下川昭夫 編
『コミュニティ臨床への招待』
──つながりの中での心理臨床
12.05.22
978-4-7885-1288-7
A5判320頁・定価3570円の見本出来ました。配本日は5月21日、書店発売は24日です。
・・・・・・さて本書の内容ですが、第1部では、筆者の考えている「つながりの中での臨床」としてのコミュニティ臨床の概略と、筆者自身が地域の中で取り組んできた経
験の一部が書かれています。これらは大学を中心とした取り組みなので、多くの方にはなじみの薄いものではないかと思います。そのため第2部では、コミュニ
ティ臨床による心理臨床実践のイメージの一助として、医療・福祉・教育・地域の実践場面を幅広く取り上げて、その中で実践される様々な心理臨床家に事例を
ご報告いただき、最後に筆者なりの視点から論じています。
第3部では心理臨床家でもあり研究者でもある方に、「コミュニティ臨床の展開」として、今後研究を進めていくための展望や、実践に関わる構造を考察したお
原稿をお寄せいただきました。第7章では第1部でも取り上げた「つながれなさ」について、第8章では「個人臨床が直面する限界」について、第9章では
「ローカルな観点」について、それぞれ論じていただいています。本書で「つながり」は心理臨床家がコミュニティの中で支援を作っていく際の土台になるもの
ですが、そこに視点を向けると逆にメンバーとつながれないと感じる場面も多いのではないでしょうか。第7章でも述べられているように、つながれなさについ
てはすでに様々な報告がなされているのですが、課題の難しさやひろがりのために、まだまだ研究の余地があるようです。
またコミュニティでつながれないと感じる一つの要因として、第8章では個人臨床という文脈に埋め込まれている心理臨床家にとって、地域実践という異なる文
脈へと入りつつある際に違和感としての戸惑いがあることが詳しく説明されています。こうした心理臨床家の戸惑いに対し、第9章ではその場所、その土地の中
で、クライエントにとって必要なものを柔軟に用意する「ローカルな観点」という考え方が提案され、具体的に示されています。これはまさに専門的援助中心の
臨床から視点を変え、当事者に必要な支援を作っていく際に、心理臨床家自身の戸惑いに対してどのように取り組んだらよいのか指針になると思います。・・・・・・
《本書 まえがき より 全文をよむ》
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