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2012年4月 3日 (火)

新刊 サトウタツヤ 著 『学融とモード論の心理学』

9784788512856 サトウタツヤ 著
学融とモード論の心理学
――人文社会科学における学問融合をめざして
12.03.30
978-4-7885-1285-6
A5判320頁・定価 本体3300円+税 の見本が出来ました。配本は4月2日です。
書店さん店頭には2,3日後届くと思います。



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話を学融について考えることに戻ろう。良く問われる問いとして,「学際的研究とどう違うのか?」というものがある。学際は「際」が示すとおり,学範の際 で行われるものである。一方,学融は「融」が示すとおり,学範の融合である。前者は問題の共有があれば足り,後者は解決の共有が目指される。たとえば,家 族心理学と家族社会学の学際研究は,お互いの学範が,何らかの事情で家族について研究しようと決め,それぞれの立場から研究をすれば足りる。ところが,学 融研究は実際に解決すべき問題がある時にのみ立ち上がり,その解決こそが目指される。

 今日で言えば,引きこもりや自殺について,その解決を目指すのであれば学融的知識生産が必要なはずである。従来型の学際研究ではなく,学融的知識生産が求められているのである。

 筆者がモード論について初めて知ったのは,『通史日本の心理学』(佐藤・溝口, 1997, 北大路書房)を準備・執筆中のことで,立正大学社会福祉学部溝口元先生からの情報であった。とにかくワクワクするような理論を教えてもらったという気持ち であった。本来のモード論は科学社会学の範疇にあり,資金配分などについても議論の範囲に含めるものであったが,筆者にとっては,「モード」という概念 が,性格概念にとってかわるものであると感じられ,また科学社会学ならぬ科学心理学を構築するのに有用だと感じられたのである。現在,モード論の使われ方 については批判も存在するが,筆者の「科学心理学」的なモード論にはそうした批判はあたらないのではないかと愚考する次第である。

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《本書はじめにより 一部引用》


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