます。

 はじめに

私の専門は精神医学だが、10年ほど前からある理工系大学で、精神医学者・土居健郎氏(故人)の著書『「甘え」の構造』、『続「甘え」の構造』などを教材 にゼミをしている。この著書は日本人のあり方について多くの示唆を与え、「甘えの構造」は一般用語にもなるほど影響力を持った。

しかし理系の学生なので、このような文系の内容には容易にはわからない部分や、理系の視点から見ると論理的でない、はたして科学的な議論なのか、といぶか しく思われる部分もみられた。そして、学生たちと議論を重ねながら、もっとわかりやすい説明を考えるうちに、より一般的な新しい見方をすると良いのではな いか、と考えるようになった。

それが本書で紹介する、能動的利益獲得(能利)と受動的利益獲得(受利)という、二つの最も基本的かつ対極的な個人の利益を獲得する方法、という視点である。

どういうことか先に簡単に述べてしまうと、能動的利益獲得とは、各個人が利益を能動的に自ら獲りに行くことで利益を獲得する方法のことである。そして、受 動的利益獲得とは、各個人が利益を、能動的に自ら獲りに行くことなく、受動的に他者から与えられることで利益を獲得する方法のことである。そしてわれわれ は日々、この二つの利益獲得方法をある比率で混ぜ合わせて用いて

    ・・・・・・

《もっと読む 日本人の利益獲得方法 はじめに》

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2012年11月12日 (月)

受賞 小宮友根著『実践の中のジェンダー』 2012年西尾学術奨励賞受賞 

9784788512542

小宮友根 著
実践の中のジェンダー
――法システムの社会学的記述

46判328頁・2940円
11.9.20
ISBN 978-4-7885-1254-2

が、2012年、ジェンダー法学会・西尾学術奨励賞を受賞いたしました。

同賞は「ジェンダーと法に関して優れた研究を行った若手研究者・実務家」への賞です

        

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2012年11月 9日 (金)

日本社会学会奨励賞受賞 中村英代 著 『摂食障害の語り』 

9784788512511

中村英代 著
摂食障害の語り
――〈回復〉の臨床社会学
11.10.10   978-4-7885-1251-1  46判320頁・定価3360円
が、第11回 日本社会学会奨励賞を受賞いたしました。




著者 受賞のことば

浦和大学短期大学部介護福祉科   特任准教授 中村英代

この度は、第11回日本社会学会奨励賞という大変権威ある賞をいただき、ありがとうございます。今後も研究を続けるようにとお声をかけていただいたよう で、大変な励みになりました。選考委員の先生方、執筆過程でお世話になった皆さま、そして、読者の皆さま、本当にありがとうございました。

 拒食や過食、嘔吐を主訴とする摂食障害にたくさんの方が苦しんできましたが、回復している方もたくさんいます。しかし多くの場合、回復した方たちはもう 病院などには姿を現しません。治療を経験しないで回復する方も多数います。そのため、学問の世界には回復者のデータは蓄積されず、回復プロセスは謎のまま でした。そこで私は、回復している人たちを探し出して、「どうやって回復したのですか?」とお聞きしました。本書はそれをまとめたものです。基本はシンプ ルです。

本書で行ってきたことは、たとえば、次のようなことです。ストレスがあると過食をするといったことはよく言われます。ですが私は「本当かな?」と考えまし た。楽しいことがあった日にも、特別なストレスがない日にも、過食をする人はいるからです。すると、現象を解釈するためには別のストーリーが必要になりま した。・・・・・・・《続きを読む》


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2012年11月 2日 (金)

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第124号■

2012年11月02日発行 メール版 第124号
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第124号■

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◇トピックス
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●昨年、刊行いたしました牧野陽子著『〈時〉をつなぐ言葉─ラフカディオ・
ハーンの再話文学』が、第34回 角川源義賞〔文学研究部門〕を受賞いたしま
した。またこの本は比較文学研究の功績を讃える島田謹二記念学芸賞も受賞し
ております。特製受賞オビつきにて出荷中です。

http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-baf6.html



●中村英代著『摂食障害の語り──〈回復〉の臨床社会学』
今年度の日本社会学会奨励賞を受賞いたしました。

中村英代氏、受賞のことば



●「心理学者A・ミラーは「しつけ」の名のもとに子は親への服従を強いられ ると指摘し、これを「闇教育」と呼びました。親は闇教育の中で「あなたを愛 しているから厳しくするのだ」という無言のメッセージを発します。すると子 は自分が実際に感じていることを押し殺し、「これが愛なのだ」と信じ込もう とします。幼い頃から自分の感覚を否定していると、自分の感覚を信じられな
い人間になります」 アリス・ミラー著『魂の殺人』を、10月21日付讀賣新聞「本のソムリエ」に
て、國分功一郎氏にご紹介いただきました。 http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-c94b.html ●PDF版『本は物である』の前口上 桂川 潤 http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/pdf-675c.html

●重版情報
T・ウィルソン 著/村田光二 監訳
『自分を知り、自分を変える』 四六判360頁・定価2993円  ISBN 978478850946-7 を重版いたします。

___________________________________ ◇近刊情報 ___________________________________ 11月中旬発売予定 ---------------------------------------------------------------------- 『ソフト・パワーのメディア文化政策』 ──国際発信力とはなにか ---------------------------------------------------------------------- 佐藤卓己・渡辺靖・柴内康文 編 A5判上製352頁・予価3780円(税込) ISBN 978-4-7885-1313-6 C1036 分野=メディア論・現代文化論 ◆文化とは? 国際的発信力とは? 軍事力や経済力ではなく「ソフト・パワー(文化力)」を高めることで、国家 のブランド力、国際的な発信力を得ようという「クール・ジャパン」論議が喧 伝されています。本書は、このソフト・パワー(文化力)について、その陥穽 ・危険性をメディア論的視点から補う「メディア文化政策」の必要性を主張す るものです。西欧で同時期に生まれた「文明」と「文化」という言葉では、わ れわれ日本人は「文化」を好むようですが、西洋の先進国では「文明」が好ま れ、「文化」が好まれたのは後進国のドイツ・ロシアなどだったということ、 また「文化力」という言葉は既に戦時中に叫ばれていたこと、つまり、文化と 戦争は相反しないということなどを確認し、「文化」という言葉についての見 方を変える必要を訴えます。そのさい有効なのがメディア論的視点で、内容 (コンテンツ)だけでなく形式(メディア)も重視すべしというのです。真の 「国際発信力」とは何かを問う必読の書です。 11月中旬発売予定 ---------------------------------------------------------------------- 『甦る「ゴンドラの唄」』 ──「いのち短し、恋せよ、少女」の誕生と変容 ---------------------------------------------------------------------- 相沢直樹 著 四六判上製336頁・予価3360円(税込) ISBN 978-4-7885-1311-2 C1073 分野=文学・現代文化・音楽 ◆流行歌のなかに「永遠」をさぐる! 「ゴンドラの唄」をご存じでしょうか。大正時代に一世を風靡した流行唄です。 同じ頃にはやった『カチューシャの唄』に比べて、現在ではあまり知られてい ませんが、「いのち短し、恋せよ乙女」の歌詞を聴くと、ほとんどの人は、 「ああ知っている、聞いたことがある」と反応します。本書は、この歌が、ど のようにして誕生したか、作者は?など、誕生にまつわる話をさぐったあと、 忘れられていたこの歌を戦後甦らせた黒澤明監督の映画『生きる』に、どうい う経緯で主題歌として採用されたかなどを紹介します。さらに、この歌のこと などほとんど知らない現代の若い人たちが好むコミックや音楽にまで、「いの ち短し、恋せよ乙女」のフレーズが使われている現状を紹介します。『その前 夜』という新劇の劇中歌に使われたこの歌が、なぜいまなお歌い継がれている のか、その秘密をさぐる、学問的にも、読み物としても面白い一冊です。 11月下旬発売予定 ---------------------------------------------------------------------- 『井伏鱒二と「ちぐはぐ」な近代』(仮題) ──漂流するアクチュアリティ ---------------------------------------------------------------------- 滝口明祥 著 四六判上製376頁・予価3570円(税込) ISBN 978-4-7885-1314-3 C1095 分野=文学評論・現代思想 ◆井伏に逆らって井伏を読む! 『山椒魚』や『黒い雨』で知られる井伏鱒二はどういう作家でしょう。『多甚 古村』『本日休診』などによる「庶民文学」「ユーモア作家」というイメージ が一般的ですが、本書は、そういうイメージによって抑圧されたものをさぐろ うとします(場合によっては、本人の思いこみにも逆らって)。イメージや先 行研究に振り回されることなく、「同時代コンテクスト」という具体的な場を 参照しつつ、テクストをきちんと読み込むことで、プロレタリア文学や柳田民 俗学との格闘、『ジョン万次郎漂流記』などの漂流もの、『花の町』『遙拝隊 長』における同時代への違和などに底流するものとして「異種混淆性」(「ち ぐはぐさ」)をさぐり出し、井伏文学のもつ「可能性の中心」を提示します。 最近、猪瀬直樹により盗作問題を提起された井伏ですが、猪瀬の読みのいい加 減さも指摘されます。気鋭の新人による第一級の井伏論といえましょう。 12月上旬発売予定 ---------------------------------------------------------------------- 『人間理解の心理学』 ── ---------------------------------------------------------------------- 志賀令明 編著 A5判並製208頁・定価2205円(税込) ISBN 978-4-7885-1316-7 分野=看護・介護・保育・心理学 ◆看護・介護・保育の心理学シリーズ 第1巻 ケアする側がケアされる側をいかに理解するかは、自分の属する世代の文化の みならず、ケアされる側が体験してきた文化あるいは社会での出来事を幅広く 知ることにかかっています。本書はこうしたコンセプトから、看護・介護・保 育の現場に働く若い援助者を読者対象に、幼児から高齢者までの各世代の人々 が生きてきた時代や今生きている時代の物語を話題の中心とし、各世代のここ ろの特徴および「少子化」「晩婚化」「若者の過剰な自己規定」「嗜癖・依存」 「地域社会の崩壊」など、現代社会にみられるさまざまな問題の背景を考えて います。編者は福島県立医科大学看護学部教授。 看護・介護・保育の心理学シリーズ 12月上旬発売予定 ---------------------------------------------------------------------- 『遊ぶ』 ──生命誌年刊号vol.69─72 ---------------------------------------------------------------------- 中村桂子 編/JT生命誌研究館 発行 A5判変型並製278頁・定価2000円(税込) ISBN 978-4-7885-1318-1 C1045 分野=生命科学・科学論 ◆遺伝子にも「遊び」がある! 細胞内の重要な遺伝子をはたらかないようにしても、バクテリアやマウスは生 きていることがあります。大切なはたらきだからこそバイパスがあり、そうし た「遊び」があるからこそ生きものは柔軟に、強く生きていけるのです。今号 では編集工学研究所の松岡正剛氏、生物学者で歌人の永田和宏氏、京都大学霊 長類研究所の松沢哲郎氏らが「遊ぶ」という言葉をめぐり、各分野から奥行き のある対話を繰り広げます。震災以降、物語性を大切にする生命誌の考え方に、 共感する人が増えているという声が聞かれます。誰もが生きていることを楽し いと思える社会に向けて、生命のこれからを一層深く見つめる一冊です。 ___________________________________ ◇編集後記 『自分を知り、自分を変える』 T・ウィルソン 著/村田光二 監訳 四六判360頁・定価2993円 ISBN 978478850946-7 を重版いたします。 本書も、「ベストセラー一歩手前」で紹介した愛着のある一冊です。人間行動 の意識では知ることのできない適応のメカニズム=適応的無意識について本書 はくわしく解説しているのですが、この考えが近年、経済学およびビジネス (書)関連でひろく知られるようになり、問い合わせが急増しているのが重版 を決めた理由です。 ___________________________________ ◇奥付 ___________________________________ □電子メールマガジン:「新曜社<新刊の御案内> 」(不定期発行) □HPアドレス http://www.shin-yo-sha.co.jp/ □blog:新曜社通信 http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/ □twitterもよろしく:http://twitter.com/shin_yo_sha □このメルマガは『まぐまぐ』を利用して発行しています。 □購読・解除・変更手続きは http://www.mag2.com/ より行って下さい。 □掲載された内容を許可無く転載することを禁じます。 □発行:株式会社新曜社 営業部 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町 2-10 電話  03(3264)4973(代) FAX 03(3239)2958 e-mail info@shin-yo-sha.co.jp +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 次回発行は2012年12月上旬を予定しております。

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