既刊書再訪 ジョン・ハリソン著『共感覚』
青土社さんからの新刊『カエルの声はなぜ青いのか』のおかげでしょうか、
弊社のジョン・ハリソン 著『共感覚』 が年末のここに来て動きがあります。
2006年にでた本書、現在もよく売れている書籍です。
当時共感覚をテーマにした「ギミー・ヘブン」という映画が上映されておりました。江口洋介さんや今をときめく宮崎あおいさんが出演した映画ですが、その監督の松浦徹氏が参考にしたという、R.シトーウィック 著 /山下篤子 訳『共感覚者の驚くべき日常』を草思社さんが営業をかけたあとでしたので、販売しやすかったのを覚えております。
下記に当時の書評を再掲いたします。
音に色がつく 不思議で豊かな五感
「十九世紀を代表するアメリカ女性詩人エミリ・ディキンスンに「わたしが死んだとき蠅の羽音が聞こえた。なる一行で 始まる誌がある。やがてその響きは奇妙にもこう形容される――「青く、ふたしかでよろめくような羽音」
そう、ここでは音に色がついている。だが、これが必ずしも言葉の錬金術ではなく、先天的に一つの刺激から複数 の感覚が生じる能力を持ち合わせ、視覚や聴覚、嗅覚などの五感が入り乱れる「共感覚」(synaesthesia)を生きてきた人々の 証言だとしたら?・・・・・・心理学者ハリソンが行動科学や統計学、解剖学、生理学、分子生化学の理論を援用しつつ二〇〇一年に上梓した 本書は、共感覚の保持者の豊かで恵まれた創造力を評価し、これは環境や訓練によっても習得できるのではないかと真剣に模索する 点で、抜群におもしろい入門書である・・・・・・」
(朝日新聞2006年7月9日、巽 孝之氏・評)
ほか共感覚の弊社関連書として
原田 武 著『共感覚の世界観』がございます。
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