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2011年10月

2011年10月31日 (月)

紹介 牧野陽子著 〈時〉をつなぐ言葉

9784788512528 牧野陽子 著
〈時〉をつなぐ言葉

 

の紹介が11.10.30付 讀賣新聞「記者が選ぶ」にでました。

978-4-7885-1252-8
46判392頁・定価 本体3800円+税 

「・・・・・・平家の亡霊につかれた琵琶奏者を描く「耳なし芳一のはなし」や「雪おんな」など、八雲の怪談は胸に迫る。その多くは、我が国の古い物語を語り直した「再話」だった。耳なし芳一は江戸期の書物に残る話に、竪琴の名手が登場するギリシャ神話のオルフェウス物語や日本の濃密な闇夜の印象を重ねたものだという。

 語り継がれた物語に新たな衣を着せ、次の時代へ受け渡した八雲。世界を転々とした末、東洋の島国にたどり着いた旅人は、名もなき話を通して過去と未来をつなぐ時の旅人でもあった。」(s)

ご紹介くださいました掲載紙ご担当者の方に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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2011年10月27日 (木)

広告 11年10月27日付 朝日新聞サンヤツ

本日2011年10月27日 朝日新聞 朝刊 東京本社版 サンヤツ広告掲載いたしました。
(大阪、名古屋、西部本社版 10月30日掲載)

Adt201110250034 掲載書籍は次の5点です

しがらみ社会の人間力―

事例でよむ社会調査入門

性格を科学する心理学のはなし

日本語は映像的である

摂食障害の語り

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2011年10月25日 (火)

新刊 中田基昭 編著 大塚類・遠藤野ゆり 著 『家族と暮らせない子どもたち』

9784788512559 中田基昭 編著 大塚類・遠藤野ゆり 著
『家族と暮らせない子どもたち』
11.10.20
978-4-7885-1255-9
46判232頁・定価 本体2200円+税  の見本ができました。

配本日は2011年10月26日、書店さん店頭には2,3日後です。

本書を読みながら、グループホームの話が出てくるのですが、そこの林さんに叱られて実存の危機におちいりました。40才過ぎても、こう身についた感覚というのは、おそろしいな。(N)

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2011年10月24日 (月)

新刊 八木宏美 著 『しがらみ社会の人間力』

9784788512481 八木宏美 著
『しがらみ社会の人間力』

11.10.20 978-4-7885-1248-1
四六判304頁・定価 本体2600円+税
10月26日配本、書店さん店頭には2,3日後です

好評を頂いた『違和感のイタリア』(2008年刊)の続編です。


9784788511231_3



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2011年10月20日 (木)

◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第114号■

2011年10月21日発行 メール版 第114号
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◎新曜社<新刊の御案内>■メール版 第114号■

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◇トピックス
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10月27日より読書週間、今年の標語は「信じよう、本の力」。良い標語ですね。
今年も2011年10月27日(木)~11月3日(木・祝)に「第52回東京名物・神田
古本まつり」が開催され、また10月29日、30日はすずらん通り、さくら通りに
て、毎年恒例となりました神保町ブックフェスティバルが開催されます。弊社
は今年も参加しませんが、宣伝のみでご容赦。

http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/21-20111102930-.html


ネットワーク分析の専門家・安田雪先生がアスコムより上梓された『ルフィの
仲間力』が売れているようです。小社でも『ワードマップ ネットワーク分析』
『実践ネットワーク分析』の著作があり、7月にウェブから現実社会まで人間関
係のあり方とその影響力について書かれた『ワードマップ パーソナルネットワ
ーク』を出され、こちらも堅調に売れています。人と人とのつながりが見直され
る今こそ、読まれてほしい1冊です。


●書評

和田敦彦著『越境する書物』 

「蔵書の成立やその変化には、さまざまな組織や人間がかかわり、そのなかで種
々の書物が国境や文化といった境界を越えて移動してゆく。書物はただ運ばれる
だけではないそこは、さまざまな力のせめぎあう政治的な場であり、知が形づく
られてゆく複合的な過程の根幹をなすのである。・・・・・・」

2011年10月7日付「週刊読書人」に掲載。評者は長谷川 一氏。
http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-8a5d.html

また著者・和田敦彦氏、毎日新聞インタビューが掲載されました。
http://mainichi.jp/enta/book/news/20111009ddm015070043000c.html


牧野陽子著『〈時〉をつなぐ言葉』

「・・・・・・独創性少ないかにみえる再話とはいかなる営みだったのか。ハー
ンの心象世界に一貫するテーマは人間にとって過去現在未来とは何か、という問
いで、その答えが「時をつなぐ言葉」としての再話文学だと考える。

そんなハーンの営みを良しとした市原豊太先生に「我一人思ふ心はただ獨り思ふ
に非ず祖先の心」の歌があるが、その見方を実証した本書は文学分析の範である。
牧野氏の言葉は簡潔に研ぎ澄まされ、学術書が芸術作品と化している。・・・」

2011年10月9日付東京新聞に掲載。評者は平川祐弘氏。
http://www.tokyo-np.co.jp/book/shohyo/shohyo2011100901.html



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◇近刊情報
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11月上旬発売予定
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『福島第一原発事故・検証と提言』
──ヒューマン・エラーの視点から
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村田厚生 著
四六判並製144頁・定価1470円(税込)
ISBN 978-4-7885-1260-3 C1040
分野=原子力・安全工学


◆限界のない原子力事故とどう向かい合うべきなのか

原発問題にかかわる本が次々上梓されていますが、本書は、ヒューマンエラー
の視点から過去現在の原発事故を検証した上で、政府・自治体、事業者、市民、
プラントメーカーに提言し、事故に対する総合的対策を示している点が、他書
にない特色です。福島第一原発で何が起こったのか、過去のスリーマイル島原
発事故、チェルノブイリ原発事故、そして福島第二原発、美浜原発、志賀原発、
JCO、柏崎刈羽原発、浜岡原発ではどうだったのか。これらの事故・トラブ
ルに共通する、オペレータ、機器の設計、マネジメントにわたる問題とは何だ
ったのか。原発は人間の営みであるということの再確認から、あるべき対応の
姿が見えてきます。著者は岡山大学大学院自然科学研究科教授。




11月上旬発売予定
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『オーバーフローする脳』
──ワーキングメモリの限界への挑戦
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ターケル・クリングバーグ 著/苧阪直行 訳
A5判上製258頁・定価2730円(税込)
ISBN 978-4-7885-1261-0 C1011
分野=脳科学・神経心理学


◆「脳を鍛える」ことは可能なのか?

いまや脳は、情報の洪水に見舞われています。テレビを見ながら新聞を読み、
連れ合いのお喋りにも耳を傾けていると携帯が鳴り出す──いまや同時にいく
つもの事をこなすのは慣れっことはいえ、時々失敗するのも無理はありません。
デジタル社会が生み出す情報の奔流に立ち向かっているのは、4万年ほど前の
人類の祖先、生活環境もずっと単純だったであろうクロマニヨン人の脳とほぼ
同じ容積の脳なのです。情報ストレスで、ダメージを受けないのでしょうか。
本書はワーキングメモリという脳の機能に焦点を当てて、脳の限界と可塑性、
脳機能を訓練する可能性について、最新の研究成果を一般の読者にわかりやす
く解説した、興味深い科学読み物です。著者は、スウェーデンのカロリンスカ
研究所教授、訳者は京都大学名誉教授。共にワーキングメモリ研究で著名な研
究者です。




11月中旬発売予定
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日本語教育戦争
「国際文化事業」の理想と変容

『日本語の幻の世界化』(仮題)
---------------------------------------------------------------------- 河路由佳 著 四六判上製388頁・予価4410円(税込) ISBN 978-4-7885-1262-7 C1037 分野=日本語教育・近現代史・言語学 ◆世界平和のための日本語教育の面白さと難しさ 「国際文化事業としての日本語教育」というと、戦後に始まったと思われがち ですが、国際文化振興会による日本語普及事業、国際学友会による留学生教育 というかたちで、戦前から行なわれていました。外国人向けの日本語教育の先 駆者・松宮弥平、息子の一也、長沼直兄などの足跡をたどりながら、太平洋戦 争に突入するなかで、当事者たちの理想(世界平和に役立つ)がどのように維 持され、どのように変形せざるを得なかったかを、一次資料やインタビューに よりながら克明にさぐります。戦時中の「紀元二千六百年記念国際懸賞論文」 では予想外に多くの質の高い論文が欧米を含む海外から寄せられたこと、東南 アジア留学生のための学友会日本語学校の自由な空気など、意外な事実が明ら かになります。と同時に、言語帝国主義に陥らない日本語教育の難しさも思い 知らされます。新発見に満ちた労作です。著者は東京外国語大学教授です。 11月中旬発売予定 ---------------------------------------------------------------------- 『福田恆存 思想の〈かたち〉
──イロニー・演戯・言葉
『福田恆存論』(仮題)
---------------------------------------------------------------------- 浜崎洋介 著 四六判上製424頁・予価4515円(税込) ISBN 978-4-7885-1263-4 C1095 分野=思想・評論 ◆今どきまれな硬派の思想家の実像に迫る 福田恆存という人をご存知でしょうか。シェイクスピアやD・H・ロレンスの 翻訳で知られた英文学者・劇作家です。文芸評論家としても、小林秀雄の跡を 継ぐ人と期待されましたが、平和憲法を批判したり革新系の知識人はもとより、 清水幾太郎、江藤淳などの保守派の友人たちをも徹底的に批判し、何を言いた いのか分からないとして思想的に孤立化しました。一方で、新左翼の学生たち からは「支持」されました。福田はほんとうは何を言いたかったのでしょうか。 本書は、あくまで彼の書いたものを忠実にたどることで、誤解にまみれた福田 恆存の実像に迫ります。初期の文学論から、中期の芸術論、そして国語改革批 判まで、彼の「歩き方」「生き方」に連続性・一貫性を見出すことで、硬派の 思想家・福田恆存の全体像を描き上げます。来年の生誕百周年を前に再評価の 起爆剤になりそうな、気鋭渾身の力作です。 ___________________________________ ◇編集後記 10月6日に、スティーブ・ジョブズが亡くなった。 昔のMacWorldなどをとりだしてはながめたりしている。Mac誕生10周年の特集で はMacは世界を変えたか? という問いにたいして、IBM-PCだって世界を同 じく変えたよという非常に冷静な意見もあって、楽しい。しばらくの間、ipod、 iPhone、iPadは世界を変えただろうかという問いをもって過ごしてみよう。 それにしても56歳か。i-phone、ipadの先にいったい何を見ていたんだろうか。 ___________________________________ ◇奥付 ___________________________________ □電子メールマガジン:「新曜社<新刊の御案内> 」(不定期発行) □HPアドレス http://www.shin-yo-sha.co.jp/ □blog:新曜社通信 http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/ □twitterもよろしく:http://twitter.com/shin_yo_sha □このメルマガは『まぐまぐ』を利用して発行しています。 □購読・解除・変更手続きは http://www.mag2.com/ より行って下さい。 □掲載された内容を許可無く転載することを禁じます。 □発行:株式会社新曜社 営業部 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町 2-10 電話  03(3264)4973(代) FAX 03(3239)2958 e-mail info@shin-yo-sha.co.jp ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 次回発行は2011年11月下旬を予定しております。

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2011年10月19日 (水)

新刊 熊谷高幸 著『日本語は映像的である』

9784788512580 『日本語は映像的である』
──心理学から見えてくる日本語のしくみ
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熊谷高幸 著
四六判並製196頁・定価 本体1900円+税
ISBN 978-4-7885-1258-0 C1081

見本できました。配本日は10月19日。書店さん店頭には2,3日後です。

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2011年10月18日 (火)

第21回 神保町ブックフェスティバル 2011年10月29日(土)・30日(日) 

今年(2011年)も神田古本まつり、神保町ブックフェスティバルの季節となりました。
すいません、弊社は今年も参加しません・・・・・・・
どうやって申し込むんだったけかなあ、以前は申込書が送られてきたんだけど。

◆第21回 神保町ブックフェスティバル
(主催:神保町ブックフェスティバル実行委員会) 

土日の2日間、すずらん通り一帯には、新刊書店・出版社のブースがズラリ。新本はもちろん、ふだんあまりお目にかかれない出版社の本も、格安でお求めいただけます。飲食店の出店も多数あり! 図書バーゲンセール、ニューオリンズ・ジャズ演奏、鹿島茂氏講演会「パリ、神保町── 読書を楽しむ二都物語」など。
 会 場 : すずらん通り、さくら通り 他
 期 間 : 10月29日(土)・30日(日) 10:00~18:00(初日のみ 10:30~) 雨天中止

ブックタウンじんぼうより

第52回 東京名物 神田古本まつりは下記期間の開催
【会 期】 2011年10月27日(木)~11月3日(木・祝)
ブックタウンじんぼう イベント情報

また10月29日-30日には第一回カレーグランプリが開催されます

神田カレーグランプリ サイト

プレスリリースに

神田界隈(主に神田小川町を中心とした半径1km 程度の地域)には、ゆうに100 を超えるカレー店(専門店、洋食店、和食店、カフェ、居酒屋などを含む)が集積しており、“インド風”“タイ風”“欧風”“和風”“中華”“スープカレー”“オリジナルカレー”などそれぞれが特徴あるカレーで日ごろより来街者を楽しませています。これだけ多種多様なカレーが集まる地域は、全国でも稀・・・

たしかにカレー屋さん、多いかも。最近の私のお気に入りはしゃれこうべのランチカレーです。アチャールがタダなのがうれしい。

しかしカレーとラーメンの町になりつつありますね、神保町は。カレーとラーメンを食べに来て、帰るときには本でもいかがでしょうか。あっ逆か。本を買いに来て、おなかが空いたらぜひカレー、ラーメンを!

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2011年10月13日 (木)

新刊 中村英代 著 摂食障害の語り

9784788512511 中村英代 著
摂食障害の語り
――〈回復〉の臨床社会学

11.10.10
978-4-7885-1251-1
46判320頁・定価3360円

の見本ができました。配本日は10月13日です。書店さん店頭には2,3日後到着となります。

あとがき――「闘わない社会学」へのプロローグ

 私が最後に過食と嘔吐をした日のことはもうよく憶えていないけれど、おそらく、そこから一五年以上の時間がたとうとしている。これまでたくさんの方に助けられ、こうして本書をまとめることができた。しかし、むしろ本書は、過食や嘔吐を責め立てる人、摂食障害という経験を差別する人、理不尽な治療、いまある摂食障害解釈への疑問等によって生み出された側面が強い。本書の基本的な構想のほとんどすべては私の二〇代に生まれたものだが、当時の私は、それまで受けた治療やいろいろな経験のために、専門家や大人たちの摂食障害の取り扱い方に怒っていた。だから、もしかしたら、本書のどこかには、若かりし頃の私のそんな闘いのモードがかすかに残っているかもしれない。

 しかし、闘いで社会は変わるのだろうか。何かを批判して、誰かを告発して、私たちは癒されるのだろうか。本書の元になる原稿を何度も読みかえし、リライトを進めていく長い時間のなかで、私はもうずっとこんなことを考え続けている。そして、元の原稿のところどころに散見される攻撃的な雰囲気が、すっかり嫌になってしまった。論文を書く作業に気持ちをぶつけていくことしかできなかった無力感を、私はまだリアルに憶えている。フェアじゃないことに腹を立てる生真面目かつ窮屈な、若い正義感もよく憶えている。そうした時期もまた、ひとつの通過点として必要だったのだろう。でも、いまの私は、もう別の場所に行きたいのだ。

 先行研究を批判し、ほかの専門家と闘い、自己の議論の優位性を主張する。こうした知的ゲームには、学問を押し進めていく力がある。あえてそうしたゲームに乗ることは、研究という営みの作法でもあるから、それ自体を否定しようという気は全くない。けれども、批判や告発の言葉をできるだけ使わずに、やさしい気持ちのままでとは言わないにしても、少なくとも攻撃的ではないスタンスで学問ができないものだろうか。誰かの怒りは別の誰かへと連鎖し、増殖し、循環していく。こうして意味のない攻撃や闘いや競争、そして批判のためだけの批判がたくさん生まれる。研究の領域でも、日々の生活のなかでも。こんな循環から、物事がよくなっていくなんて思えない。

 私は、ほかの研究者や臨床家や仲間たち、いま苦しみのただなかにいる人たちと協働して、摂食障害という問題、そして私たちを苦しめるさまざまな生きづらさに取り組んでいきたい、という思いを込めて本書を書き直してきた。立場や学派が違っても、ある問題の解明や解消という目的を共有している者同士が、つながれないはずがない。もしつながれないとしても、無意味に闘い合う必要はない。

 こうして私は、闘わない社会学、受容とか信頼をベースにした社会学について考えるようになった。闘わないというスタンスは、受動的・迎合的に維持される種類のものでは決してない。そのポジションを意志的に選択し続けるという、ひとつの力強い実践だ。批判や闘いに安易に流れるよりも(それは時に、あまりにもたやすい)、信頼や希望にぐっと留まり(これは時に、あまりにも難しい)、身近な世界を肯定し、理解不能で理不尽な他者を排除せず、彼らと協働して社会をつくっていく方が、よほど困難なことのように思う。

 この種の困難を引き受けていくタイプの社会学としては、どんなプロジェクトが構想できるだろう。いまはまだよくわからないけれど、私は、こうした方向性がはらむ、社会を変えていく力強さや、理不尽な生をも軽やかに飲み込んでいく懐の広さに期待したい。実践となるとそれはとても難しそうだが、自分のできる範囲で、いろいろと工夫しながら、おそらく多くの場合失敗しながら、ゆっくり取り組んでいきたい課題だ。

・・・・・・

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2011年10月12日 (水)

新刊 小塩真司 著 性格を科学する心理学のはなし

9784788512535 小塩真司 著
性格を科学する心理学のはなし
――血液型性格判断に別れを告げよう

11.10.08
978-4-7885-1253-5
46判208頁・定価 本体2200円+税
の見本ができました。配本は10月12日です。書店さん店頭には2,3日後到着となります。

 まえがきでも書いたように、現在、世界的にみると、パーソナリティ心理学は盛り上がりをみせています(もっとも、日本の心理学では、おそらく「まだまだこれから」というところだと思いますが……)。

 以前のパーソナリティ心理学は、それぞれの研究者が独自の構成概念を掲げて興味のおもむくままに研究を行い、その後ほかの研究者はあまりそれらを省みることがないという、孤立した研究状況が続いていました。いや、すべてがそうであったわけではないのですが、そういう傾向は現在よりも強かったように思います。

 それに対して近年は、性格特性がビッグファイブ(五因子理論)を中心にまとまりをみせ、さらにその遺伝的な背景や脳神経科学的なメカニズム、発達的変化や現実生活場面との関連などが研究されてきたことにより、研究が蓄積され、新たな展開が生じやすくなっていることに盛り上がりの原因があるように思います。

 第五章で研究を紹介した、アメリカのパーソナリティ心理学者ロバーツが日本に来たときに、これからのパーソナリティ心理学の展開がどうなると思うかをたずねたことがあります。

 彼は、これからますますパーソナリティ心理学は、他の領域とのコラボレーション(共同研究)が多くなっていくだろうと言いました。すでに海外では、脳神経科学や疫学など、いくつかの研究領域との共同研究がさかんに行われています。そして、「これからは経済学(行動経済学のことだと思います)とのコラボレーションがさかんに行われていくだろう」と彼は私に教えてくれました。さらに、経済学のようにお金が絡んでくる研究領域と、パーソナリティ心理学が結びついたとき、何か大きな展開が起きてくるだろう、とも。

 人間の性格をとらえたいと思う気持ちは、二千年以上もの歴史をもちます。人間が歴史のなかで長い間探究してきた問題について、科学的な思考や統計的な分析手法などの新たな考え方が組み込まれたのは、つい最近のことです。はたして、今後どのような展開がこの研究領域で起きてくるかは予想もつきません。ぜひ、興味をもって見守っていただければと思います。私自身、わずかながらでもこの研究領域に貢献することができるべく、努力していきたいと考えています。・・・・・・

(あとがきより)

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2011年10月11日 (火)

新刊 平松貞実 著 事例でよむ社会調査入門

9784788512566 平松貞実 著
事例でよむ社会調査入門
――社会を見る眼を養う

11.10.07
978-4-7885-1256-6
46判256頁・定価 本体2300円+税

の見本ができました。配本日は10月12日です。書店さん店頭には2,3日後届きます。

『世論調査で社会が読めるか』の増補改訂版です。世論調査の数字で、首相が替わるこの日本、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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2011年10月 9日 (日)

書評 牧野陽子 著 〈時〉をつなぐ言葉

9784788512528 牧野陽子 著
〈時〉をつなぐ言葉
――
11.8.25
978-4-7885-1252-8
46判392頁・定価3990円

の書評が2011年10月9日付東京新聞に掲載されました。評者は平川祐弘氏。

・・・・・・独創性少ないかにみえる再話とはいかなる営みだったのか。ハーンの心象世界に一貫するテーマは人間にとって過去現在未来とは何か、という問いで、その答えが「時をつなぐ言葉」としての再話文学だと考える。

そんなハーンの営みを良しとした市原豊太先生に「我一人思ふ心はただ獨り思ふに非ず祖先の心」の歌があるが、その見方を実証した本書は文学分析の範である。牧野氏の言葉は簡潔に研ぎ澄まされ、学術書が芸術作品と化している。・・・・・・

第二次大戦後、米英本位の文学史家がハーンを黙殺した頃と違い、八雲は次第に国際的にも無視できない存在として復活しつつある。日本の外国研究が自己本位になりつつある証左であろう。

ご書評くださいました評者の先生、掲載紙ご担当者の方に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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書評 和田敦彦 著『越境する書物』

9784788512504 和田敦彦 著『越境する書物』
11.08.05
978-4-7885-1250-4
A5判368頁・定価4515円 の自著紹介が「米国「日本語図書」を巡るドラマ」として、毎日新聞2011/10/8付に掲載されました。記事は岸俊光氏。

なぜ書物はそこにあるのか。その本はいつ、誰の手で、どのようにもたらされたのか。書物の場所を問い、流れを追う研究に国内外で取り組んできた。
読書環境の歴史ともいうべき「リテラシー史」の領域を切り開き、前著『書物の日米関係』(新曜社、2007年)では米国における占領期の日本語蔵書の形成を追跡した。さらに書物と読書の間のトピックに射程を広げたのが本書である。
近代文学を専門とする早稲田大学教授。リテラシー史の研究はそれとも遠くないと語る。

「作家と小説だけでは文学は成り立たない。書物を仲介する人を抜きには語れません。場所や時代によって実は作品の価値や読み方は変わるのです」

・・・・・・・「戦前、戦中の書物の動きも今それが読めるかどうかに関わり、決して一時の問題ではありません。最近のグーグルや国会図書館による書籍デジタル化を論じたのもそのためです」

知の基盤や学問の成り立ちを問い直す視線は、次はアジアや移民の支援団体へ向いている。

本記事は毎日新聞サイトまで

掲載紙ご担当者の方に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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2011年10月 7日 (金)

書評 和田敦彦 著『越境する書物』

9784788512504 和田敦彦 著『越境する書物』
11.08.05
978-4-7885-1250-4
A5判368頁・定価4515円

の書評が2011年10月7日付「週刊読書人」に掲載されました。評者は長谷川 一氏。

・・・・・・本書の、というより著者の姿勢において特徴的なのは、そうした問題意識をたずさえながらも、スタイルとしてはあくまで実証的な歴史研究を堅持するという二段構えをとっていることである。具体的なアプローチにおいては、書物の移動や蔵書の構築、そしてその変動を追ってゆく。北米におけるさまざまな日本語図書の蔵書のありようを丹念に掘り起こして整理し、その中から見えてくるものを拾い上げようとする。それは気が遠くなるほどの時間と労力を要する地道な作業である。

 書物の流通に着目することにたいし、分野によっては、ともすれば副次的な問題であるかのように見なされることがあるかもしれない。だがメディア論研究者の目にはきわめて妥当な着眼点であると映る。

著者は言う。「本がある、ということはそれらを購入する理由があり、資金の流れがあり、書物を運ぶルートがあり、さらにはそれら手に入れた書物を整理し、使うノウハウがあるというころである」(11頁)。

 そのとおり、蔵書の成立やその変化には、さまざまな組織や人間がかかわり、そのなかで種々の書物が国境や文化といった境界を越えて移動してゆく。書物はただ運ばれるだけではないそこは、さまざまな力のせめぎあう政治的な場であり、知が形づくられてゆく複合的な過程の根幹をなすのである。・・・・・・

ご書評くださいました評者の先生、掲載紙ご担当者の方に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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2011年10月 3日 (月)

重版 本が死ぬところ暴力が生まれる

260picture B.サンダース 著 杉本 卓 訳
本が死ぬところ暴力が生まれる  重版いたしました。

かなり挑発的な邦題をつけてしまったのですが、原著名はA is for ox. で、訳しようがないなあ、と思い切ったという事情もあったようです。まあすぐさま「単純すぎる電子メディア批判」といった、これは読んでないなあという紹介が掲載されたときには、がっかりしましたが、話題はよんだようです。天声人語にもとりあげられたり、また「よい本をひろめる会」のTさんが「どうかと思う書名だけど、この書名じゃなければ手に取らなかったかも」といいつつ、ずいぶん人に勧めてくれました。

さて本書のよい紹介として、なにか良いものがないだろうか。古い資料をかきわけると、季刊トップ99.3.20号という雑誌に養老孟司先生の書評がございました。下記に引用します。ご参考になればと思います。

本の題を読んだだけでは、いったいなんのことかと思うかもしれない。副題の「電子メディア時代における人間性の崩壊」を読むと内容がなんとなく想像できるだろう。電子メディアの時代になって、活字が読まれなくなり、その影響が出るのだな、と。

 著者の言いたいことは、そう単純ではない。しかしなかなか興味深い。著者はまず、識字社会と口承社会の違いから説き起こす。こう書くと難しく見えるが、要するに文字ができた社会と、文字がない社会では、人々の考え方がどう違ってくるか、ということである。われわれは文字のある社会、つまり識字社会に住んでいるから、文字のないときの人々の考え方を忘れてしまっている。そうした無文字社会、すなわちものごとがもっぱら「口で伝えられる」社会をわれわれはただ「原始的」と見がちである。そうした見方が浅薄なものであることは、わが国の大学者、本居宣長を持ち出すまでもない。

 口承社会から識字社会への転換によって、人々の考え方はきわめて具体的なものから、やや抽象的なものに変わってくる。著者はそれを英語の実例を引きながら説明する。ここは日本人にはピンとこないかもしれない。だから先に本居宣長の例を挙げたのである。宣長はすでにこの問題に十分気がついていたと言っていい。
この本の主題はその後にある。社会が口承から識字に変わるように、子どもの発達もまたそうなのである。そこに著者の主張の力点がある。社会の場合には、いきなり文字ができるわけではない。それ以前に、十分な口承社会の発達がある。いまの子どもたちはどうだろうか。
子どもはいわば、お母さんとの親しいやりとりのうちに、社会でいうなら口承の段階を経過する。それが十分に果たされ、豊かな口承段階を経て、はじめて識字が意味を持ってくる。ところがいまや子どもは、もっぱらテレビづけではないか。
テレビの大きな問題はどこにあるか。子どもがいかにそれに語りかけても、応答がない。テレビは自分の都合で勝手に話しまくるだけである。これでは子どもは必要な口承の段階を経ることがない。基礎なしに、識字に進んでしまうことになるではないか。
著者はたとえばアメリカのいわゆるストリート・ギャングたちを頭に置いている。こういう若者たちの多くは文字が読めないという。それを矯正するために文字を教えようとするが、それはうまくいかない。その理由は識字に至る以前の段階、つまり口承段階が不十分だからなのである。

日本は幸い、世界に冠たる識字国である。しかし、著者のいうような豊かな口承段階の必要性は、いま子育てをしている人たちにとって、大切な指摘であろう。この書物は未来社会への重要な警告と見なすことができる。

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